サイレントベビーとは?スマホが原因?赤ちゃんが見せる症状の特徴を紹介

【医師監修】サイレントベビーの意味や科学的な根拠をはじめ、サイレントベビーになる原因や、症状・特徴を紹介します。「サイレントベビー」という言葉で煽られるママの負担についてや、サイレントベビーでも元気に育った赤ちゃんの実例をママの体験談で紹介します。

専門家監修 | 小児科医 渡邉恵里
平成19年卒、小児科医。現在は、精神科クリニックで子どもの発達や心の問題に取り組んでいます。
平成19年卒、小児科医。現在は、精神科クリニックで子どもの発達や心の問題に取り組んでいます。

目次

  1. サイレントベビーとは?科学的な根拠はある?
  2. サイレントベビーになる原因はスマホやテレビの見過ぎ?
  3. サイレントベビーが見せる症状・特徴は?
  4. サイレントベビーでも大丈夫!心配なのはママの負担
  5. サイレントベビーは心配だったけど問題なかった!〜先輩ママの体験談〜
  6. サイレントベビーかも…気にしすぎないで!

サイレントベビーとは?科学的な根拠はある?

サイレントベビーとは、表情が乏しく、泣いたり笑ったりといった感情表現の少ない赤ちゃんのことを指します。サイレントベビーと育児の関係に関して、医師による論文は存在するものの、統計などの研究面では不十分な場合が多く、科学的根拠はありません。

科学的根拠がないにも関わらず、サイレントベビーについての不確かな情報は数多く出回っています。サイレントベビーの原因や特徴について紹介していきます。

サイレントベビーになる原因はスマホやテレビの見過ぎ?

赤ちゃんがサイレントベビーになるのは、スマホやテレビの見過ぎが影響を与えていると言われています。ママが赤ちゃんと目を合わせずにスマホを見ながら授乳をしたり、テレビに夢中になって赤ちゃんをほったらかしにしたりしている場合があります。そのほったらかしにされている状況が、サイレントベビーに影響すると考えられているのです。(※1)

しかし、原因はそれだけではありません。スマホやテレビに関わらず、赤ちゃんが泣いているときに手を差し伸ばさないことや、赤ちゃんとのアイコンタクトやスキンシップが少ないことも原因とされています。

むしろ原因の本質はスマホやテレビではなく、スキンシップ不足と言われているのです。赤ちゃんはママに構ってもらえないという思いから、感情を伝えることを放棄し、サイレントベビーになると考えられます。つまり、スマホやテレビが原因と言われているのは、スマホやテレビによって、赤ちゃんとのスキンシップが減っていることを差しているのです。

(赤ちゃんとのスキンシップについては以下の記事も参考にしてみてください)

赤ちゃんとのスキンシップの効果・影響は?遊びや歌で触れ合うのが大切な理由も!

サイレントベビーが見せる症状・特徴は?

サイレントベビーが見せる症状・特徴について紹介します。

あまり泣かない

サイレントベビーはあまり泣かないと言われています。赤ちゃんは、不快感など訴えたいことがあるときには泣くものです。おむつが濡れて気持ち悪いとき、お腹が空いたとき、眠くなったとき、不安なときは泣いて大人に伝えようとしますよね。

ママにとっても、赤ちゃんが泣くことで感じ取れる異変がたくさんありますよね。お腹がすく時間帯でもほとんど泣いたことがない、おむつが濡れているのに泣くことが少ないという場合には、サイレントベビーの可能性があります。

あまり笑わない

サイレントベビーの赤ちゃんはあまり笑わないとされています。新生児のときにはあまり笑いませんが、赤ちゃんは成長していくうちに色々な表情が出てくる子が多いのです。生後2~3ヶ月をすぎると、自分の意志で笑うようになりますよ。

しかし、たくさん話しかけたりあやしてもほとんど笑わず、表情が乏しい場合はサイレントベビーの可能性があります。もちろん赤ちゃんの表情については個人差が大きいので、笑うことが少ないからといって必ずしもサイレントベビーというわけではありません。

(赤ちゃんの発育目安については以下の記事も参考にしてみてください)

【生後3ヶ月】赤ちゃんの特徴や発育目安、育児の注意点!体験談も

声をあまり発さない

赤ちゃんが声を発さないのも、サイレントベビーの症状とされています。赤ちゃんは生後6ヶ月ほどになると、喃語と呼ばれる「んまんま」「だーだー」などの2音以上の言葉を発するようになります。この喃語は、嬉しい時や機嫌の悪いときなど、赤ちゃんの感情が動いたときに出やすいものです。

しかし、感情表現が乏しいといわれるサイレントベビーでは、なかなか喃語の発達が見られず、発声が少ないのが特徴です。他の特徴と合わせて、サイレントベビーかどうかを見極めましょう。

周囲に興味を示さない

周囲への興味が乏しいのもサイレントベビーの特徴です。赤ちゃんは成長するにしたがって、自分の周囲の環境に興味を持つようになります。辺りをきょろきょろと見まわしたり、動くものを目で追いかけるようになるのです。また、ママやパパが呼びかけると振り向いたり、目を見つめることが多くあります。

しかし、サイレントベビーはあまり周囲に関心を示す様子が見られません。周囲をあまり見ようとせず、ママやパパと目があう回数も少ないと言われています。ただ、この症状は発達が遅れていることが原因という場合もあります。

身体をあまり動かさない

身体をあまり動かさないのは、サイレントベビーの症状の一つです。赤ちゃんは自分の手足に興味を持ち始め、手足を少しずつ動かすことで、身体の動かし方を覚えていきます。自分で移動できるようになると、周囲の探索もはじまります。

しかし、サイレントベビーは身体を動かすことにあまり積極的ではありません。ただ、手足の動きが少なかったり、身体をあまり動かさないというのはあくまでサイレントベビーの特徴にも当てはまるというだけです。別の原因である可能性も十分にあります。

サイレントベビーでも大丈夫!心配なのはママの負担

サイレントベビーに関する問題点は、サイレントベビーになることよりも、ママの心が追い詰められていることにあるという意見も多くあります。育児の問題点や、ママの負担とサイレントベビーの対処法について紹介します。

育児の情報の多さと問題点

現在、育児に対する疑問やさまざまな問題の対処法など、多くの情報をネットで仕入れることができます。その影響もあり、育児に悩むママは不確かな情報に惑わされたり、神経質にもなってしまうこともあるでしょう。

サイレントベビーについても「赤ちゃんが泣けばすぐに抱っこしてあやさなければいけない」などという強迫観念のようなものに苦しめられているママが大勢います。

赤ちゃんもママも個人差があり、育児に一つの正解はありません。しかし、多くの情報や、周囲からの何気ない言葉が影響し、自分の育児にますます自信を持てなくなってもいるのです。

ママへの大きな負担

現在の育児でもっと周囲が気に掛ける必要があるのは、ママへの負担の大きさです。育児は試行錯誤の連続です。ママは常に心配事と闘いながら赤ちゃんと接しており、プレッシャーもありますよね。しかし、負担を一人で追う必要はありません。

もっと気軽に人に相談しましょう。そして、もっと自分が楽な手段に頼ってもいいのです。楽をすることに罪悪感を感じるママもいますが、楽をしようとしても、育児は大変なものです。手を抜ける部分は抜きましょう。

ママの心の負担が大きいと「赤ちゃんが泣くことに対する強い恐怖を感じる」という気持ちになる場合があります。そうなるのは、ママだけの責任ではなく、周囲との育児に対するバランスも問題です。

サイレントベビーを気にしすぎない

サイレントベビーにならないための対処法について、そこまで強く意識する必要はありません。サイレントベビーに関する対処法として「赤ちゃんが泣けばすぐに抱っこ」や「授乳時はつねに赤ちゃんの目をみる」というものがあります。

これらは、赤ちゃんとのスキンシップとして確かに大切な行為です。しかし、毎度しっかり守る必要はありません。忙しく手が離せないときには、赤ちゃんが一定時間泣いていても問題はありませんよ。ママの息抜きになるようなら、授乳中にスマホを見ても良いでしょう。

サイレントベビーの対処法は、赤ちゃんに愛情を注ぐことです。時間の余裕があるときにスキンシップをとり、赤ちゃんを大切に思う気持ちで育児を行いましょう。サイレントベビーにならないように心配しているママは、その段階で、赤ちゃんへの愛情が深い証です。サイレントベビーよりも、自分の心を大切にしましょう。

(育児ノイローゼについては以下の記事も参考にしてみてください)

育児ノイローゼの症状と原因!診断別の治療・対処方法について

サイレントベビーは心配だったけど問題なかった!〜先輩ママの体験談〜

女性

30代後半

2児の母です。1人目は、サイレントベビーになるという噂が怖くて、つねにかかりきりでした。自分の時間も持てず、心が休まるときはなかったです。しかし、2人目となるとそうはいかず、長男のように対応できませんでした。しかし、2人ともとても明るく表情が豊かになりましたよ。

主婦

20代

子供を産んですぐは、なんとか早く泣き止ませようと必死で、逆に私が疲れ切ってしまいました。子供が可愛いと思えなくなりそうだったので、泣きっぱなしにさせる時間を増やしました。理由がわからないときや、どんなに頑張っても泣き止まないときは、時間をおくのも大事だと思います。

サイレントベビーに警鐘を鳴らす人もいますが、それは育児に対して無関心な人に対するものがほとんどです。赤ちゃんと真摯に向き合おうとしているのであれば、泣きっぱなしの時間を作っても悪い影響は与えません。泣きっぱなしの時間が多くても、表情豊かに育ったという体験談はたくさんあります。

(育児相談については以下の記事も参考にしてみてください)

育児相談は誰にすればいい?メールやサイト、無料の電話窓口サービス

サイレントベビーかも…気にしすぎないで!

育児の方法によって赤ちゃんに悪い影響がでることを、ママは恐れますよね。しかし、サイレントベビーに関する情報は、ママの負担を大きくするものも多くあります。サイレントベビーを気にし過ぎるよりも、自分の心に優しくしてあげましょう。心配事があれば、早めの相談を心がけてみてください。

渡邉恵里

小児科医

赤ちゃんに沢山語りかけて下さいね。語りかけが辛いと感じるなら、お母さんがヘルプを必要としているのかもしれません。育児相談などを利用し、1人で辛さを抱え込まないようにして下さいね。

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