【医師監修】ダウン症はエコー写真でいつからわかる?特徴は?画像や体験談も!

エコー検査をした時にダウン症の疑いがあると告知されたら、ショックを受けるママがほとんどでしょう。ダウン症の疑いがあるエコー写真の特徴とは一体なんでしょうか。また、エコー検査の種類やその他の診断方法を、画像や体験談を交えて説明します。

( 2ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. ダウン症はエコー写真でわかる?
  2. エコー検査の時期と種類
  3. エコー写真から疑われるダウン症の特徴
  4. ダウン症の診断方法
  5. エコー写真でダウン症の兆候があったら
  6. ダウン症との診断…一人で抱えこまないで

エコー写真から疑われるダウン症の特徴

エコー検査ではダウン症の診断を確定するのは難しいと前述しました。しかし、エコー写真からダウン症かもしれない特徴を見出す場合もあります。ダウン症の疑いがある時、ほとんどのお医者さんは、お母さんにその旨を告げるでしょう。その場合は、病院やお母さんとお父さんの方針にもよりますが、出生前診断を行うカップルもいます。

ここでは、エコー写真から見受けられる場合があるダウン症の特徴を、先輩ママの体験談も交えて説明します。

後頭部の浮腫

ダウン症の可能性があるか診断するのに、最も大きな判断材料となるのが胎児のうなじのあたりにある浮腫(むくみ)です。検査をする際に用いる数字はNT(Nuchal Translucency)と呼ばれています。妊娠初期には、このNTの数値が大きくても、必ずしも異常があるわけではありません。この時期にむくみがあるからといって、必ずしも赤ちゃんがダウン症であるといったことはないのです。

しかし、この数値が妊娠初期から後期にかけて厚くなると、ダウン症の可能性が高くなるという医学的な報告がなされています。初めてNTなどという言葉を聞いたお母さんは戸惑ってしまうかもしれませんね。そして、その後次の検査に進むこともあるかもしれません。何れにしても、検査方法などに不安があるときは、その都度お医者さんに説明を受け、よく相談しましょう。

心臓の疾患

ダウン症の赤ちゃんの約50パーセントは、生まれながらに心臓に疾患が見られるようです。エコーでは、穴が空いていないかなど、心臓の形とともに、心臓の音を聞くことで、臓器としての機能がちゃんと備わっているか検査します。しかし、とても小さな穴が空いていたなどという場合は、エコーで見えない時もあります。

心臓部分をより詳しく見れるエコーもあり、心エコーと言います。このエコーは、通常のエコーで異常が見られた場合お医者さんに勧められることが多いでしょう。

手足が極端に短いエコー写真

胎児の手や足が、一定の基準よりも短い場合、ダウン症が疑われることがあります。エコー写真で基準となるのが、FLと言われる数値です。これは胎児の太ももの骨の長さを指します。この数値が短かったり、妊娠後期に向けて増加しない場合の原因の一つはダウン症であるかもしれないと言われています。

頭が大きいエコー写真は?

頭が大きいという特徴を持つダウン症の子供もいますが、頭が大きいけれど疾患のない子供ももちろんたくさんいます。BPDという数値は頭蓋骨の横幅です。また、FODという数値は縦幅を指します。妊娠初期から後期にかけて、期間ごとに、この二つの数値の平均値がそれぞれ算出されています。これらの平均値よりも数値が増えると、ダウン症が疑われることがあるようです。

ダウン症の顔はエコー写真でわかる?

先ほどにも述べたように、ダウン症の確定診断はエコー検査ではできません。しかし、胎児の顔全体を見たときに、ダウン症児の可能性のある顔の特徴に気づくお医者さんもいます。それは、以下のような顔の特徴になります。

●口が曖昧な形をしている
●唇が見えない
●鼻がペッタリと潰れている
●顔全体が標準よりも平面的である

顔にこういった特徴が見えるからといって、すぐダウン症であると決まるわけではありません。また、顔の特徴はお医者さん以外が判断するのはとても難しいです。エコー写真を自分一人で見て「顔がおかしいのでは」などと心配するのはやめましょう。

ダウン症の診断方法