出産手当金の支給日はいつ?条件や申請の手続き、金額はいくらか計算する方法も

出産手当金を受け取れる条件をはじめ、支給日はいつ?対象期間はいつまで?といった疑問にお答えします。また、産休を控え、出産手当金をいくらもらえるか金額を計算する方法や、申請手続きの流れ、退職後の支給についてもご紹介していきます。

( 2ページ目 )
Contents
目次
  1. 出産手当金とは?条件は?
  2. 出産手当金の支給日はいつ?対象期間は?
  3. 出産手当金の金額はいくら?計算方法は?
  4. 出産手当金の申請手続きの流れ
  5. 出産手当金は退職後でも支給される?
  6. 出産手当金について理解しておこう

出産手当金は「日給の3分の2×産休日数」より計算することができます。1日あたりの出産手当金を計算する時は「支給開始日の以前12ヶ月間の標準報酬月額を平均した金額÷30日×3分の2」で求めましょう。(※1)

標準報酬月額とは、健康保険のルールに従って算出した月給の値です。標準報酬の対象となる報酬は、基本給以外に勤務地手当や残業手当など、現金などで支払われるものを指します。自分で算出するよりも健康保険組合に問い合わせると、正確な金額を知ることができますよ。

産休日数は、出産日以前42日間+出産の翌日以降56日となります。よって、出産日が出産予定日より遅れた場合はその日数分を足します。ただし、出産が予定日より早まった場合は、引き算をする必要はありません。

出産手当金の金額例

それでは実際に出産手当金を計算してみましょう。例えば月35万円の給料を受け取っている人の、1日あたりの出産手当金支給金額は、35万円÷30日×3分の2=約7777円となります。そして出産予定日当日に出産し、98日間(出産日以前42日間+出産の翌日以降56日)産休があった場合は7777円×98日=76万2146円支給されます。

もし、出産日が出産予定日より5日遅れた場合は98日+5日になるので、7777円×103日=80万1031円支給されることになります。

出産手当金の申請手続きの流れ

出産手当金の申請手続きの流れをご紹介します。一連の流れを知っておくだけで、慌てず冷静に対処することができますね。自分がやるべき行動を考えながら見ていきましょう。

出産手当金を利用したいことを勤務先に伝える

出産手当金を受給するために、まずは勤務先に出産手当金を利用したいことを伝えましょう。その際に、自分には受給資格があるのか確認することが大切です。もし、受給資格を持っているのであれば、健康保険出産手当金支給申請書を手に入れましょう。

今後は、出産手当金の手続きを会社経由で行うのか、個人で行うのかを確認しておくと、勤務先との認識の食い違いを防ぐことができますね。

(妊娠届出書の書き方については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠届出書の書き方は?職業欄はパートでもOK?申請の場所・時期など注意点は?

必要な書類を準備する

健康保険出産手当金支給申請書には、会社による証明と医師による証明が必要になります。会社による証明は、会社側が用意する書類のため、申請時に必要であることをあらかじめ伝えましょう。

医師による証明は、出産する病院に申請書を持参し、入院時に記入してもらうようにします。ただし、受け取るまでに時間がかかる場合や、証明書代にお金がかかる場合もあるため、覚えておくと慌てずに済みますね。

書類を提出し、出産手当金を受け取る

申請に必要な書類を揃えたら、健康保険組合に提出しましょう。本人の希望によっては、出産前と産後の2回に分けて申請も可能ですが、その度に記入する必要があります。いずれにしても、提出したらすぐに出産手当金を受給できるわけではないため、振り込まれるまでに余裕を持って生活することが大切です。

(出産準備については以下の記事も参考にしてみてください)

出産準備はいつから何をすればいい?入院前に用意する物は?体験談あり

出産手当金は退職後でも支給される?

出産手当金は退職後でも3つの条件を満たすことで支給されます(※1)。1つ目の条件は「退職日まで1年以上継続して健康保険に加入している」ことが挙げられます。例えば1年以内に退職・就職を繰り返した場合は条件に当てはまらないので注意をしてください。

2つ目の条件は「健康保険の被保険者資格を喪失した時に、出産手当金を受給している、もしくは受給条件を満たしている」ことが挙げられます。出産手当金を受給する場合、被保険者である必要があり、会社を退職すると、被保険者資格が喪失します。そのため、資格を喪失した時に出産手当金を受給しているか、受給条件を満たしている必要があります。

3つ目の条件は「退職日の勤務はしない」ことが挙げられます。これら3つの条件を満たしていることで、退職後でも出産手当金が支給されますよ。

出産手当金について理解しておこう

出産手当金を受給するためには、さまざまな条件があるものの、育児において手厚いサポートを受けることができます。出産を控えて慌ただしい時間を過ごしている人も多いでしょうが、申請に必要な書類や一連の流れを把握して、賢く出産手当金を受給しましょう。