排卵と生理の仕組みについて!卵子はどう関係する?
【医師監修】皆さんは排卵と生理の正確な仕組みをご存知ですか?今回は、女性として知っておくべき「排卵と生理の仕組み」「排卵・生理と卵子の関係性」についてご説明します。生理終了後から排卵、そして生理までのサイクルにおいて女性の体にはどのような変化が生じているのでしょうか?
知っていますか?排卵と生理のこと
皆さんは女性の体で起こる排卵や生理の仕組みについてご存知ですか?「排卵や生理はどんな仕組みで起こっているの?」と気になっても、人にはなかなか聞きづらいものですよね。そこで今回は女性にとって身近な排卵や生理について、その仕組みの違いや卵子との関係性などをご説明します。
排卵と生理のサイクルの仕組み
まずご説明するのは生理周期における排卵と生理の一連のサイクルについてです。生理周期は卵胞期・排卵期・黄体期の3つに分かれています。そして、各時期において2つの女性ホルモンの分泌量が増減することで身体面や精神面にさまざまな変化が起こります。その女性ホルモンが卵胞ホルモンのエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンです。(※1)
ここで「排卵や生理に女性ホルモンがどう関係しているの?」と疑問を抱いた方もいるでしょう。ここからは女性ホルモンの働きにも触れながら、生理周期の流れを詳しくご説明していきます。妊活中である場合、排卵や生理が起こる仕組みを正しく理解することが妊娠への第一歩です。ぜひこちらを参考に、生理周期における排卵・生理についての理解を深めましょう。
1. 卵胞が成長する
生理が開始すると、女性の体は次の排卵に向けて卵子を育てる準備に入ります。この準備期間を「卵胞期」と呼び、生理周期の長さによって違いはあるものの14日間ほど続くのが一般的です。卵胞期における基礎体温は低温の状態であり、おりものの量も排卵前までは少なくなります。
「卵胞って一体何のこと?」という方のために、ここで卵胞についてご説明しておきます。卵胞とは、卵巣にある卵子を育てる袋のことです。卵胞の中で卵子は排卵に向けて成長していきます。卵胞ホルモンのエストロゲンの刺激によって、卵胞期の初めに成長の準備を始める卵胞はおよそ20個あります。しかし、排卵まで成長を続けるのはそのうちのひとつだけです。
2. 着床の準備が始まる
卵胞期におけるエストロゲンの働きは卵胞や卵子の成長を促すだけではありません。卵胞期にはエストロゲンの作用により、着床の準備のために子宮内膜が少しずつ厚くなっていきます。排卵前の厚みを増した子宮内膜は、受精卵を受け止めるベッドのような状態です。そして排卵が近づくにつれ、受精しやすい環境づくりのためにおりものの量が増加し始めます。
3. 排卵する
排卵日の前後5日間を「排卵期」と呼びます。子宮内膜が厚くなり卵子も成熟すると「受精の準備が整った」とエストロゲンが脳に伝達します。その後脳下垂体から黄体ホルモンのプロゲステロンが分泌され、その刺激で卵巣から卵子が排出されて卵管へ入ります。これが排卵の一連の流れです。
排卵日が近づくと大きく変化するのがおりものです。排卵前のおりものは卵の白身のような透明色で、伸びのあるゼリー状に変化します。また、量が最も多くなるという点も排卵期のおりものの特徴のひとつです(※2)。それと同時に、吐き気や腹痛といった体の不調を感じる女性も多くみられます。
(排卵期の体の変化については以下の記事も参考にしてみてください)
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