新生児マススクリーニングとは?検査時期はいつ?費用や結果、再検査についても!

生まれたばかりの赤ちゃんが最初に受ける検査が新生児マススクリーニングです。先天性代謝異常症等検査といわれ、先天的な病気があるかないかを調べるためです。どんな病気を調べ、いつ検査を受けるのか?費用は?再検査は?ー新生児マススクリーニングについて説明します。

Contents
目次
  1. 新生児マススクリーニング(先天性代謝異常症等検査)とは?
  2. 新生児マススクリーニング 先天性代謝異常とは?
  3. 新生児マススクリーニングの血液検査 時期や費用は?
  4. 新生児マススクリーニングの検査結果はいつわかる?
  5. 新生児マススクリーニングの再検査・精密検査とは?
  6. 新生児マススクリーニングについて知っておこう

新生児マススクリーニング(先天性代謝異常症等検査)とは?

新生児マススクリーニング(先天性代謝異常症等検査)は新生児期に行う簡易の血液検査です。

赤ちゃんの中には知能の発達が遅れたり、突然死を起こしたりする病気を持って生まれてくる子がいます。しかし、その病気は生まれてすぐ、見た目や動きなどでわかるものばかりではありません。病気があるのを知らずに育て、大きくなってから病気が発覚すると障害や症状が重くなってしまうことがあるのです。このため先天性代謝異常症等検査といい、先天性的な病気が隠れていないかを調べるのです。

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新生児マススクリーニング 先天性代謝異常とは?

新生児マススクリーニングとは先天性代謝異常症等検査と説明しました。では、その先天性代謝異常の症状とは何でしょうか。人間は古い細胞などを絶えず新しいものと交換(新陳代謝)することで生きています。そうした新陳代謝が生まれながらにうまく機能しないのが先天性代謝異常症です。知的障害や突然死などの原因となります。

新生児マススクリーニングで早期発見・早期治療

病気を早期に発見し、赤ちゃんのうちから治療に取り掛かることができればそのような事態は避けることができます。新生児マススクリーニングは血液検査で隠れている病気を早期発見し、早期治療につなげるための検査なのです。母子保健事業なのです。

対象疾患 19種類に広がる

新生児マススクリーニングの対象疾患は近年、19種類ほどに広がりました。新しい分析機器が全国的に導入されたためです。お住まいの自治体によって対象疾患に多少違いはありますが、従来の6種類ほどから大幅拡大でより検査は充実してきました。

対象疾患検査 一次と二次に分かれる 

新生児マススクリーニングは対象疾患が二種類に分かれます。一度の採血で症状を診断でき、疾患を見逃すことは少ないとされるのが一次対象疾患・19種類です。一方、一度の血液検査だけでは確定診断ができず、再採血を行なって慎重に症状を見極めるのが二次対象疾患で6種類あります。

一次対象疾患のアミノ酸代謝異常疾患 どんな症状

一次対象疾患のうち、例えばアミノ酸代謝異常疾患とはどんな症状でしょうか。血液や筋肉をつくるタンパク質の基が各種アミノ酸です。そのアミノ酸の代謝が進まないといずれ知的障害を招くといわれています。早期診断・早期治療が望まれるのです。以下、難しい病名ですが参考までに一次対象疾患・19種類を示しました。アミノ酸代謝異常疾患で5種類あります。

アミノ酸代謝異常疾患
①フェニルケトン尿症
②メープルシロップ尿症
③ホモシスチン尿症
④シトルリン血症(1型)
⑤アルギニノコハク酸尿症

有機酸代謝異常疾患
①メチルマロン酸血症
②プロピオン酸血症
③イソ吉草酸血症
④メトルクロトニルグリシン尿症
⑤ヒドロキシメチルグルタル酸血症
⑥複合カルボキシラーゼ欠損症
⑦グルタル酸血症1型

脂肪酸酸化異常疾患
①MCAD欠損症
②VLCAD欠損症
③三頭酵素欠損症
④CPT1欠損症

内分泌疾患
①先天性甲状腺機能低下症
②先天性副腎皮質過形成症

糖質代謝異常疾患
①ガラクトース血症

偽陽性や偽陰性疑う二次対象疾患