体外受精のリスクとは?流産・ダウン症・障害の確率は?
【医師監修】不妊治療として行われている体外受精はリスクを伴います。母体への負担や赤ちゃんの障害など、どれだけのリスクがあるのかを知ったうえで、治療を検討したいですよね。今回は体外受精によるリスクにはどのようなものがあり、確率はどのくらいなのかについて説明します。
体外受精は、体外で受精させて培養した胚を子宮に戻すことで着床を促す治療法です。しかし子宮に戻す際に子宮外妊娠を起こすこともあります。培養した胚は慎重に子宮内膜に置かれますが、胚がそのまま着床せずに子宮から逆戻りし、卵管まで移動して子宮外妊娠になるのです。
子宮外妊娠は基本卵管で起こりますが、稀に腹膜や子宮頸管などで起きる恐れもあります。その状態で妊娠を継続することはできません。子宮外妊娠を起こすと流産してしまいます。卵管の中で赤ちゃんがそのまま成長すると卵管が破裂し、大出血を起こしてショック死の可能性もあるのです。
子宮外妊娠の確率は1~2%と言われています。しかし体外受精などの胚移植を行った場合は2~4%と、自然妊娠よりも高い数値となっているのです。
体外受精における母体へのリスク【子宮外妊娠の確率を下げる方法】
子宮外妊娠を起こす原因の一つに性感染症があります。性感染症により卵管が炎症を起こし、卵管がくっついたり詰まったりするのです。また高齢になるほど子宮外妊娠の確率は上がるともいわれているので注意してください。
体外受精で子宮に戻す胚は「初期胚(しょきはい)」となります。本来はまだ卵管にあるべき段階の卵なので、逆戻りし子宮外妊娠を起こすのです。そのため「胚盤胞(はいばんほう)」にまで成長した状態の胚を子宮に戻す「胚盤胞移植(はいばんほういしょく)」をします。その方が子宮外妊娠を起こしにくいといわれているからです。
子宮外妊娠は1%以下の確率といわれていて非常にまれな事です。しかし身体の外で培養して育てることは難しいので、約3割ほどしか育たないといわれています。
体外受精における赤ちゃんに関係するリスク
妊娠しても、赤ちゃんが障害児として産まれてきたらと心配する方も多いでしょう。それでも授かった命は元気に育って欲しいものです。できることなら何事もなく健康体で産まれてきて欲しいでしょう。そこで赤ちゃんに関係のあるリスクの種類や確率をご紹介します。
体外受精における赤ちゃんに関係するリスク【ダウン症】
アメブロを更新しました。 『体外受精でダウン症児を出産。 二人目の妊娠前に卵巣年齢の検査を受けたいのですが…。』 #AMH検査 #卵巣年齢https://t.co/lo08JweJnC
— 不妊治療情報センター(編集部) (@funininfo) June 15, 2017
体外受精治療を受ける方は35歳以上の方が多いです。高齢出産は胎児の染色体異常を引き起こしやすいため、赤ちゃんがダウン症になる可能性が高くなります。高齢になるとリスクは高くなるため「自然受精」「体外受精」でも、どの不妊治療を行った場合でもダウン症になるリスクの確率自体は変わりません。
(ダウン症については以下の記事も参考にしてみてください)
体外受精における赤ちゃんに関係するリスク【ダウン症のリスクを下げる方法】
赤ちゃんのダウン症の発症率を下げるには、妊娠前から葉酸を十分に摂取するという方法があります。葉酸はDNAを生成する際に必要不可欠な栄養素です。葉酸が不足すると正しい遺伝情報が伝わらず、間違ったDNAが生成されてしまいます。そのため染色体異常によって起こるダウン症につながるといわれているのです。
その他にも体外受精を行う前提で「着床前診断」をするという方法があります。染色体異常のある胚を排除して正常な胚だけを子宮に戻すことができるのです。
(葉酸については以下の記事も参考にしてみてください)
Recommended
おすすめ記事
高温期21日目に体温が下がると妊娠の可能性は低い?薄い線は陽性?体験談多数!
生理中・生理前におすすめの食べ物&飲み物15選!生理痛の緩和・改善効果抜群!
男の子を産み分ける方法は?妊娠の成功確率をあげる方法や食べ物などを紹介!
女の子を産み分ける方法は?妊娠の成功確率をあげる方法や食べ物などを紹介!
妊娠に相性があるって本当?妊活をして直ぐ妊娠する方法や相性診断も!
生理前の子宮口は硬い?位置が下がる原因は?状態の変化で妊娠や排卵日が予測できる!
妊活中のお酒はいつまでOK?飲酒の影響やリスクを男性・女性別に解説
双子を妊娠する確率は?作り方、産み分け方法はある?双子とわかる時期は?
排卵日がずれる原因は?早まる・遅れる場合の対策や予測してタイミングを図る方法も!
妊娠妊活中のカフェインはNG?許容量は?コーヒー・お茶などの影響を解説!