経産婦の陣痛は初産と違う?間隔・時間・始まり方は?体験談をもとに違いを検証

【医師監修】経産婦の陣痛は初産とは違うのでしょうか。陣痛の間隔や始まり方、出産までの時間や痛みの違いについて、また陣痛が遠のく、こない場合の原因と解消法について説明します。先輩ママの体験談やドクターの助言もあります。対処法を知って安心して出産に臨んでください。

Contents
目次
  1. 経産婦とは?
  2. 経産婦と初産婦では陣痛の間隔、始まり方が違う?
  3. 経産婦と初産婦では陣痛から出産までの時間も変わる?
  4. 陣痛が遠のく、こない場合の原因は?
  5. 経産婦と初産婦で痛みの感じ方も変わる?
  6. 経産婦と初産婦での陣痛の違いを体験談を元に検証
  7. 陣痛が遠のく、こない場合に陣痛を促進する方法
  8. 陣痛の感じ方が初産の時と違っても慌てずに!

経産婦とは?

経産婦とは、過去に出産経験のある妊婦のことをいいます。一方で、初めて出産する妊婦のことを初産婦と呼びます。経産婦は妊娠22週以降の胎児を出産した経験のある女性を指し、出産方法は問いません。出産方法には産道を通って赤ちゃんが産まれる経腟分娩や、帝王切開などの出産方法がありますが、出産経験のある妊婦はすべて経産婦です。

経産婦と初産婦では陣痛の間隔、始まり方が違う?

経産婦と初産婦では、陣痛の間隔や始まり方が異なる点と似ている点があります。陣痛の間隔や兆候を把握しておくことで、陣痛が始まった時に慌てず行動することができます。経産婦と初産婦では陣痛にどのような違いがあるのか、それぞれ説明します。

経産婦と初産婦の陣痛の間隔

病院に行くタイミングは、経産婦と初産婦の陣痛の間隔では違います。

初産婦は陣痛が10分間隔になったら連絡をし、病院へ行くように指示されるのが一般的です。一方、経産婦は、陣痛から出産までの時間が短くなる可能性があるため、陣痛が15分間隔になったら連絡をし、病院に行くこともあります。また、陣痛が規則的に繰り返されるようになった時点で、病院に行く場合もあるでしょう。

出産前に陣痛が始まってからの行動を確認しておくことが大切です。

増田陽子

内科医

ただし、出産はかなり個人差があり全ての方に当てはまるわけではないので、あまり心配しすぎないでください。

(陣痛については以下の記事も参考にしてください)

陣痛って生理痛のような痛みなの?始まりの感覚・時間など判断する基準を詳しく解説!

経産婦と初産婦の陣痛の始まり方①おしるし

経産婦と初産婦の陣痛の始まり方には、おしるしと呼ばれる出血が見られることもあります。胎児を包み込んでいる膜のことを卵膜と言いますが、この卵膜が子宮壁から剥(は)がれることで出血します(※2)。このおしるしの色にはピンク色や赤色、茶色などがあり、人によってばらつきがあるでしょう。

また、おしるしの量は生理の時ほどの出血だったり、ごく少量であったりします。人によってはおしるしに気が付かないということもあります。さらに、おしるしがあったらすぐに陣痛が始まるわけではなく、陣痛まで数日かかる場合もあります。過剰に身構える必要はありませんが、陣痛の間隔を測る準備をしておきましょう。

おしるしは必ずしも起こるものではありません。卵膜と子宮壁が剥がれても出血しないこともあり、この場合はそのまま陣痛が始まるので注意をしましょう。おしるしがないと不安になる必要はありません。また、経産婦の場合は、初産の時におしるしがあったのに今回はないという場合や、その逆の可能性もあります。

増田陽子

内科医

おしるしの時期に大量の出血があった場合には直ぐに病院へ連絡するか、病院へ行ってください。おしるしではなく別の原因で出血している場合があります。

経産婦と初産婦の陣痛の始まり方②破水

破水とは、赤ちゃんが包まれている卵膜が破れ、中から羊水が出てくることです(※2)。出産までの順番は一般的に最初におしるしがあってから陣痛が始まり、次に破水することが多いでしょう。人によって陣痛よりも破水の方が先に起こる場合もあります。

おしるしは、ある場合とない場合があるように、破水の順番も人によって異なるため、慌てず冷静に対応することが大切です。破水のタイミングは状況次第といえるので初産婦と経産婦での違いといったものはないでしょう。

破水する量にも個人差があり、大量に出てくる場合もあれば、穏やかに少量ずつ出てくる場合もあります。破水した量が少量の場合は尿漏れと判断しづらいため、破水なのか尿漏れなのか判断できない時は病院に相談しましょう。破水したことで卵膜に守られていた胎児が細菌などにさらされるリスクがあるため、感染症予防のためにも病院へ向かうことが大切です。

(羊水については以下の記事も参考にしてください)

羊水混濁は危険?緑色に濁る原因や胎児に及ぼす影響は?予防・治療法についても解説

経産婦と初産婦では陣痛から出産までの時間も変わる?

経産婦の場合は陣痛から出産までの時間が短い可能性が高く、2人目以降の出産では早めの行動を心掛ける必要があります。どれだけ時間が短くなる可能性があるのか、陣痛から出産までの期間で比較してみましょう。