妊娠中期のお腹の張りの原因は?対処する方法はあるの?

【医師監修】妊娠中期、安定期に入ったのにもかかわらずお腹の張りが頻繁に起こると、心配になってしまう妊婦さんも多いのではないでしょうか。そこで今回は、妊娠中期のお腹の張りの原因、対処法について紹介していきます。ぜひ参考にしてみてくださいね!

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 妊娠中期のお腹の張りはどういったもの?
  2. 妊娠中期から起こるお腹の張り
  3. 妊娠中期のお腹の張りの原因は?
  4. 妊娠中期のお腹の張りは様子見で大丈夫?
  5. 妊娠中期のお腹の張りの頻度はどのくらい?
  6. 妊娠中期のお腹の張りには寝方にも注意が必要?
  7. 妊娠中期の受診の必要なお腹の張り
  8. お腹の張りを測定するNSTテストって?
  9. お腹の張り止めの薬が処方されたら
  10. 妊娠中期のお腹の張りを改善する方法
  11. 妊娠中期のお腹の張りは赤ちゃんからのメッセージ
  12. 妊娠中期だからって安易な自己判断は注意!

妊娠中期のお腹の張りの頻度はどのくらい?

1時間に3回程度のお腹の張りで、安静にしていれば張りがなくなるようなら妊娠中期の通常のお腹の張りだと考えて大丈夫です。妊娠後期の30週以上で、1時間に5回以上お腹が規則的に張るのであれば陣痛の可能性も考えられます。その場合には急いで病院を受診するようにしましょう。

妊娠中期のお腹の張りには寝方にも注意が必要?

妊娠中期はお腹が大きくなることで、仰向けやうつ伏せで寝ていると息苦しいと感じる妊婦さんが増えます。夜寝ていて「激しい胎動」「息苦しさ」「お腹の張り」などで目が覚めるようなら寝方が原因の可能性も考えられます。睡眠が楽に取れるように、寝方を変える努力をしてみましょう。

うつ伏せ寝で赤ちゃんは無事?

うつ伏せ寝だとどうしても赤ちゃんが苦しくなるのではないかと心配になりますよね。うつ伏せ寝自体は妊婦さんの寝方として悪い寝方ではなく、赤ちゃんの周りにもたっぷりの羊水と胎盤があるため、母体の重みで胎児が圧迫されることはありません。ただ、息苦しい感じがする時には他の寝方で寝るようにしてください。

妊娠中ずっとうつ伏せ寝でも大丈夫?

うつ伏せで就寝する癖がついていると、妊娠してからもうつ伏せ寝をしてしまいますよね。うつ伏せで息苦しいと感じなければそのままでも問題はありませんが、中期以降は極力うつ伏せ寝ではない方法で寝ることをおすすめします。

妊娠後期に入る頃にはうつ伏せ寝で寝ることだけでなく、仰向け寝も息苦しいと感じます。赤ちゃんによっては、お母さんがうつ伏せ寝をすると激しい胎動で抵抗してくる子もいるようです。胎動が激しいとお腹の張りの原因にもなるので、できればうつ伏せ寝以外の方法を探してみたほうが良いかもしれません。

仰向け寝は危険?

仰向け寝をしていても息苦しいと感じない、よく眠れるのであればそのままでも大丈夫です。臨月でも仰向けに寝ている妊婦さんはいますが、仰向けで寝るとお腹が下大静脈を圧迫してしまい「仰臥位低血圧症候群」になってしまう人がいます。仰向けは息苦しいと感じるのであれば、横向きやシムス体位の寝方をとると良いでしょう。

仰向け寝は腰への負荷が大きくなってしまう寝方です。仰向け寝をしてお腹の皮膚が引っ張られることで、血の流れが悪くなりお腹の張りを感じる人も。仰向け寝は無理のない範囲でするようにしてくださいね。

仰向け寝だと赤ちゃんに悪影響?

仰向けに寝たからといって赤ちゃんに悪影響があるというわけではないので、自分の寝やすい体勢が仰向けであれば、そのままの体勢でも構いません。仰向けで寝ていて夜中寝苦しさで起きる、息苦しいと感じた場合はお腹のなかの赤ちゃんもお母さんと同じ思いをしていることが考えられます。その時は楽な寝方をとるようにしてくださいね。

横向き寝は向きが重要?

仰向き寝やうつ伏せ寝に比べると一番赤ちゃんにも影響のない寝方に思えますが、横向き寝をする場合は、体の左側を下にするのが理想といわれています。身体の右側には下大静脈が通っているため、右側を下にして寝た場合、仰向け寝の時と同じ仰臥位低血圧症候群に陥ることも。

妊娠中期から「シムス体位」をしてみよう