おりものがピンク色になる要因と対処法!生理前後だと病気の可能性も?

【医師監修】ピンク色のおりものといえば、生理前や生理後の異常、妊娠初期症状等、何かしらの体からのサインとなります。正常なものから異常なものまで、正しい知識をもって体の状況にいち早く反応できるようにするためにも、ピンク色のおりものが出た時の要因と対処法についてご紹介します。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. おりものとは
  2. 正常なおりものとは
  3. おりものがピンク色になる要因は?
  4. 生理前のピンク色のおりもの
  5. 生理後のピンク色のおりもの
  6. 妊娠超初期・妊娠初期のピンク色のおりもの
  7. 妊娠中期のピンク色のおりもの
  8. 妊娠後期のピンク色のおりもの
  9. こんなおりものに要注意!ピンク色以外にもおりものからわかる病気のサイン
  10. ピンク色のおりものが出た時の対処法
  11. おりものと上手に向き合って安心した日々を過ごそう

おりものとは

「おりもの」に対して皆さんはどのような印象を持っていますか?「おりものはショーツの汚れやにおいが気になるから苦手だ」という方も多いでしょう。汚れる度に取り替えるおりものシートの処理も、何かと面倒なものですよね。

そんなおりものですが、実は女性の体調を測るバロメーターともいえる重要な存在です。おりものの色やにおい、形状によって体の状態を把握できることを皆さんはご存知でしたか?本記事ではおりものの概要や正常なおりものについてだけでなく、ピンク色のおりものが出る要因やその対処法についてもご説明していきます。

女性にとってなくてはならないおりものと体の関係

「おりもの」とは「女性の性器からおりてくるもの」という意味に由来する言葉であり、全ての女性の体内で必ず分泌されています。おりものが分泌される場所としては子宮内膜や子宮頚管、膣壁や膣内における皮脂腺や汗腺を挙げることができ、その状態は生理前や生理後、妊娠超初期や妊娠初期、妊娠後期といった女性の体の環境次第で大きく異なってきます。

おりものの役割は主にふたつあり、まずひとつは性器内の自浄作用です。おりものが体内において不要なものを排出する手助けをしてくれることで、性器内は常に清潔に保たれています。もうひとつの役割は精子が受精しやすい環境作りで、排卵期には多量のおりものが分泌されることで膣内が精子の泳ぎやすい環境になります。

(おりものについては以下の記事も参考にしてみてください)

おりものが水っぽい原因は?病気?妊娠初期症状との見分け方は?
生理前のおりもの!におい・色・量の特徴は?あなたの状態は正常?妊娠初期との違いも

正常なおりものとは

どのようなおりものが正常であると言えるのか、皆さんはご存知でしょうか?おりもので自分の体の状態を把握するには、正常なものと異常なものの違いをきちんと理解しておくことが重要です。まずここでは、普段何気なく目にしている月経周期別のおりものについてご説明していきます。

生理後の正常なおりもの

生理後すぐのおりものは、子宮内に残った経血と混じって排出されることで茶色っぽくなります。状態はサラっとしていて、おりもの自体の量は少なめです。生理後の茶色っぽいおりものを見ると「まだ生理が続いているの?」と感じがちですが、実は生理自体は4日ほどで終わっています。生理後に排出されているのは、子宮内に残った老廃物だと捉えておきましょう。

こちらの女性のように、生理後しばらくたってから経血の混じったおりものが排出されるケースもあります。生理後から排卵までの間に茶色いおりものを見つけると「いつの出血なの?」と不安になってしまいますよね。体内の経血と老廃物が完全に排出されると、女性の体は次の排卵へ向けた準備を始めるようになります。

排卵期前の正常なおりもの

先ほども触れたように、排卵期は受精を手助けするために女性の生理周期の中で最も多量のおりものが排出される時期となります。排卵期の正常なおりものはにおいがなく、透明でとろっとした状態です。ショーツが濡れて気になる場合は、おりものシートを使用すると良いでしょう。おりものシートはこまめに交換して常に清潔に保つよう心がけてくださいね。

また、排卵期にはおりものと同時に排卵痛を伴うケースもみられます。排卵痛は個人差が大きいもので、排卵痛を全く感じない人もいれば立てないほどの強い痛みに悩む人もいます。

排卵期後の正常なおりもの