慈しみとは？その意味が分かる慈しみ深い偉人達のエピソードも！

「慈しみ深い人」は、相手のことに対する細やかな性格が特徴です。あなたが困っているとき、自然と手をさしのべてくれる、さりげなく助けてくれる人はいませんか？相手の微妙な変化は、日々、慈悲深く見守っていないと気づけないものです。慈しみ深い人はその意味を理解し、押しつけがましい親切でなく、自然と相手のために行動できています。

「慈しみ深い人」性格の人は、相手より優位に立とうとする気持ちがあまりないのが特徴です。元々相手のためには多少自分を犠牲にしても良いと考えているので、競うはずがないのです。「慈しみ深い人」は、穏やかで、控えめな行動と雰囲気の人が多いでしょう。つい自分の悩み事を打ち明けたくなる人が周りにいれば、それが慈しみ深い人です。

元々慈しみ深い性格の人もいれば、特定の人に対してのみ、慈悲深さを発揮する人もいます。親であれば、子どもの前では別人のように穏やかな性格を見せる人も多いでしょう。他者を蹴落とし業績を伸ばす上司が、自分の部下にだけ優しい性格となることもあるでしょう。慈しみ深さはその意味と特徴を理解すれば、誰でも得られる可能性があるのです。

気をつけたいのは、「この人は慈しみ深い性格だ」と決めてかかってしまうことです。子供がいるから、ボランティアをしているから優しいはずなどというのは、その人の一面でしかありません。相手の性格を決めつけて勝手な期待をするのはやめましょう。それよりも、自分が他人に対して出来る行動があるか、考えてみることが大事かもしれません。

「慈しみ」に派生する意味を持つ言葉として「慈しみ合う」があります。お互いに慈悲の心や慈しみを持って、大切に想って行動することです。「慈しみ」は見返りを求めない無条件の愛ですが、それに対して同じ慈悲深さを返されることは大きな喜びとなるでしょう。成長した親子や、長年の親友など、かけがえのない間柄の行動は常にそうありたいものです。

慈悲深い「偉人母」のエピソードといえば挙げられる、徳川家康の母・於大の方。家康が3歳になった時、実家が敵方に付いた事から離縁されてしまいます。それでも於大は、息子の家康にずっと手紙や服、食べ物等を贈り続けたといいます。別れ別れになった母からの無償の愛が、家康の心を慰め、その後の性格形成と成功につながったのかもしれません。

後に大成した家康は、於大の方を呼び寄せ、自らの母として名乗らせるなど、その恩に報いたといいます。家康ほどの「偉人」であっても、その陰にはこうした慈悲に満ちた温かな親子の情愛が感じられると、歴史をとても身近に感じると同時に、親として、子として、「慈しむ」ことの意味についても深く考えさせられます。