妊婦は痔が痛い!出血も?妊娠中の痔の原因と予防・治療薬は?

【医師監修】妊娠中に痔になる人やもともとあった痔が悪化してしまう人は意外と多いそうです。恥ずかしいからと、お医者さんに相談できない人も。しかし妊娠中のトラブルに加えて痔が痛いとなるとつらいですよね。今回はそんな妊娠中の痔の原因と予防、治療薬についてご紹介します。

Commentator
|
専門家監修
増田 陽子
内科医 、救急医。平成22年St. Methew School of Medicine大学医学部卒業 、Larkin Hospital、J.N.F Hospitalにて勤務。日本医師資格に加え、・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 妊娠中の痔の原因は?!
  2. 妊娠中に痔になるとどんな症状がでるの?!
  3. 妊娠中は痔にならないようにすることが大切!痔の予防法!
  4. 妊娠中に痔になったり悪化したときの対処法は?!
  5. こんな時は病院へ!
  6. 妊娠中の痔は手術で治せるの?!
  7. 妊娠中の痔、赤ちゃんに影響は?!
  8. 妊娠中に痔になっても恥ずかしくない!

妊娠中の痔の原因は?!

「お尻が痛い…」そんな妊婦さんも多いのではないでしょうか。妊娠や出産をきっかけに痔になる人や、もともとあった痔が悪化することがあります。特に妊娠後期になると大きくなった子宮により、下半身に負担がかかり「運動不足や便秘」「血行不良」となることで痔になりやすいそうです。(※1)

さらに妊娠によってホルモンバランスが妊娠前と変わり、痔の原因となる便秘になりやすくなることで、肛門に圧力をかけてしまうのです。

妊娠中の痔の原因【いぼ痔】

肛門にいぼ状の腫れができるのが「いぼ痔」です。いぼ痔は二つに分かれ「内痔核と外痔核」があります。お腹の赤ちゃんが大きくなるにつれ子宮も大きくなり、直腸やその周囲の血管を圧迫して血液循環を悪くします。そして「血管の一部がしこり」となり、それがいぼ痔となるのですね。

特に妊娠中は「外痔核の発症」が内痔核に比べると多く、お尻を触れた際にしこりを感じることができ、痛みを感じることもあります。自覚症状はなかったものの、しこりに触れたことでいぼ痔に気づいた妊婦さんも多いのではないでしょうか。

妊娠中の痔の原因【切れ痔】

切れ痔とは、肛門周辺の「粘膜が傷ついたり」「肛門が切れる」ことです。痛みを伴う事が多く、出血することで気付く妊婦さんも多いです。便秘が原因で太く硬くなった便の排泄や、下痢によって無理に通過した為に、肛門の出口付近が傷つくことで起こります。お尻が痛い、お尻から出血した、という時は切れ痔が疑われます。

妊娠中の痔の原因【あな痔(痔ろう)】

肛門内部の肛門腺とよばれる部分に細菌が入りこみ、膿がたまってトンネルのような穴ができることで起こります。

増田 陽子

内科医

痔瘻の場合には、酷くなってくると臭いや下着も酷くなり、外出時も大変になってきます。

妊娠中に痔になるとどんな症状がでるの?!

妊娠中に起こる痔は「いぼ痔」と「切れ痔」がほとんどと言われています。では実際にいぼ痔や切れ痔になってしまうとどんな症状がでるのでしょうか。

妊娠中の痔の症状【いぼ痔】

「内痔核の症状」は、便を出し切れていないような不快感、排便時の出血があります。知覚神経が通っていない直腸にできるため、痛いと感じることは少ないようです。「外痔核の症状」は、肛門に違和感や痛いと感じる、触るといぼやこぶのようなしこりなどがあります。内痔核と違い肛門付近にできるため、痛いと感じやすいことが特徴です。

妊娠中の痔の症状【切れ痔】