さまざまなサインがわかる!!妊娠中のおりものの目安について
妊娠中のおりものはホルモンの変化により通常とは異なる特徴を持ちます。おりものの量の目安や、おりものの色やにおいの状態の目安について、注意すべき点を含め、妊娠中のおりものに関するさまざまな5つの重要なポイントをまとめました。
【さまざまなサイン】妊娠中のおりものの目安について ①そもそもおりものとは?
おりものとは?

おりものは医学的には帯下(たいげ)と言います。
卵管から腟前庭にかけて、の分泌液が排出されてくるものです。汗腺、皮脂腺、バルトリン腺といった分泌や、卵管や子宮頸管からの粘液が働きを終えて体外に排出されていくものです。正常でも生じるものです。これらはエストロゲンの影響を強く受けているため、生理周期や妊娠によるホルモンバランスの変化で性質が変化します。
正常のおりものは少し甘酸っぱい匂いがあり、すこしだけ白みがかったような色の状態が一般的に正常です。
自浄作用がある?
腟、腟前庭部はこれらの分泌物と常在菌といって正常でも腟内の環境のバランスを整えてくれている善玉菌のデーデルライン桿菌(かんきん)が酸性に保ってくれることで、外部からその他の細菌が侵入しないように調整されています。
デーデルライン桿菌が乳酸を作り出している作用によってこの環境が保たれています。
受精のサポート

エストロゲンの量が増加する排卵期にはおりものの量が増え、性状も少しサラサラした感じに変化します。この変化が起きることで精子の侵入を助ける上に、細菌の侵入を防いでいます。
見た目も透明でよく伸びる感じがあります。
【さまざまなサイン】妊娠中のおりものの目安について ②おりものの量の増加
おりものの量が増える理由

・細菌からの保護: 妊娠中は、体が赤ちゃんを守るためにおりものの量が増えます。おりものは、膣内の環境を保ち、感染を防ぐ役割を果たします。
・ホルモンの影響: 妊娠が進むにつれて、体内のホルモンバランスが変化し、特にエストロゲンのレベルが上昇します。このホルモンは、子宮内膜の維持やおりものの分泌を促進します。
おりものの特徴

妊娠中のおりものは、通常、透明または白っぽく、粘り気があり、さらっとした状態です。妊娠初期には、排卵期と同様の性状が見られることが多く、少し白っぽくて伸びるような質感が特徴です。
ただし、異常な色や臭いがある場合は、感染症の可能性があるため、注意が必要です。特に、黄色や緑色、強い臭いを伴う場合は、医師に相談することが推奨されます。
妊娠中のおりものの変化は、正常な生理的反応ですが、異常を感じた場合は専門家に相談することが重要です。これにより、母体と赤ちゃんの健康を守ることができます。
【さまざまなサイン】妊娠中のおりものの目安について ➂おりものの色と状態
おりものの色

妊娠中のおりものの色は、通常は透明または白っぽい色をしていますが、妊娠の進行に伴い、色の変化が見られることがあります。特に、以下のような色の変化に注意が必要です。
・透明または白色: 健康的なおりものの一般的な色で、特に問題はありません。
・クリーム色: 妊娠初期には、ホルモンの影響でおりものがクリーム色になることがありますが、通常は問題ありません。
・黄色や緑色: これらの色は、細菌感染や他の病気の兆候である可能性があるため、医師の診察を受けることが推奨されます。
・赤やピンク、茶色: 妊娠後期に見られることがあり、出産が近いサインや「おしるし」と呼ばれる出血の可能性があります。この場合も、医師に相談することが重要です。
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