妊婦が風邪をひいたら?治し方は?赤ちゃんに影響は?予防法も!

【医師監修】「妊婦が風邪をひいたらどうすればいいの?」と心配な人のために、妊婦が風邪をひかないための予防法などをご紹介します。風邪をひいたときにはどうやって治すのか、赤ちゃんにはどんな影響があるのか…なども解説していくので参考にして下さいね。

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専門家監修
増田 陽子
内科医 、救急医。平成22年St. Methew School of Medicine大学医学部卒業 、Larkin Hospital、J.N.F Hospitalにて勤務。日本医師資格に加え、・・・
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Contents
目次
  1. 妊婦は風邪をひきやすいの?
  2. 妊婦の風邪の治し方は?
  3. 妊婦は風邪薬を飲んでもいいの?
  4. 妊婦でも飲める市販の風邪薬は?
  5. 妊婦が飲めない市販の風邪薬は?
  6. 妊婦の風邪は病院に行くべき?
  7. 妊婦が風邪をひくと赤ちゃんに影響する?
  8. 妊娠初期の風邪は危険?
  9. 妊娠中に風邪をひかないための予防法は?
  10. 妊娠中は風邪をひかないための体作りを心がけよう

妊婦さんの身体は栄養や水分を血液で赤ちゃんに届けているため、体内の水分が不足しがちです。風邪をひいたら発熱や鼻水で、さらに水分が奪われてしまいますね。水分不足は体力の低下にもつながり風邪も治りにくくなります。妊婦さんに必要な水分摂取量の目安は1日1.5~2リットル。適度な水分補給を心がけてください。

鼻水・下痢・発熱などの風邪の症状がある時は、脱水症状を防ぐために特にこまめに水分を摂るように心がけましょう。妊娠中の水分補給はノンカフェインのお茶か水がおすすめです。風邪のときにスポーツ飲料を飲むという人も多いようですが、糖分が多く含まれているため飲みすぎには注意しましょう。

妊婦の風邪の治し方【体を温める】

よく「妊婦は体を冷やしてはいけない」と言われますよね。妊娠中は女性ホルモンの乱れや自律神経が正常に働かないことで、血行が悪くなり体が冷えてしまうことがあります。おなかが大きくなるにつれ運動不足になり筋肉量が減少することも原因の一つです。妊婦さんの体の冷えは切迫早産につながったり、つわりやむくみを引き起こすとも言われています。

体を温めることは血行不良が改善されるだけでなく、免疫力がアップすることで風邪のウィルスや細菌を撃退しやすくなります。妊娠中に風邪をひいて発熱や頭痛があった場合、氷枕や冷却シートを使って一時的に体温を下げる対処をするかもしれません。その場合にも必要以上に体を冷やしすぎないように注意しましょう。(※1)

増田 陽子

内科医

日本の夏は想像以上に蒸し暑く、妊婦さんは冷えより暑さでダウンしやすいです。ですので、夏場は暑さに特に注意して下さい。

妊婦の風邪の治し方【妊婦でも飲める市販薬を飲む】

妊娠する前は風邪をひいたら「自己判断で風邪薬を飲んで治していた」という人も多いと思います。熱・のどの痛みや頭痛・鼻水といった症状がなかなか改善しない場合は、妊婦さんでも風邪薬による治し方を試したくなりますよね。妊娠していると薬を飲んではいけないと思いがちですが、市販薬でも成分に気を付ければ妊婦さんでも服用しても問題ない薬もあります。

ただし、妊娠週数や妊婦さんの体調によっては服用しないほうがいい場合もありますので、市販の風邪薬を服用する前に、産婦人科の担当医か薬剤師に相談してみましょう。(※2)

妊婦は風邪薬を飲んでもいいの?

妊婦さんは「市販薬を絶対飲んではいけない」というわけではありません。風邪薬の成分によっては妊娠中でも服用できるものもあります。しかし、安全な成分だからといって自己判断で市販薬を服用するのはやめましょう。妊娠していることを告げずに薬を処方してもらうことも危険です。漢方やサプリメントなども、事前に医師や薬剤師に相談しておくと安心ですね。

妊婦でも飲める市販の風邪薬は?

妊婦さんに熱やのどの腫れ・痛み、頭痛、鼻水といった風邪の症状があった場合、どんな市販薬であれば飲むことができるのでしょうか?まずは赤ちゃんに影響のない安全な成分であることを確認しましょう。そして用法用量を守って正しく服用することが大切です。念のため服用する前には医師や薬剤師などの専門家にきちんと相談しましょう。

妊婦でも安全な薬の成分は?

妊婦さんでも服用可能とされている成分は以下のようなものがあります。
●「アセトアミノフェン」:解熱作用、鎮痛作用
●「デキストロメトルファン臭化水素酸塩」:鎮咳作用
●「カルボシステイン」:痰を抑える作用

これらの成分は妊娠中も比較的安全とされています。

妊婦でも飲める市販の風邪薬

妊婦さんも比較的安全な成分を使用している市販薬は以下のようなものがあります。
●「パブロンゴールドA」:鼻水など風邪の症状を緩和する(※3)
●「新ルルAゴールドs」:頭痛、のどの痛みなどを緩和する(※4)
●「エスタック総合感冒」:鼻水頭痛などの症状を緩和する(※5)

それぞれの症状に合わせて薬を選びましょう。いずれの薬にも「妊娠中の服用は医師または薬剤師に相談の上服用すること」と記載があります。自己判断では服用しないように注意しましょう。

妊婦が飲めない市販の風邪薬は?