出産の兆候11選!腰痛や頻尿も関係する?お腹の張りも?

【医師監修】出産が近づくと、妊婦さんの体にはさまざまな兆候が表れます。これは、赤ちゃんが骨盤の方へ下がってきていることなどが理由で起こるもので、腰痛や頻尿、お腹の張りなどの症状があるでしょう。このような出産間近の兆候11個とともに、出産当日に現れる兆候をご紹介します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. もうすぐ予定日!出産の兆候が知りたい
  2. 出産間近の兆候1.腰痛が増す
  3. 出産間近の兆候2.頻尿
  4. 出産間近の兆候3.お腹の張り
  5. 出産間近の兆候4.便秘
  6. 出産間近の兆候5.下痢
  7. 出産間近の兆候6.胃への圧迫感が軽くなる
  8. 出産間近の兆候7.胎動を感じることが減る
  9. 出産間近の兆候8.夜眠りにくい・昼に眠い
  10. 出産間近の兆候9.足の付け根が痛い
  11. 出産間近の兆候10.おりものの量が増える
  12. 出産間近の兆候11.手足のむくみ(浮腫)
  13. その他の出産間近の兆候
  14. いよいよ出産という時にはいつもと違う兆候が!
  15. 経産婦が注意すべきこととは
  16. 出産の兆候を感じたら準備の最終チェックを!

寝返りしにくいことや、お腹の張りは眠りにくい原因になりますよね。それ以外にも「もうすぐ出産かと思うと緊張と不安で夜眠れない」ということはないでしょうか。実はそれも出産間近の兆候かもしれません。

出産間近に分泌が増えるエストロゲンというホルモンは、寝付けない、夜中に目が覚めるなど、睡眠にも影響を与えることがわかっています。こうした要因から夜に熟睡することができず、自然と日中は眠くなることが多くなるのです。

臨月の眠りにくさへの対策

臨月から出産間近まで続く「眠りにくさ」は、産後の睡眠スタイル(2~3時間おきに起きる)に備えた移行期間といわれることがあります。しかし、出産も育児も体力勝負なのは同じですから、できることならしっかりと眠っておきたいですよね。

まずは自分が苦しくない眠り方を探してみましょう。大きめの抱き枕をつぶすように横になったり、クッションを足の間に入れ込んでみたり、枕を高くしたりするなど、息苦しさやお腹の張りが気にならない体勢を探してみてください。

日中に適度な運動をして体を疲れさせたり、なるべくリラックスできるよう心掛けてみましょう。それでも眠れない場合は「眠くなったら寝ればいい」と開き直るのも良案かもしれません。産後は昼夜関係なく赤ちゃんのお世話が始まります。そう考えれば、出産間近に昼夜逆転生活になっても、産後の生活リズムが少々早まっただけと捉えることができますよね。

出産間近の兆候9.足の付け根が痛い

臨月になると、足の付け根や恥骨(ちこつ)、足全体が突っ張ったような感覚になり、痛みを感じることがあります。こうした痛みは、下がってきた赤ちゃんの頭が骨盤周辺の神経を圧迫することによって生じるもので、出産間近の兆候といえるでしょう。

また、妊娠中に分泌されるリラキシンというホルモンは、赤ちゃんが無事に産道を通れるように靭帯(じんたい)を緩める働きをしています。このホルモンが子宮の左右にある靭帯を緩めることによって、足の付け根やその周辺に痛みを感じるようです。

痛みが強いときには横になるなど、痛みが和らぐ体勢を見つけて休むとよいでしょう。もしも痛みで歩けなくなったり、立っているのも辛いといった状態の場合は、医師に相談すれば整形外科などで処置をしてもらうことも可能です。

出産間近の兆候10.おりものの量が増える

出産間近には、おりものの量が増えることも一つの兆候だとされています。赤ちゃんが通る産道は、子宮下部から子宮口・子宮頸管・膣・外陰部までを指しますが、出産が近づくと赤ちゃんがスムーズに産道を通りやすくするために、おりものの量も増えてくるのです。

おりものの性状はサラサラしており、白っぽいことが多いですが、時間の経過によっては茶色や黄色になっていることもあるでしょう。おりものの量が増えてきたら、おりものシートなどを活用しこまめに交換してください。清潔を保ち、かゆみやかぶれが生じるのを防ぐことが大切です。

出産間近の兆候11.手足のむくみ(浮腫)

妊娠中は、ホルモンの影響によって体内に水分をため込みやすくなっています。また、赤ちゃんが大きくなってきたことで臓器が圧迫され、血流が悪くなっており、出産間近にはさらにむくみ(浮腫)が起きやすい状態になるでしょう。特に、心臓から離れた下半身はむくみが顕著に表れやすい場所でもあります。

妊婦健診では、ほとんどの妊婦さんがむくみチェックを受けており、むくみがあっても心配ないこともあります。むくみのほかに頭痛やめまい、体のだるさなどを感じる場合には医師に伝えるようにしましょう。(※5)

臨月のむくみへの対策