妊婦は目薬を使っていい?胎児への影響は?アレルギー用のものは危険?
【医師監修】妊娠中でも疲れ目やコンタクトレンズ着用によるドライアイ、花粉症やアレルギー性のかゆみなど、トラブルは多いですよね。妊婦は目薬を使っていいのでしょうか。妊娠中の妊婦にとって注意が必要な市販の目薬や、お腹の赤ちゃんに及ぼす影響の可能性についてご紹介します。
妊婦さんは目薬を使って大丈夫?
疲れ目の充血やコンタクト着用での乾燥、花粉症をはじめとしたアレルギーなどで目薬を使う場面は多くありますよね。目薬は妊婦さんが使用しても基本的に大丈夫とされています。目薬は内服薬とは違って、全身に行きわたる成分量が極めて少なく、ほとんどの薬液は涙と一緒に目の外へ出てしまうためです。
医師によっては、安全性が確立していないという理由で目薬も使わないように指導する先生もいるようです。まずは信頼のおける医師の意見を仰ぐことも大切ですね。
妊娠中の目薬による胎児への影響は?
妊娠中に目薬を使用するときに心配なのは、何よりもお腹の赤ちゃんへの影響があるのかどうかです。
目薬は外用薬のため胎児への影響はないと言われています。一度に使用する量も少ないので、市販の目薬であっても心配しすぎる必要はありません。
妊婦さんに起こりやすい目のトラブル
妊娠中によくある目のトラブルとして疲れ目があります。妊娠中は血行不良を起こしやすく、赤ちゃんに血液を届けるために血流量が増し貧血になりやすい状態です。目の周りの血流や筋肉が妊娠前よりも疲労しやすくなります。またスマホなどの電子機器の画面を見つめる時間が長く、目の酷使やコンタクトレンズによる乾燥も原因となるでしょう。
妊娠中の一時的な視力の低下も起こりえることのひとつです。妊娠中は体内の水分量が変化するために眼球内の水分量も変化し、ピントが合いにくくなります。一時的なことなのでいずれは元に戻りますが、目に負担をかけ過ぎてしまい元に戻らなくなる可能性もあるでしょう。
妊婦してから目が悪くなった気がする(´・_・`) ただの疲れ目?
— new kamakiller (@yaaaaamaaaaaan) December 22, 2012
花粉症などのアレルギーを持っている方も多いのではないでしょうか。目のかゆみや涙目などが発症すると、目薬で症状を抑えますよね。妊娠中は内服薬が飲みにくいため、大変な思いをする妊婦さんも多くいます。
また妊娠中は普段よりも免疫力が低下しているために結膜炎やものもらいなどになりやすく、感染症に注意が必要です。
妊娠中はアレルギー用目薬が使えない?
妊娠する前からアレルギー用の目薬をいつも使用していたという妊婦さんも多いのではないでしょうか。花粉症をはじめ、アレルギーによる目のかゆみや涙目などの結膜炎を患っていると目薬は手放せませんよね。妊娠してもアレルギー用の目薬を使用し続けても大丈夫なのでしょうか。
妊婦さんに注意が必要な目薬の成分とは
妊娠中は「プラノプロフェン」という成分が含まれた目薬は注意が必要です。この成分を含む目薬は炎症の原因になる物質の生成を抑制するためのもので、花粉症などのアレルギーを抑える目薬やかゆみや異物感に効果がある目薬に含まれています。
この成分が含まれる目薬の添付文書にも「妊婦もしくは妊娠している可能性のある人」については使用しないように、と注意書きがされています。妊娠中に市販の目薬を手にしたときは、必ず注意書きや添付文書に目を通すようにしましょう。
また市販の目薬には含有されない成分で「ステロイド」「クラビット」などが含まれた目薬にも注意が必要です(※1)。妊娠前に医師から処方されていた目薬を、自己判断で使い続けることのないように注意しましょう。
妊娠中は産婦人科で相談しよう
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