中絶の期間はいつからいつまで?時期別の手術内容や費用、リスクは?

【医師監修】予定外の妊娠でやむを得ず中絶を選ぶ女性がいます。中絶ができる期間はいつからいつまででしょうか。また妊娠の時期によって手術内容や費用は変わるのでしょうか。また中絶に伴うリスクはあるのでしょうか。今回は中絶可能な期間と内容を時期別にご紹介します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 中絶とは
  2. 中絶ができる期間は?
  3. 妊娠初期の期間に行う中絶方法は?
  4. 妊娠中期の期間に行う中絶方法は?
  5. 妊娠期間によって中絶費用は変わるの?
  6. 妊娠初期の期間に行う中絶手術のリスクは?
  7. 妊娠中期の期間に行う中絶手術のリスクは?
  8. 時期に関わらず中絶は心の影響を伴う
  9. 望まない妊娠を防ごう

妊娠中期の期間に行う中絶の費用

中期中絶は入院を伴うことがほとんどです。こちらも保険適用外となるため、病院によって費用が全く異なります。中期中絶の場合、手術だけでなく手術前の前処置や、手術後の後処置が必用なため、高額な手術費用がかかる病院がほとんどです。20万~50万ほど手術費用にかかる病院が多い様です。

保険適用となる場合

人工妊娠中絶手術はいつから行おうが、いつまでに行おうが、原則保険適用外となる手術ですか、保険適用となる場合があります。妊娠している女性へのリスクにより医師が中絶を勧めた場合や、性犯罪による妊娠で中絶手術をする場合は保険適用となります。

妊娠初期の期間に行う中絶手術のリスクは?

人工妊娠中絶は流産や出産とは異なり人工的に胎児を子宮内から取り出すため、いつから手術をしようが、いつまでに手術をしようが、手術を受ける女性にはリスクが伴います。ここでは初期中絶手術のリスクについて説明します。

初期の時期に行う「子宮そうは」による合併症

「そうは法」による中絶手術は、子宮内にスプーンのような器具をいれて胎児や胎盤を取り出すため、子宮に傷がつき、そこから感染症にかかるリスクがあります。また薬によるアレルギー反応や、麻酔により呼吸困難になる、といったリスクも考えられます。

また「子宮そうは」により子宮に穴があく子宮穿孔という合併症が起こる可能性があります。そこから腸管が損傷してしまい、人工肛門をつけることになったり、また子宮を摘出しなくてはいけないという事態になることもあります。

カズヤ先生

産婦人科医 

何度も中絶手術を繰り返していると、アッシャーマン症候群と言って、流産や人工中絶の際に子宮内膜が傷つき子宮が原因で無月経や不妊になってしまう病気になる可能性もあります。

妊娠初期の期間の行う中絶による出血多量

「そうは法」を用いての人工妊娠中絶の場合、女性の子宮内に器具が入ることで出血を起こす個があります。また、吸引法による人工妊娠中絶の場合でも、吸引の力により子宮が傷つき、大量出血してしまうことがあります。

妊娠初期の時期に行う中絶は子宮内容物が残る

子宮内から胎児や胎盤を取り出した際、すべての子宮内容物が取りきれずに子宮内に残ってしまうことがあります。子宮内遺残といい、中絶手術後に出血がいつまでも続いたり子宮の痛みが続いたりという症状が現れます。

また、子宮内容物が残ってしまったことで、その後再度妊娠した時に前置胎盤や癒着胎盤をおこすリスクが高まります。

妊娠初期の時期に行う中絶はホルモンバランスを崩す