【医師監修】妊娠35週の妊婦・胎児の状態は?症状や注意点!早産の体験談も!

妊娠35週というと出産まであと少し。赤ちゃんとの対面を楽しみにしていると思いますが、妊娠35週の胎児はどのような状態なのでしょうか。またどんな症状に注意したらいいのでしょうか。今回は早産になってしまった先輩ママの体験談もあわせてお話します。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠35週って?
  2. 妊娠35週を迎えた妊婦さんの状態
  3. 妊娠35週を迎えた胎児の状態
  4. 妊娠35週に出やすい症状
  5. 妊娠35週のお腹の張りや痛みは前駆陣痛の可能性も
  6. 妊娠35週のこんな症状に注意
  7. 妊娠35週で早産の可能性は?
  8. 妊娠35週で早産した先輩ママの体験談
  9. 妊娠35週はこうやって過ごす!
  10. 出産まであともう少し!

妊娠35週になると、今まで何のトラブルもなく妊娠生活を送ってきた妊婦さんでも突然トラブルを起こすことがあります。妊娠35週に起きやすいトラブルについてお話したいと思います。

お腹の張り

妊娠35週になると前駆陣痛によるお腹の張りや腹痛を感じる妊婦さんが多くみられますが、休んでいてもなかなかお腹の張りや腹痛が治まらない場合やお腹の張りや腹痛がひどくなってくる場合は子宮内や胎児に何らかのトラブルがおきていたり、出産が始まっている可能性も考えられます。早めに病院へ行きましょう。

出血

妊娠35週は通常、膣からの出血はあまり起こらない時期です。しかし、出血がみられる場合は子宮内出血が多く、常位胎盤早期剥離の可能性が考えられます。

常位早期胎盤剥離とは、胎児と妊婦さんをつないでいる胎盤が剥がれてしまうことです。通常は出産まで胎盤は子宮内にくっついているので、この時期に剥がれてしまうと、胎児が栄養や酸素を受け取ることが出来なくなり、赤ちゃん、そして妊婦さんの命に関わります。常位胎盤早期剥離が起きている場合、出血のほかに激しい腹痛を伴うことが多くみられます。(※4)

また腹痛はなく出血だけがみられる場合、前置胎盤の可能性が考えられます。前置胎盤は経膣超音波で確認することができます。前置胎盤と診断された場合、できるだけ安静にして過ごし、帝王切開での出産となるケースがほとんどです。

(妊娠後期の出血については以下の記事も参考にしてみて下さい。)

妊娠後期の出血は危険!?少量の鮮血、茶色いなどの症状と原因について

逆子

妊娠35週で逆子と判断され、帝王切開になるのでは、と心配になる妊婦さんが良くみられます。

妊娠35週では赤ちゃんが戻る可能性は低いですが、逆子体操などをして赤ちゃんが元の位置に戻ってくれるよう、願いましょう。

妊娠35週で早産の可能性は?

妊娠35週目はまだ正期産までは2週間程ありますが、中には出産が始まって早産となるケースもみられます。ここでは妊娠35週目での早産についてお話したいと思います。

早産とは

正期産である妊娠37週より早く出産をしたことを「早産」と呼びます。万が一、妊娠35週目で早産となっても、お腹の赤ちゃんのほとんどの器官がすでに完成している為、後遺症のリスクは低く、赤ちゃんの生存率も正期産とほぼ同じです。合併症のリスクも妊娠35週までくると、低くなります。

また切迫早産は早産の手前の状態であり、子宮収縮によりお腹の張りを頻繁に感じたり、本来妊娠35週だとまだほぼ閉じている状態の子宮口がすでに出産へ向けて十分な大きさまで開き始めていたり、破水するなどの症状がでます。一度開き始めた子宮口は閉じませんが、医療の力や安静にすることで、できる限り妊娠を継続させるのがほとんどです。

妊娠35週で早産する可能性は?