小児てんかんとは?原因や、種類と症状は?完治はするの?診断の流れも!

小児てんかんとは?という疑問をはじめ、小児てんかんの原因や、種類と症状、その見分け方を紹介していきます。治療法や、診断の流れも紹介していきますので、小児てんかんについて詳しく知りたいママはぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。

( 2ページ目 )
Contents
目次
  1. 小児てんかんとは?
  2. 小児てんかんの原因
  3. 小児てんかんの種類と症状は?見分け方も!
  4. 小児てんかんは完治するの?治療方法は?
  5. 小児てんかんの診断の流れ
  6. 小児てんかんについて知っておこう

小児欠神てんかん(ピクノレプシー)

小児欠神てんかん(ピクノレプシー)は、6~7歳の子供によく見られる症状です。1日に数~数十回失神しますが、意識が混濁するのみで、けいれんを起こすことはあまりありません。過呼吸をきっかけに発作が誘発されることが多いので、運動の最中に急に動きが止め、ボーっとしてしまう可能性があります。

小児欠神てんかんを発症した場合、思春期に意識をなくして手足を突っ張らせ、体がガクガクけいれんする「全般性強直間代発作」を発症する可能性があります。また、成人してもてんかんの発作が持続する可能性があるでしょう。成人してもけいれんの発作が続くようであれば、症状を抑える薬が必要です。

若年欠神てんかん

若年欠神てんかんは思春期に発症することの多いてんかんです。小児欠神てんかんと同じような症状が出ますが、発生頻度は少ないでしょう。

ただし、口を堅く食いしばって突然意識を失い、呼吸が止まったまま手足を伸ばした状態で数十秒間全身を叩く強直発作や、息が止まり膝などを折り曲げ手足を一定のリズムで曲げ伸ばしする間代発作などを併発する可能性があります。寝起き直後に起きやすいという特徴がありますよ。

若年ミオクロニーてんかん(JME)

若年ミオクロニーてんかん(JME)は8~20歳に発症するてんかんです。全身や手足など体の筋肉がビクッと収縮する発作を伴います。一瞬の発作なので自覚することが少ないとされていますが、筋肉の収縮が何回も連続して起こったり、持っているものを投げ飛ばしてしまったりするなどの強い症状を伴う場合もあるでしょう。

なお、若年ミオクロニーてんかん(JME)の主な原因は、遺伝だとされています。

覚醒時大発作てんかん

覚醒時大発作てんかんは、主に10代の子供に発症しやすいてんかんです。寝起き直後に全般性強直間代発作を起こし、意識をなくし手足を突っ張らせ全身をガクガクさせるなどの症状を起こすことが特徴です。欠神発作やミオクロニー発作と併発することもあります。

中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかん(良性ローランドてんかん)

中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかんは、子供の頃に見られる原因不明のてんかんで、生後18か月~13歳頃に発症することが特徴です。眠りについた直後に口の周りの知覚異常、顔面の片側のけいれん、頬のけいれんや過剰なよだれなどの症状が見られます。

単純部分発作や複雑部分発作から始まり強直発作に至る、二次性全般化を起こす可能性もありますよ。ただ、思春期までに発作が消えることが多く、1度発作が消失すると再発することはありません。

良性後頭葉てんかん

良性後頭葉てんかんは、学童期後半に発症する原因不明のてんかんです。輝く星が見える、視野が暗くなる、錯覚や幻覚が見えるなど目の異常から始まります。

ウエスト症候群 (点頭てんかん、乳児スパスム)

ウエスト症候群は、生後3ヶ月~10ヶ月の男子に発症することが多いてんかんです。ウエスト症候群を発症すると、頭や手足に1~3秒間力が入る「てんかん性スパスム」の症状を繰り返します。

また、ウエスト症候群を発症すると知能や運動に障害を生じ、特徴的な脳波が見られることもあります。治りにくい上、レノックス・ガストー症候群という難病に移行する可能性もあるでしょう。

レノックス・ガストー症候群

レノックス・ガストー症候群は、2~8歳頃に、ウエスト症候群から移行する可能性のあるてんかんです。脱力発作や強直発作を起こします。

また、数十秒間意識が飛び、自分が何をしているのか分からないまま行動する非定型欠神発作を起こすこともあります。知能や運動に関して発達障害を起こしてしまうケースも多く見られます。

ミオクロニー失立発作てんかん

ミオクロニー失立発作てんかんは、主に2~5歳の子供が発症する小児てんかんです。ミオクロニー失立発作てんかんにかかると頭痛や吐き気といった自律神経症状が現れ、意識が薄れて主に両手を強くけいれんさせるでしょう。また、ミオクロニー発作や、急に脱力することが原因で転倒するミオクロニー失立発作を発症するケースもありますよ。

そのほか、全般性強直間代発作や非定型欠神発作、発熱が原因でけいれんを起こす熱性けいれんなどを合併することもミオクロニー失立発作てんかんの特徴としてあげられます。

ミオクロニー欠神てんかん

ミオクロニー欠神てんかんは、7歳になる前の男の子に多く見られるてんかんです。両方の上腕をけいれんさせたり、欠神発作を起こして1日に何度も意識が薄れさせたりします。

ミオクロニー欠神てんかんは治療することが難しいため、脳の発達障害をおこしたり他のてんかんに移行したりてしまう可能性もあるでしょう。