【医師監修】妊娠36週の妊婦・胎児の状態は?症状は?安産に向けての注意点!

臨月に入ったとはいっても、正期産まではあと1週とまだ油断できないのが妊娠36週です。そんな妊娠36週の妊婦や胎児の状態はどうなっているのでしょうか。妊娠36週の妊婦の体験談と共に気を付けたい症状や、安産に向けての注意点も紹介します。

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Contents
目次
  1. 妊娠36週ってどんな時期?
  2. 妊娠36週の妊婦の体の状態
  3. 妊娠36週の胎児の状態
  4. 妊娠36週の妊婦に見られる症状
  5. 妊娠36週みんなの体験談
  6. 妊娠36週で気を付けたいトラブル
  7. 妊娠36週での出産の兆候には注意
  8. 妊娠36週のトラブルにも落ち着いて対処しよう
  9. 妊娠36週にできる安産に向けての注意点
  10. 産後の生活についても準備が必要な時期
  11. 妊娠36週は安産に向けて心と体の準備を整えよう

逆子

妊婦検診の度に気になるものの一つが逆子かどうかということです。逆子のままでは帝王切開になるために逆子をなんとか治したいと、逆子体操や寝方の工夫を試した人も多いでしょう。赤ちゃんの体が小さいうちは胎動も活発でぐるぐると動くため、自然と逆子が治ることもあります。逆子を自然に治すのは妊娠34~35週目がリミットと考えられ、それ以降では胎児が大きさが問題となり妊婦の工夫だけで逆子を治すことは難しくなります。

逆子は帝王切開以外にも早産や、へその緒が巻き付くなどのリスクが考えられます。

妊娠高血圧症候群

後期つわりがおさまることや、臨月に入った安心感から妊娠36週以降は食欲が増す傾向が見られます。急な体重増加や、過剰な塩分の摂取は妊娠高血圧症候群の発症につながるので気を付けましょう。高血圧やむくみ、尿たんぱくの症状が重くなると入院が必要になることもあります。胎児の体の発達にも悪影響を与えますので、十分な注意が必要です。

妊娠高血圧症候群になると、母体が高血圧状態が続き赤ちゃんに送る栄養や酸素が十分に送ることができません。特に高齢初産の人や、妊娠前から太っていた人は妊娠高血圧症候群になりやすいので気をつけましょう。妊娠高血圧症候群になると、帝王切開になったり、出産後も母体は高血圧気味になります。(※3)

児頭骨盤不均衡(じとうこつばんふきんこう)

臨月に入ると出産に備えて胎児の頭の大きさと母体の骨盤の大きさが合うかどうかの判断があり、「児頭骨盤不均衡」と医師に伝えられることがあります。児頭骨盤不均衡は別の言い方ではCPDと言います。赤ちゃんの頭が大きすぎるか、骨盤が狭いかが理由で出産時に赤ちゃんが産道を上手く通れない可能性があり、自然分娩が難しいことを指摘されます。

身長が小さくやせ形の女性や、胎児がお腹の中で大きくなりすぎている場合にはCPDになるケースが見られます。自然分娩が難しいと判断されると、帝王切開になります。レントゲンを撮って骨盤を通れるか確認されますが、判断が難しい場合はまずは自然分娩に挑戦し、赤ちゃんの状態を見て帝王切開に切り替えるケースもあります。

切迫早産

出典:https://www.pinterest.jp/pin/639863059548504128/

妊娠36週は出産委はまだ早い時期ですので、切迫早産に気を付けましょう。切迫早産は羊水漏れや子宮口が開くなど出産に近い状態で、子宮収縮によるお腹の張りや痛みも感じます。妊娠36週目までに赤ちゃんが生まれてしまう早産の危険があり、切迫早産と診断されたときはできるだけ安静に努め正期産となるのを待ちましょう。

母体が妊娠高血圧症候群であったり、ストレスを抱え疲労がたまっている状態や、赤ちゃんや羊水の状態に異常が見られたりするときには切迫早産になりやすくなります。また、逆子も子宮に負担がかかり早産になりやすくなります。早産を避けることができるよう医師からアドバイスをもらいましょう。

妊娠36週での出産の兆候には注意

切迫早産など、妊娠36週目で出産の兆候が見られたら注意が必要です。引かない腹痛やお腹の張り、おしるし、破水などは出産の兆候になります。異変を感じたらすぐに産婦人科へ連絡して指示を仰ぎましょう。

出産の兆候が見られてもすぐに出産準備とはならず、自宅で様子を見ることもあります。自宅安静と指示がでたら、無理な外出は控えて体を休め出産に備えましょう。家事も家族に協力を頼み、お腹の張りの様子を見ながらゆっくりと過ごすようにします。

臨月とはいえ、早産になると合併症や低体重など様々なリスクが考えられます。妊娠36週目には胎児の内臓機能がは整いますが、早産になると新生児集中治療室で様子を見る必要がでる可能性も高くなります。産後の赤ちゃんとの生活を考えると、やはり早産は避けたいですね。

(臨月の過ごし方については以下の記事も参考にしてみてください。)

臨月の過ごし方や外出の際の注意点!破水対策や陣痛に備えよう!

妊娠36週のトラブルにも落ち着いて対処しよう