子宮頸管の長さが短い…！切迫早産になる？平均より短い原因と対策法を解説！

子宮頸管無力症の場合、子宮頸管に十分な強さがないので、赤ちゃんが成長して子宮内の圧力が上昇することに耐えられません（※3）。このため、頸管長が正常値よりも短くなってしまいます。子宮頚管無力症の原因は妊婦さんの体質なので事前に対策することが難しいです。しかし、妊婦健診でしっかり検査を受ければ、早い時期に発見できます。

細菌感染で子宮が炎症を起こすことも、子宮頸管の長さが短くなってしまう原因としてあげられます。妊婦さんの体は、赤ちゃんのことを異物だと思わないように、通常なら排除する細菌に対しても寛容になります。そのため、最近が繁殖しやすくなってしまうのです。

子宮頸管に沿って細菌が進んでしまうと、子宮頸管炎という炎症を起こします。また、赤ちゃんを包んでいる卵膜にまで炎症が広がってしまった場合は絨毛膜羊膜炎（じゅうもうまくようまくえん）という病気になります。絨毛膜羊膜炎になると、子宮頸管が柔らかく短くなり、切迫早産を引き起こしやすい状態になってしまいます。

子宮頸管の長さが短いと、早産のリスクが高まります。早産を避けるために、どんな対策をするべきなのでしょうか？

子宮頸管が短いと診断された場合の一番の対策は、横になってゆっくり安静にすることです。医師からも「家事をなるべくしないように」「仕事をなるべくしないように」と指導されるでしょう。家事や仕事での立ち仕事や、通勤のストレスを感じてしまうと、子宮頸管の長さが更に短くなってしまう可能性があるからです。

妊娠24週未満で子宮頸管が25ミリ未満になってしまっている場合やお腹の張りが続いたり、出血があったりした場合は、切迫早産の可能性が特に高いです（※4）。入院が必要になってしまうケースもあります。

（妊娠後期のトラブル対策については以下の記事も参考にしてください）

子宮頸管が短くなっている場合、治療法はあるのでしょうか？子宮頸管無力症など、早産のリスクがある場合は子宮口を縛る手術を行います（※2）。

また、炎症が原因で頸管長が短くなってしまった場合は、炎症がおさまってから、もう1度子宮頸管の長さを測ります。子宮頸管が25ミリ以下になっていて、早産の可能性があると判断された時点で、子宮口を縛る手術を行うことになります。

子宮口を縛る手術の種類、方法は次の通りです。

・子宮頸管の内側を巾着袋のように縫う「マクドナルド法」
・子宮頸管の粘膜の下に糸を1週させるようにして縫う「シロッカー法」
・子宮を後ろから支える靭帯と、子宮と膀胱の間にある膀胱子宮靭帯を引っかけて縫う「腹膜解放式」

マクドナルド法は、外子宮口を縛る治療法なので、比較的簡単な手術です。シロッカー法は、産道の入り口になる内子宮口を縛る治療法なので、確実性が高い手術だといわれています。3番目の腹膜解放式の手術は、子宮頸管無力症が原因で切迫早産をした経験や流産した経験がある妊婦さんに特に効果的だといわれています。

手術の時期は、子宮頸管の長さを確認した医師の判断で行います。以前妊娠をした時に子宮頸管無力症のため早産・流産をしてしまったという妊婦さんは妊娠14週目から16週までに手術をするケースもあります。また、どの治療法を採用しても、抜糸をするタイミングは赤ちゃんが成熟した妊娠37週目以降です。それ以降は、通常と同じ出産の流れになります。

子宮頸管が短いと診断された先輩ママの体験談を紹介します。子宮頸管が正常値よりも短いと早産のリスクがありますが、かなり頸管長が短い妊婦さんにも「自宅安静」と伝える病院もあるようですよ。