経産婦の陣痛は初産と違う?間隔・時間・始まり方は?体験談をもとに違いを検証

【医師監修】経産婦の陣痛は初産とは違うのでしょうか。陣痛の間隔や始まり方、出産までの時間や痛みの違いについて、また陣痛が遠のく、こない場合の原因と解消法について説明します。先輩ママの体験談やドクターの助言もあります。対処法を知って安心して出産に臨んでください。

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Contents
目次
  1. 経産婦とは?
  2. 経産婦と初産婦では陣痛の間隔、始まり方が違う?
  3. 経産婦と初産婦では陣痛から出産までの時間も変わる?
  4. 陣痛が遠のく、こない場合の原因は?
  5. 経産婦と初産婦で痛みの感じ方も変わる?
  6. 経産婦と初産婦での陣痛の違いを体験談を元に検証
  7. 陣痛が遠のく、こない場合に陣痛を促進する方法
  8. 陣痛の感じ方が初産の時と違っても慌てずに!

分娩第一期(開口期)

規則的な陣痛が始まり、子宮口が全開になる期間を分娩第一期(開口期)と呼びます(※3)。子宮口が10cm開くと全開となり赤ちゃんが産まれてきますが、初産婦の場合は3cmから4cm開くまでに時間がかかります。子宮口が4cmから6cm開いてからはスムーズに進んで行くため、初産婦はここが踏ん張り時です。

また、経産婦にくらべて初産婦の方が子宮口が3cmから4cm開くまでに時間がかかる傾向があります。初妊婦の場合10時間から12時間かかることもありますが、経妊婦の場合はそれよりも短く、5時間から6時間ほどでしょう。

ただし、初妊婦でも人によっては時間がかからない場合もあるります。陣痛の間隔を測ることを忘れないようにして、病院の指示に従って対応をしてくださいね。

分娩第二期(嫡出期)

子宮口が全開になり、赤ちゃんが出てくるまでの時間を分娩第二期(嫡出期)と呼びます(※3)。全開になった子宮口を赤ちゃんが通り、ゆっくりと旋回しながら出てくるのが特徴です。初産婦の場合は1時間から2時間ほどかかります。一方で経産婦の場合は、30分から1時間ほどかかります。

ただし、分娩第二期の時間には個人差があり、短時間で終わる場合もあれば3時間以上かかる場合もあります。

分娩第三期(産後期)

出産してから胎盤が出てくるまでの期間を分娩第三期(産後期)と呼びます(※3)。胎児へと栄養を送る役割をしていた胎盤が子宮から剥がれ、卵膜とともに排出されます。初産婦の場合は平均15分から30分ほど、経産婦の場合は10分から20分ほどかかります。

胎盤が無事に排出された後は子宮の収縮が周期的に起こるため、出産しても痛みが続くこともあります。産後1日目を過ぎると徐々に痛みが和らいでくるので安心してください。

陣痛が遠のく、こない場合の原因は?

規則的な痛みが繰り返され、陣痛が来たと思ったら遠のく場合があります。原因には前駆陣痛や微弱陣痛があり、経産婦や初産婦に限らず、どの妊婦にも起こる可能性がある症状です。前駆陣痛や微弱陣痛についての情報を頭に入れておき、陣痛の際にパニックにならないようにしましょう。

陣痛が遠のく、こない原因①前駆陣痛

「前駆陣痛」とは、下腹部に痛みがあったり、お腹が張って10分間隔で痛みがあったりするなど、陣痛のような症状が出ているにも関わらず、痛みが不規則の場合や急にそれらの症状が和らいで遠のく場合のことを指します(※2)。前駆陣痛は経産婦、初産婦に関係なく、どの妊婦にも起こる可能性があるのがポイントです。

前駆陣痛は本陣痛の前に起こる子宮収縮のため、病院に行く必要はありません。陣痛のような規則的な痛みが遠のくと、ちゃんと産まれてくるのか心配になりますが、前駆陣痛のことを頭の中に入れておくだけでも、心に余裕が生まれます。前駆陣痛なのか本陣痛なのか判断がつかない場合は医師に相談して、心配を解消しましょう。

経産婦の場合は初産の時に前駆陣痛があったとしても、2人目の時にはそれを感じられず、最初から本陣痛のように痛みを感じることもあります。このように妊娠時によって症状が異なるため、さまざまな状況を想定して行動する必要があります。

陣痛が遠のく、こない原因②微弱陣痛

微弱陣痛とは本来の陣痛よりも痛みが少ない場合や、痛みが遠のく場合があるのが特徴です(※4)。微弱陣痛には、出産開始から陣痛が弱い原発性微弱陣痛や、出産の途中から陣痛が弱くなる続発性微弱陣痛があります。原発性微弱陣痛は子宮の収縮機能が十分に行われていないために起こります。帝王切開を経験している場合や、出産経験が豊富な経産婦に多くみられます。

一方、続発性微弱陣痛は、母体の疲労や精神的なストレスが原因となっている場合や、産道を胎児が通過できない場合に発生することがあります。出産が遅れそうな場合は、陣痛促進剤や帝王切開などの処置を行います。微弱陣痛は経産婦、初産婦のどちらにも起こる可能性があるため、医師と相談して出産に臨みましょう。

また、微弱陣痛になりやすい傾向として、妊娠前から肥満であった場合や、妊娠中の急激な体重増加が原因である場合もあります。体についた脂肪が産道を狭めてしまうために起こり、日ごろの食生活を見直す必要があります。体質により体重増加しやすい時や、どのように食生活を見直すべきかわからない時は、医師に相談して進めましょう。

(陣痛が遠のく原因については以下の記事も参考にしてください)

陣痛が遠のく原因って?経産婦・初産婦で違う?促進させる対処法も紹介!

経産婦と初産婦で痛みの感じ方も変わる?

出産を経験している経産婦の中には初産で痛みに慣れて2人目は楽になるという人もいます。しかし、その逆になる人もいるため、初産婦よりも経産婦の方が楽だと言い切ることはできません。

また、経産婦の場合は、初産の時とは痛み方が変わるケースはあるでしょう。例えば、初産の時は生理痛によく似た痛み方だったものが、2度目の出産では腰に響くような痛み方であることもあります。ただし、経産婦は一度出産を経験していることから全体の流れを把握し、初産の時よりも精神的なゆとりを持って臨むことはできます。

(陣痛中の痛みについては以下の記事も参考にしてください)

陣痛時はテニスボールが役立つ?使い方は?出産時の『いきみ逃し』に効果あり!

経産婦と初産婦での陣痛の違いを体験談を元に検証