胎動が痛い!妊娠後期に激しいと破水もある?赤ちゃんの影響は?

【医師監修】赤ちゃんがお腹で元気に育っていることがわかる胎動。幸せを感じる胎動ですが、赤ちゃんの動きが次第に強くなって「痛い」と声が出てしまうことありませんか?痛いほどの胎動はいつまで続くのか、こんなに動いて赤ちゃんは大丈夫なのか心配になるママに原因や対処法を紹介します。

( 2ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 胎動が痛いときに起こる症状
  2. 胎動が痛いと感じる原因はなに?
  3. 胎動が激しいと破水の危険が?
  4. 痛い胎動はお腹の赤ちゃんに影響があるの?
  5. 胎動の強さで性別の違いはあるの?
  6. 痛い胎動の対処法
  7. 痛い胎動は赤ちゃんが生まれるまで

お腹の中で成長している赤ちゃんは、妊娠20週の頃よりも次第に筋力や循環器系が発達し骨も出来上がってきます。またお腹の羊水も多い時期なので自由に動き回ることができるようになるでしょう。ただ皮下脂肪がまだ少ないために、活発に動く赤ちゃんの手足はゴツゴツと硬く、硬い手足が伸びてくると思わず「痛いっ」と声を出してしまうこともあります。

赤ちゃんが起きてる時間の変化

妊娠20週頃までは、ほとんど寝ていた赤ちゃん。だんだん起きている時間が長くなり、40分間隔で寝たり起きたりを繰り返しています。そのためママが夜寝ていても赤ちゃんは昼夜関係なく活発に動いているのですね。また日中は酸素や栄養がママに使われるのですが、ママが体を休めている夜は血流が赤ちゃんに流れるため、胎動の痛みを強く感じるわけです。

ママの内臓の変化

ママの子宮の中にいる赤ちゃんは、ママがお腹いっぱい食べた時に膨らむ胃や尿が溜まったら大きくなる膀胱を触ることができます。大きくなると触りたくなるのでしょう。それとも大きくなっているので赤ちゃんの手足や頭が当たって痛いと感じるのかもしれません。

どちらにしてもママの体の内臓の変化で、赤ちゃんがその部分を強く押すことから胎動の痛みも強くなるようです。

カズヤ先生

産婦人科医 

実は、子宮の下の部分と膀胱は解剖学的に非常に近い位置にあります。赤ちゃんが大きくなって胎動があれば、当然、圧排されたりすることで尿漏れなどの症状が起こります。

(胎動の痛みについては以下の記事も参考にしてみてください)

臨月の胎動が激しくなったら?痛いと問題?先輩ママに聞いた感じ方

胎動が激しいと破水の危険が?

あまりに激しい胎動で破水してしまうのではと、思わず「やめて」とお願いした経験のあるママもいるようです。臨月まであともう少しの9ヶ月頃が胎動が一番痛い時期。胎動の間隔が短く動きが激しいと破水を心配しますよね。しかし激しく間隔の短い胎動のせいで破水したり、切迫早産を引き起こすことはありませんので安心して下さい。

胎動による痛みと陣痛の痛みの違い

妊娠後期の9ヶ月から臨月に入ると、ママの子宮も赤ちゃんもそろそろ出産の準備に入ります。お腹が張ることも多くなるでしょう。胎動が激しいときの痛みと陣痛の痛みには違いがあります。

胎動の痛みは子宮の一部が引っ張られるように感じるのに対して、子宮の収縮によるお腹の張りはお腹全体がキュッと締め付けられるように感じます。体を休めても30分以上、間隔をおいて締め付けられる痛みが続いたり出血を伴う場合は、破水の心配も生じるのですぐに病院に相談してください。


痛い胎動はお腹の赤ちゃんに影響があるの?

あまりにダイナミックに動く激しい胎動があると、破水や早産の心配とあわせてお腹の赤ちゃんに悪い影響が生じているのではと不安になるママもいるでしょう。こんなに痛くなったのはいつから?いつまで続くの?自分のお腹の中のことなのに自分ではどうすることもできず、赤ちゃん大丈夫なのかなと心配になりますね。

赤ちゃんが苦しんでるのか心配

「少し前はおとなしい動きだったのに、いつからこんなに激しく動くようになったのかな」もがき苦しんでいるのではないかと病院に相談するママもいるようです。心配する事はありません。胎動は赤ちゃんが元気でいる証拠です。お腹の中が心地良いので元気いっぱい手足を伸ばしているのですよ。

逆に間隔をあけても動かないときは注意して赤ちゃんの様子を伺ってください。しばらくして動き始めたら安心です。