生存バイアスの意味は?認知バイアスと違いは?9つの具体例に学ぶ罠とは?

あなたは生存バイアスという言葉を聞いたことがありますか?生存バイアスと認知バイアスの違いや、それぞれの意味を心理学の観点も踏まえて説明します。思わぬ失敗をしないために、具体例に学ぶ生存バイアスの罠や、生存バイアスにひっかからない方法も解説していきます。

( 2ページ目 )
Contents
目次
  1. 生存バイアスとは?どんな意味?
  2. 生存バイアスと生存バイアスと認知バイアスの違いは?
  3. 9つの具体例に学ぶ生存バイアスの罠
  4. 生存バイアスの罠に引っかかる人の心理とは?
  5. 生存バイアスの罠に引っかからない方法5つ
  6. 生存バイアス以外の考え方の罠3つ
  7. 生存バイアスに騙されないで!

主婦

30代後半

株が儲かると聞いて始めてみたけど、なかなか儲からないどころか評価額がかなりマイナスになっちゃったわ。

以前に「主婦が株で三千万円儲けた!」や「FXで大儲けした!」のような投資に関する本が続々と出版され話題になったことを覚えていませんか?この手の本を読めば、簡単に自分も大金持ちの夢を叶えられるような気になるかもしれません。

でも目立つ成功者の陰には、数えきれないほど失敗の経験した人達がいるのです。簡単に投資で儲けられるのなら、世の中が成功者だらけになってお金に困る人はいなくなるでしょう。

生存バイアスの罠②原価の安いメニューの飲食店を開けば成功する

会社員

20代後半

もんじゃ焼きは材料費にお金がかからないから、絶対成功するらしいね。脱サラして始めようかな。

美味しそうな話ですね。しかしメニューの原価が安くさえあれば、店は黒字になるでしょうか?店の立地を考え、人気のメニューを作りだし、お客さんが喜ぶサービスで工夫して繁盛させなければ、原価の安さも意味がありません。

新規出店して人気の飲食店になるより、数年のうちに閉店となってしまう店の方がよほど多いのです。消えゆく飲食店にはスポットライトが当たりませんから、その現実には目が向きにくいのです。

生存バイアスの罠③サッカー選手の年棒は高い

中学生

10代

サッカー選手って、すごい金持ちになれるんだよね。もう勉強は諦めてサッカー一筋で頑張るよ。

ここでは具体例としてサッカーをあげましたが、確かにスポーツ選手で年棒の高い人は数億円、週十億円と稼ぎます。でも本当にスポーツ選手は高収入でしょうか?名前も知らない、たまにしか試合に出ない選手がどれほどたくさんいて、彼らの年棒はいくらで、引退した後どうなるのか、目立たないことは見落としがちです。

サッカーに熱中するのは良いですが、勉強を諦めるのはちょっと気が早いのではないでしょうか?

生存バイアスの罠④ユーチューバーは簡単に稼げる

大学生

20代前半

ヒカキンとか、あんな簡単なことしてお金ガンガン稼いでて羨ましいな。就職活動イヤだし、俺もユーチューバーになろうかな。

ユーチューバーは一獲千金のイメージがありますね。しかし人気のユーチューバー達がその陰でどれほど苦労、努力をして動画を作り続けているのかまでは、誰もあまり想像しません。

もちろん、売れっ子ユーチューバーなどほんの一握りに過ぎず、多くの人は稼げるレベルにそうそう到達できるものではありません。生存バイアスの罠に引っかかって動画撮影に夢中になった結果、大切な就職活動の時期を棒に振らなければいいのですが…。

生存バイアスの罠⑤宝くじは買わないと当たらない

主婦

60代後半

買わなきゃ当たらないっていうから毎回宝くじを買うんだけど、全然当たらないわ。

宝くじの当選金としての還元率は50%弱です。これを買った人全員で分け合うのですから、ほとんどの人は元が取れなくて当たり前です。売り場に「高額当選者出ました!」という張り紙を見ると、何だか自分も当たりそうな気がしてついつい買ってしまいますが、これは典型的な生存バイアスの具体例です。

確率から考えてほとんどの場合はハズレで当然なのです。

生存バイアスの罠⑥子どもは厳しく躾けた方が良い子になる