生理前のおりもの!におい・色・量の特徴は?あなたの状態は正常?妊娠初期との違いも
【医師監修】生理前のおりものが気になることって多いですよね。ここでは、生理前のおりもののにおい・色・量について、どんな特徴があるのか、どんな状態が正常なのか、妊娠初期との違いもふまえてご説明していきます。身体からのサインであるおりものについて理解を深めていきましょう。
生理前のおりものはいつもと違うの?
女性にとっておりものは少々厄介な存在。でもおりものは体調のバロメーターであり、女性の身体を守ってくれる大切な役割を担っています。そもそもおりものとはなんでしょうか。おりものとは子宮からの分泌物、膣からの分泌物、汗腺などからの分泌物が混ざった粘液の総称のことです。
今回は女性ホルモンや膣内に存在する善玉菌の働きを紹介し、これらの影響を受けて生理前のおりものがどのように変化するのか、におい・色・量の特徴を中心に説明していきます。妊娠初期との違いや病気のサインとなるおりものについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
生理前のおりものの特徴1. におい
おりもののにおいに影響しているのは、女性ホルモンの変化と膣内環境です。通常、膣内には雑菌の侵入を抑制する善玉菌のデーデルライン桿菌(かんきん)という乳酸菌が存在します。
ここでは女性ホルモンの変化とデーデルライン桿菌の働きから、生理前のおりもののにおいついて説明していきます。正常なにおいの特徴やおりものが生臭い原因、病気の疑いがあるおりものについてご説明するので一緒に理解していきましょう。
生理前はにおいが強くなる
生理前のおりものの特徴はにおいが強くなることです。
●黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌量が増して酸性に傾く
●ホルモンバランスの変化から皮脂や汗の分泌量が増える
●ストレスやホルモンバランスの乱れ
●デーデルライン桿菌(かんきん)が少ない状態となり雑菌が繁殖する
このような原因からおりもののにおいは強くなります。
増田陽子
内科医
膣内は通常弱酸性に保たれており、外部の雑菌の侵入を防いでいます。
酸っぱいにおいがするのは正常?
おりもののにおいが酸っぱいこと、ありますよね。これは雑菌の繁殖を防いでくれるデーデルライン桿菌(かんきん)が乳酸菌の一種であるためです。また生理前のおりものは黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響を受けて、酸性度が高くなる特徴があります。これらの要因から生理前のおりもののにおいはいつもより酸っぱく感じることがあるのです。
酸っぱいにおいが気になる人もいるでしょう。しかしこれはホルモンバランスの乱れが少なく、デーデルライン桿菌が正常に働き膣内環境が健康な証拠とも言えるのです。
生臭いにおいや腐敗臭がするのはなぜ?
生理前はホルモンバランスが乱れやすく、ストレスを感じやすい時期です。ホルモンバランスの乱れやストレスの影響を受けると酸性物質のデーデルライン桿菌(かんきん)は少ない状態となり、雑菌が侵入し繁殖しやすくなってしまいます。おりものを生臭く感じるのは、このように雑菌が繁殖するためです。
また雑菌が繁殖する他の原因として、おりものが外陰部や下着に長くとどまること、皮脂や汗の分泌量も増えることなども挙げられます。
(生理前のおりもののにおいについては、以下の記事も参考にしてみてください)
増田陽子
内科医
なので通気性の良い下着を着けましょうと言われるのですね。
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