生存バイアスの意味は？認知バイアスと違いは？9つの具体例に学ぶ罠とは？

年長者に言われそうな言葉ですが、これも生存バイアスの典型例です。厳しく躾けられた良い子は、周りの大人たちに目立って褒められます。その子は本当に良い子の場合もあります。でも大人のいない所では、わがままな場合もあります。

厳しく育てなくても良い子はたくさんいます。そもそも親の前で子どもがわがままを言うのが悪いこととも限りません。

井伊直弼と聞くと、江戸末期に暗殺された悪役のようなイメージです。ところが実は彼は彦根藩主として善政を敷き、幕府の大老についた有能な人です。井伊が大老のときに行われた安政の大獄で、いわゆる薩長土備の雄藩の人々が弾圧を受けました。

後に彼らが明治政府で政権を握り勝者となったため、井伊直弼は敵の扱いで歴史に記録されました。このような勝者が歴史をつくるが故の生存バイアスの具体例は、日本史だけを見てもたくさんあります。

トイレを綺麗にするのは大変良いことですが、おまじないとしてトイレ掃除するのでは意味がありません。

トイレをピカピカにする行動の方に注目してしまうところが生存バイアスの具体例なのですが、掃除のおかげで成功者になれるのではありません。「誰もしたがらないが、すれば皆から喜ばれることを買ってでもやりたい」との心掛けが事業を成功に導いているのでしょう。

女性は特に見た目が美しいと、何かと得をする機会が多いという現実はあります。整形してコンプレックスから解放され自分に自信がついたというなら、それも良いでしょう。

美女の人生がイージーモードなのかどうかは、また別の問題です。見た目が美しかったとしても、もし心に闇を抱えていれば、根本の問題を解決しない限りその人の幸せは遠のくでしょう。また好きでもない人から言い寄られて困ったり、美人なりの悩みもあります。必ず幸せになれるとはいえません。

心理学的観点からも、誰もが生存バイアスの罠に陥る可能性があります。人はどんな心理状態のときに生存バイアスの罠に引っかかりやすいのでしょうか？罠にひっかかる心理の代表的なものを具体例を含め、3つあげていきます。