中絶薬とは?日本では違法!購入もダメ?費用や副作用・リスクは?

【医師監修】欧米では医師により妊娠中絶薬が処方され流産を促す場合がありますが、日本では妊娠中絶薬の個人輸入や使用は違法となることがあります。中絶手術を行うよりも安価で経口摂取という手軽さもありますが、副作用や死亡リスクもあることをぜひ知っておきましょう。

( 3ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 妊娠中絶薬ってどんな薬?
  2. 妊娠中絶薬の使用は日本では違法
  3. 費用も安く経口摂取と手軽な妊娠中絶薬
  4. 重い副作用など妊娠中絶薬に潜む危険
  5. 妊娠中絶薬は購入もダメ?
  6. 妊娠中絶薬を服用できないケース
  7. 妊娠中絶薬による健康上のリスク
  8. 妊娠の継続を望まない場合は必ず産婦人科へ

日本で中絶薬を入手しようとする場合、個人輸入としてインターネットで取り寄せる方法が多いようです。しかしそのほかに海外で購入したものを国内に持ち込む人や、海外から持ち込んだ人が国内で非正規に販売しているケースもあります。

残念ながら粗悪品や偽造薬などクオリティの低いものも出回っており、当然そのような薬の服用には非常に危険が伴います。専門的な知識のない素人が自己判断で薬を購入するということは、それだけリスクのあることなのです。

妊娠中絶薬は購入もダメ?

出典:https://www.pinterest.jp/pin/606789749788516046/

妊娠中絶薬は日本では1994年以前に正式に認可に向けて検討をされたこともありました。しかし中止になり現在も認可はされていません。以前は厚生労働省の手続きなしに個人的に輸入・使用できた時期もあったのですが、副作用の出血多量で搬送されるケースが相次ぎ、行政機関による許可を得ていない個人での輸入は制限されることとなったのです。

厚生労働省でも個人での妊娠中絶薬の使用に対し注意喚起をしています。中絶薬の販売や譲渡は薬事法違反、使用は堕胎罪にあたり、違法となるので注意が必要です。

妊娠中絶薬を服用できないケース

妊娠中絶薬は認可国であっても誰でも服用できるわけではありません。米国食品医薬品局(FDA)によって定められている服用できないケースをご紹介します。以下の項目に当てはまる人は服用によって重篤な症状があらわれる可能性があるので使用は避けてください。

●子宮外妊娠をしている
●IDU(避妊具)を使用している
●副腎機能不全である
●長期間ステロイドを服用している
●ミフェプリストンやミソプロストールなどの薬にアレルギーがある
●出血傾向がある、もしくは抗凝血剤を服用している

上記に挙げた以外にも体質や妊娠の状況によって、服用できるかどうかは変わる可能性があります。安全に効果的に使用するのは素人の自己判断だけでは難しいと言えるでしょう。

妊娠中絶薬による健康上のリスク

費用も安く手軽に感じる妊娠中絶薬ですが、服用によって起こる健康被害もあります。安易な使用によって後悔することのないよう、リスクについてもぜひ知っておいてください。

不妊の可能性

偽造薬などクオリティの低い薬を服用したことで不妊となる可能性もあるようです。また、重篤な副作用によって医師による手術など治療が必要となるケースもあるので、人口中絶手術と同じように不妊となるリスクは少なからずあります。

(不妊については以下の記事も参考にしてみてください)

【不妊症チェック】症状や特徴のチェックリスト9項目でセルフ診断

中絶の失敗など改めて治療が必要になる恐れも

出典:https://www.pinterest.jp/pin/637963103464724311/