【遥】を使った名前（女の子・男の子別）｜漢字の意味・字画数&名付けの注意点も！

赤ちゃんに名付ける名前で、「遥」の漢字は女の子の名前によく使うイメージを持たれるようですが、男の子にも使われています。「遥」の漢字を使う女の子の名前では、ある統計によると、1文字の名前「遥」が最も使われているという結果だったそうです。他で人気があるのは、遥日（はるひ）や遥菜（はるな）、美遥（みはる）などが挙げられます。

一方、男の子でよく使う「遥」がつく名前は、遥斗、遥翔（どちらも「はると」）や遥真（はるま）などが挙げられます。「遥」がつく名前は、ある統計によると、10年余りの調査で、男の子は毎年のように、女の子も過半数の年でランクインしています。とてもよく使われる漢字ですね。

漢字の「遥」は、音読みで「ヨウ」、訓読みで「さまよ（う）」、「とお（い）」「はる（か）」と読みます。意味は、「距離的・時間的に隔（へだ）たっている」「遠い」「長い」などがあります。同じ意味で「遙」の文字があり、こちらは古くからある文字で、お互いが同一文字と解釈されています。

以後の説明も、両方の漢字を使います。なお、「遥」は12画、「遙」は14画と、字画数は相違するため、姓名判断をする場合には注意しましょう。

「遥」の漢字の由来については、「遥」の元々の字体であった「遙」（14画）の漢字の成り立ちから紐解いてみましょう。この漢字の右側にある旁（つくり）の部分ですが、この部分は「缶」に「肉」が乗っている状態をあらわしています。意味は「細くて長い」ですが、これには理由があります。

旁（つくり）の形が、肉を缶の細い口に入れるイメージに似ており、この意味がつけられたといわれています。そして部首である「辶しんにょう」は道を意味するため、「細くて長い道」となり、ここから「長い」や「遠い」などの意味が生じました。また、旁（つくり）の部分の、缶に肉が乗っている状態が不安定な様子であることから、「揺れる」の意味もあります。

さらに「揺れる」の意味と「辶しんにょう」の「進む」という意味とがあわさって、「さまよう」という読み方と意味ができました。

「遥（遙）」の漢字の意味のうち、「距離的・時間的に隔（へだ）たっている」や「遠い」という意味が派生し、悪い意味と考えられることがあります。「子供が早くに独立し、遠くへいってしまう」という意味に変わることがあるためです。親の立場で考えると、とても悲しい出来事を予感させますよね。

しかし、考え方を変えれば、「若いうちに自立できる」とか「新しい土地で新たなスタートを切る」と、前向きな意味にとらえることもできます。子供の成長を考えるのならば、一概にマイナスイメージを持つのは早計ではないでしょうか。

「遥」1文字のみの名前で「はるか」と読むのは、主に女の子に使われ、男の子にこの文字を使う場合は、「はる」という読み方に変わります。なお、女の子に使う1文字の名前「遥」は、前述の『男女共によく使われる「遥」の漢字』でも述べたように、「遥」を使う名前の中で、最も人気がある名前です。

ただ、一文字で使う「遥」について、近年、やや変化の傾向があります。このことについては、次項にてご紹介しましょう。

2019年に入って行われた、赤ちゃんに付ける名前に関する、あるアンケート調査の集計結果から、「遥（遙）」がつく名前を多い順に男女別で、読み方と字画数もあわせてご紹介します。

まず男の子によく使う名前のランキングからご紹介しましょう。同率のものがあるほど、「遥」は名付けで人気となっています。