妊婦は生卵を食べちゃダメ?影響と注意点!食中毒などの実体験も
【医師監修】妊娠中の食事は生ものを避けた方が良いと言われていますが、生卵はどうでしょうか。生はだめでも半熟卵なら食べてもいいのか判断に困った妊婦さんも多いかもしれません。妊娠中に妊婦さんが生卵を食べることについて、影響や注意点を実体験も交えながらご紹介します。
妊娠中に生卵は食べちゃダメなの?

妊娠中の食事には控えた方がいい食べ物がいくつかあります。その代表が生肉や生魚などの生ものです。それらには様々な食中毒の原因になる微生物が存在します。
実は生卵にも食中毒の原因になる微生物が存在していることをご存知でしょうか。「妊娠中に生卵を食べたらダメなのか」「妊娠初期と妊娠後期で食中毒のリスクや影響は変わってくるのか」といった、気になるポイントを順番にみていきます。
(妊娠中の食事については以下の記事も参考にしてください)
妊娠中に生卵を食べることの影響は?

生卵に限らず妊娠中に生ものを控えるように言われている理由は、食中毒を避けるためです。妊娠中は免疫力が下がっているため、通常よりも食中毒になりやすく、重症化しやすいといいます。食中毒には十分注意しましょう。
怖いのは妊娠中の食中毒
妊娠中にかかると影響が大きい「リステリア菌」や「トキソプラズマ」による食中毒は、母子感染すると胎児に障害が残ることがあります。リステリア菌は妊婦中通常の20倍かかりやすく、妊娠初期に感染すると流産の原因になりかねません。
妊娠後期は免疫力が低下するので特に注意が必要です。母子感染した場合、出産に至っても赤ちゃんが新生児髄膜炎や敗血症を起こし、最悪の場合死に至ります(※1)。
妊娠の養生 避けた方が良い食べ物
— 深谷薬局養心堂 深谷幹子 (@moco242432) December 21, 2016
特に妊娠中は、リステリア食中毒に注意しましょう。赤ちゃんへの影響や流産の原因になります。生ハム、未殺菌乳、ナチュラルチーズなどの加熱してない乳製品、スモークサーモンなどが該当します。
トキソプラズマは妊娠後期になるほど感染のリスクが高く、胎児に感染するのが早いほど重症化する確率が上がります。母子感染し赤ちゃんが先天性トキソプラズマ感染症になると「脳」「眼球」「心臓」「肺」などに後遺症が出るようです。
特に妊娠初期の24週から妊娠後期の34週の間に感染すると、後遺症が残る可能性があると考えられています。卵にもサルモネラ菌の食中毒の可能性があり、注意が必要です。
増田陽子
内科医
最近では妊娠初期にトキソプラズマ抗体検査を行う所も多く、抗体を持っていなくても適切なアドバイスをしてもらえるので、あまり心配し過ぎないようにして下さい。
妊婦がサルモネラ菌に感染したらどうなる?
もし妊娠中にサルモネラ菌に感染するとどんな影響があるのでしょうか。結論から言うと、サルモネラ菌は胎盤を通過しないため、胎児に直接の影響はありません。しかし、母体に激しい「腹痛」や「嘔吐」「発熱」「下痢」などの症状を引き起こします。したがって、妊娠初期にかかると下痢による子宮収縮が原因で、切迫流産になりかねません。

妊娠初期は母体も胎児も身体の変化が大きく、不安定な時期です。万が一の食中毒を避けるためにも、特に妊娠初期は生卵を控えた方が良いでしょう。ただし、妊娠後期でも食中毒のリスクや確率が変わるわけではありません。妊娠初期でも妊娠後期でも同じように注意が必要です(※2)。
増田陽子
内科医
サルモネラ感染は特効薬が無く、対処療法になってしまいます。
(妊娠中の下痢については以下の記事も参考にしてみてください)
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