搾乳間隔は何時間が適切?正しい搾乳方法や母乳の保存方法のコツ・注意点も

【医師監修】搾乳の必要性やメリットをはじめ、搾乳間隔など搾乳する際のポイントや、正しいやり方を〈手〉〈手動搾乳器〉〈電動搾乳器〉など方法別に紹介します。搾乳した母乳の保存方法・期間や、量が少ない原因・対処法も解説しますので、参考にしてみてくださいね。

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Contents
目次
  1. 搾乳とは?
  2. 搾乳の必要性は?メリットはなにがある?
  3. 搾乳のタイミングは?間隔は何時間が適切?
  4. 正しい搾乳のやり方
  5. 搾乳した母乳の保存方法・期間
  6. 搾乳で量が少ない場合の原因は?
  7. 搾乳で量が少ない時の対処法は?
  8. 搾乳に関するママたちの体験談!
  9. 正しい搾乳のやり方を理解しよう!

冷蔵保存の場合

搾乳した母乳を冷蔵保存する場合は、キャップをした哺乳瓶や保存用の密封できる哺乳瓶に入れて、4度以下で保存しましょう。その日のうちに飲ませるようにし、24時間以上経ったら捨てるのが理想的です。施設によっては保存期間は1日と決めらている場合もあります。自宅の場合でも3日以内が望ましく、どんなに長くても5日以内といわれています。

家庭用冷蔵庫のドアポケットに保存すると、扉の開け閉めをする時に温度の変化が激しくなってしまい温度が保てません。冷蔵庫内での保存は、棚の奥の方でするようにしましょう。

冷凍保存の場合

冷凍保存する時は専用の母乳パックを使いましょう。日付が書けたり、母乳の量がわかるメモリがついていたり、搾乳器に取り付けられる商品もあります。保存期間は冷凍庫の温度や母乳パックのメーカーによっても異なりますが、1ヶ月以内がものが多いようです。

母乳は赤ちゃんの成長に合わせた栄養成分や免疫物質でできているので、1週間程度で飲み切るのがおすすめです。日本助産師会による「赤ちゃんとお母さんにやさしい母乳育児支援」という助産師による実践ガイドでは、3ヶ月以内が理想的で、最長6ヶ月とされています(※2)。

安定した温度で保存し、期間内に飲み切るようにしましょう。凍って膨張した母乳でパックが破れてしまわないよう、入れ過ぎに注意が必要です。できる限り空気を抜いて、平らにして保存しましょう。

冷凍保存後に冷蔵庫で解凍した場合

冷凍保存した母乳を飲ませてあげる時は、冷蔵庫に入れてゆっくり解凍する方法と、流水に入れて解凍するやり方があります。1度解凍した母乳は再解凍することができないので、なるべく早く、長くても24時間以内に飲ませてあげるようにしましょう。解凍した母乳は40度くらいのお湯で温めます。

レンジでの加熱や熱湯で湯煎をすると、母乳の免疫や栄養などの成分が変わったり劣化したりするのでやめましょう。解凍した母乳を飲み残した時は捨てるようにしてくださいね。

搾乳で量が少ない場合の原因は?

搾乳をしてもあまり母乳が出てこないと、「母乳の量が少ないのでは」と心配になりますよね。しかし、赤ちゃんの飲む量と母乳のつくられる量のバランスが良いために、搾乳してもあまり出ない場合もあります。また、産後間もない頃は母乳の通り道である乳管が十分に開いていないので、搾乳しても母乳はほとんど出てこないでしょう。

そのほかの原因としては、ママの血行が悪いことや水分不足、手搾りでの搾乳のやり方がうまくいっていないことなども考えられます。

(母乳量を増やす方法については以下の記事も参考にしてみてください)

母乳量を増やす方法!少ない・急に減った際の対処法9つ!母乳不足のサインも!

搾乳で量が少ない時の対処法は?

搾乳しても母乳の量が少ない時に考えられる原因はいくつかあり、正しい対処法で改善できる場合もあります。赤ちゃんが順調に成長していて、ママの体調も良ければ過度な心配は必要ありません。気になることがある時は、産婦人科や助産師、周りの先輩ママに相談してみるのも良いでしょう。

搾乳しても母乳の量が少ない時の原因と対処法を紹介しますので、参考にしてみてくださいね。

(新生児の母乳量の目安については以下の記事も参考にしてみてください)

新生児の母乳量の目安は?授乳間隔・時間・回数は?飲まない時の対処法も!

赤ちゃんの飲む量と母乳量のバランスが良い

この場合は特に必要な対策はありませんので、そのままの母乳育児を続けていけば問題ないでしょう。赤ちゃんの飲む量と母乳量のバランスが良いのは母乳育児の理想形です。乳腺炎などのトラブルがなければ意識して搾乳をたくさんする必要もなく、赤ちゃんに長時間授乳できない時にする程度で良いでしょう。

母乳のつくられる量が少ない

産後間もない頃は、母乳は少ししかつくられません。授乳や搾乳を繰り返し、乳頭が刺激を受けたり、つくられた母乳が空になったりすることで徐々に量が増えていきます。長時間赤ちゃんに授乳できない場合は、3時間ごとを目安に搾乳するようにしましょう。

母乳の通り道が開通していない