妊婦はうなぎを食べていい?摂取量で胎児に影響が?食べた人の実体験も
【医師監修】うなぎは妊娠中によくないと聞いたことがある妊婦さんも多いのでは。うなぎは栄養満点で妊娠中にも元気をもらえそうですが、実は妊婦さんが妊娠中に摂取すると胎児に悪影響を及ぼす可能性がある食品なのです。ここでは、妊娠中のうなぎの摂取について詳しくご紹介します。
妊娠後期のうなぎの摂取と胎児への影響
妊娠後期は、胎児がほぼ新生児のように完成されてきています。そのため、うなぎを食べることが直接胎児の器官の発達に影響を与えるという研究発表はありません。厚生労働省発表のビタミンA推奨摂取量は妊娠初期、中期に比べて妊娠後期には少し増えていますので、うなぎを食べるとしたら、後期に食べることをオススメします。
しかし、大量の摂取はやはり母体にもよくありません。脂っぽいものは、うなぎに限らず食べすぎないようにしましょう。
増田陽子
内科医
ウナギを食べた時、ビタミンAのサプリを同時に摂取していなければ、重大な事態にはなりません。ですのであまり心配しすぎないようにしましょう。
妊娠中の妊婦さんはうなぎをどれくらい食べていいの?
では、実際に妊娠中の妊婦さんはうなぎをいつからどれくらい食べていいのでしょうか。うなぎに含まれるレチノールの量と、内閣府の推奨している妊婦さんのビタミンA摂取量を詳しく見ていきましょう。
妊娠中の妊婦さんのビタミンAの摂取量の目安
内閣府の食品安全委員会では、妊婦さんが妊娠中にどれくらいビタミンAをとっていいのかという目安を定めています。ビタミンAの摂取量の上限は2,700μgREです。これはあくまで摂取量の上限で、妊娠中の妊婦さんのビタミンA摂取量の推奨量は450~700μgREになります。
また、妊娠後期は510~780μgREとなっています。そして、年齢によっても異なり、18~29歳の妊婦であれば、450~650μgRE、30~49歳の妊婦であれば、500~700μgRE。妊娠後期にはそれにプラス60~80μgREが目安です。(※3)
うなぎに含まれるレチノールの量
政府の推奨しているビタミンAの摂取量は上記の通りですが、うなぎには実際どれくらいのビタミンAが含まれているのでしょうか。うなぎのかば焼きですと、100ℊで約1,500μgREのビタミンAが含まれています。100ℊはうなぎ一尾の量とだいたい同じです。(※4)
妊娠中の妊婦さんのうなぎの摂取限界量
妊娠中の妊婦さんが、いつからどれくらいうなぎを食べていいかというと、年齢の別はありますが、約40~50g程度が妥当だといえるでしょう。これは、うなぎ約1尾の半分に相当します。なかなかお腹いっぱいとはいかない量ですね。
しかし、毎日継続して食べるわけでなければ、一日にこの摂取量を超えてしまったからといって過度に心配する必要はありません。胎児に先天性奇形などが生じる可能性が出てくるのは、この摂取量を大幅に超える量を毎日食べた場合ということです。
(その他妊娠中に食べて良いか判断が難しい食品については以下の記事も参考にしてみてください)
妊娠中にうなぎを食べた人の体験談
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