中絶の期間はいつからいつまで?時期別の手術内容や費用、リスクは?
【医師監修】予定外の妊娠でやむを得ず中絶を選ぶ女性がいます。中絶ができる期間はいつからいつまででしょうか。また妊娠の時期によって手術内容や費用は変わるのでしょうか。また中絶に伴うリスクはあるのでしょうか。今回は中絶可能な期間と内容を時期別にご紹介します。
中絶とは
一般的に妊娠の中絶と呼ばれる手術は正式名称を「人工妊娠中絶」と呼びます。人工妊娠中絶は様々な事情により妊娠を継続できない場合、医療機関で妊娠を止める方法のことです。人工的なものなので、胎児の発育が何らかの原因で止まり胎児が死亡してしまう流産とは異なります。
また、妊娠した女性の命に関わる方法でもあるため、どんな女性でも自由に人工妊娠中絶ができるわけではありません。(※1)
中絶が認められるケース
妊娠はすでにもう一つの命が宿っている状態のことを指します。人工妊娠中絶が認められるケースとしては、妊娠した女性の健康上の問題で妊娠を継続した場合、母体にリスクが及ぶ、または経済的な理由で妊娠が継続できない場合となっています。また性的暴行や脅迫など犯罪により妊娠してしまった場合に中絶手術が可能、と母体保護法で定められています(※2)。
また手術の際に原則的には妊娠させた相手側の男性の同意が必要とされています。また中絶が認められる期間についても「いつからいつまで」と決まっています。
(経済的な理由で人工妊娠中絶を考えている方は出産費用の目安について、以下の記事を参考にしてみてください)
中絶ができる病院
どこの産婦人科でも人工妊娠中絶が受けられる、というわけではありません。妊娠している女性の命に関わる方法を行うので、中絶手術は「指定医のみが行える」と母体保護法で定められています。また指定医となっていて中絶手術が可能な病院でも、病院によっては「妊娠初期のみの中絶手術のみ可能」などいつまで手術ができるか決まっている病院もあります。
また人工妊娠中絶を行う場合、妊娠初期での手術がリスクが少なくて済みますが、妊娠初期でも病院によってはいつから手術が可能と決まっている病院もあります。そのため中絶手術を行う場合は事前にしっかり調べましょう。
中絶ができる期間は?
中絶手術は手術を受ける女性の命に関わる方法なので、手術がいつまでできるか母体保護法できちんと定められています(※2)。母体保護法では妊娠22週未満(妊娠21週と6日まで)の期間が中絶手術ができる期間と定められています。この期間を過ぎると妊娠している女性のリスクが大きいこと、また理論的な理由からいかなる場合も中絶という方法をとることが認められていません。
またいつから人工妊娠中絶ができるかについては病院によって異なります。手術を受ける女性は自身へのリスクを考慮していつから行うか、またいつまでに行うか、決めるようにしましょう。
妊娠初期の時期に行う中絶
いつから中絶手術ができるかについては妊娠7~8週の時期に行うのが最も手術を受ける女性にとってのリスクが少ないと言われています。妊娠12週未満(妊娠11週と6日)までの妊娠初期期間に行う中絶を「初期中絶」と呼びます。
生理不順などで妊娠初期は妊娠に気づかない場合もありますが、生理が遅れていることに気づいたころにはすでに妊娠4週目に入っているころでしょう。
妊娠中期の時期に行う中絶
妊娠12週~妊娠21週と6日までの期間に行う中絶手術を「中期中絶」と呼びます。妊娠12週以降に行う中期中絶は、胎児が大きく成長しているため、初期中絶に比べ妊娠している女性へのリスクが高まります。そして中絶手術によって出された胎児は火葬され埋葬される方法がとられます。
また、中絶手術から7日以内に死亡届を市役所へ届け出ることが義務付けられています。
妊娠初期の期間に行う中絶方法は?
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