【レシピ紹介】妊娠糖尿病の予防となる食事となりやすい食べ物など

【医師監修】妊娠すると誰でも発症する可能性のある妊娠糖尿病。血糖値や肥満を抑える食材やレシピを上手に活用して、健康的な妊婦生活を送りたいですね。母体にも赤ちゃんにも悪影響な妊娠糖尿病の予防に役立つ食材・レシピ、また食べてはいけないものを紹介していきます。

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専門家監修
増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠糖尿病とは?
  2. 食生活の改善が妊娠糖尿病予防には有効
  3. 妊娠糖尿病になりにくい食事のレシピ
  4. 妊娠糖尿病になりやすい食べ物は?
  5. レシピの工夫だけでなく妊娠糖尿病の予防には運動することも大切です
  6. レシピを工夫して健康的な妊婦生活を楽しみましょう

妊娠糖尿病とは?

「妊娠糖尿病」は通常の糖尿病と違い、妊娠中に起きてしまう糖代謝異常です。妊婦の12%が発症するといわれ、約10人に1人が発症することを考えると、誰にでも起こり得る症状ともいえるでしょう。これまで糖尿病の症状がなかった人でも発症する可能性があり、妊娠中の食生活が非常に重要になってきます。(※1)

妊娠糖尿病は、胎盤から分泌されているインスリンを抑えるホルモンが影響しているとされており、たいていは出産後胎盤が剥がれてしまえば自然治癒する症状です。しかし、一度発症してしまうと将来的に糖尿病にかかってしまう確率が上がるといわれているので、妊娠期間だけでなく将来的にも妊娠糖尿病を発症しないような食生活を送ることが大切です。

増田陽子

内科医

また痩せている女性やぽっちゃりの女性など、女性の体型も関係ありません。ですので余計に妊娠中の生活が大切になってきます。

妊娠糖尿病は病院の定期検査でわかります

妊娠糖尿病は自覚症状がほとんど現れません。頻尿になったり喉が渇いたりなどはありますが、妊娠している時にはよく起こる症状なため、妊娠糖尿病によるものか判断がつかない場合もあります。

妊婦検診を行っているほとんどの病院では、妊娠初期には採血により血糖値を計っています。中期にも血糖値の数値が高いときには、ブドウ糖を50g飲んで1時間後に血糖値を測る検査(50gOGTT)を実施します。その検査でも血糖値が高かった場合はブドウ糖を75g飲んで血糖値を測る検査(75gOGTT)を行います。

飲む前、飲んで1時間後、2時間後に血糖値を計り、
●空腹時(食事前)の血糖値 ≧92mg/dL
●ブドウ糖を飲んで1時間後の血糖値 ≧180mg/dL
●ブドウ糖を飲んで2時間後の血糖値 ≧153mg/dL
以上の基準に1点以上当てはまると妊娠糖尿病と診断されます。

検査で数値が高く出たり、妊娠糖尿病と診断された場合は入院になることも。入院すれば食事を管理してもらえるという利点はありますが、本人も家族も大変になってしまうので、できれば避けたいものです。

妊娠糖尿病とは?【起きる可能性のある合併症】

妊娠糖尿病になってしまうと妊娠高血圧症候群、流産・早産などになりやすく、糖尿病からくる合併症の発症率も上がります。それは胎児にも影響を与え、発育不全や巨大児、胎児機能不全などが起こりやすくなり最悪子宮内で胎児が死亡することも起こりえます。

胎児が高血糖になると、生まれつきの奇形や羊水の量が増えすぎてしまうことも。母親の高血糖のせいでインスリンが多量に分泌されると、胎児が成長しすぎて難産になる場合や、出産後に新生児低血糖になる危険もあります。

妊娠糖尿病とは?【妊娠糖尿病になりやすい人の共通点】

妊娠糖尿病にかかりやすい人の特徴としては以下の項目があります。

●尿糖陽性(プラス)が尿検査の際にたびたび出る
●糖尿病にかかったことのある人が家族や親族にいる
●妊娠してから体重が大幅に増えた
●妊娠する前から太っていた
●高齢出産(35歳を過ぎてからの出産)である
●巨大児(4,000g以上)を出産したことがある

(妊娠糖尿病については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠糖尿病って何!?症状と原因、食事療法や予防法を解説

食生活の改善が妊娠糖尿病予防には有効

妊娠糖尿病を予防するには食事の内容が重要です。血糖値が急激に上がるものを多く食べている場合、食事の内容を見直した方が良いでしょう。また血糖値が正常でも肥満が原因で妊娠糖尿病になることもあるので、食生活を改善したり運動で体重をコントロールすることも重要となってきます。