妊婦は風疹に要注意!胎児に影響が?妊娠中に抗体がないと?予防法は?実体験も

【医師監修】世の中の病気の中には、妊婦がかかると胎児に影響を与える怖い病気もあります。その中の一つが「風疹」です。風疹にかかると胎児にどんな影響が?障害が残るって本当?妊婦は風疹のワクチンを打てるの?この記事では妊婦と風疹の関係について説明いたします。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 妊婦は風疹に注意!
  2. 風疹ってどんな病気?
  3. 妊婦が風疹にかかると胎児にどんな影響があるの?障害が残るって本当なの?
  4. 妊婦が風疹の抗体がないとわかったら?
  5. もし妊娠に気づかず妊婦が予防接種をしてしまったら?
  6. 風疹の予防方法は?
  7. 健康な妊婦ライフを送りましょう

風疹の生ワクチンを接種したのにも関わらず抗体が出来ない場合もあります。また、予防接種によって風疹の抗体が出来たとしても、その値があまりに低いために風疹に感染する人もいるのです。そのために、予防接種を受けたから大丈夫というわけではありません。

重要なのは、生ワクチンの予防接種をした後に「抗体ができたかどうか」なのです。これは、風疹の抗体検査をすることで抗体が出来たかの判定がわかります。予防接種をしたら抗体が出来たかの確認を必ずしておきましょう。

YOTSUBA専属ライター

20代

風疹の予防接種をしたのにもかかわらず検査の結果は「抗体がない!」でした。えー!うそでしょう!と愕然。結局、抗体がないまま妊娠期間を過ごす羽目に。マスクをして過ごしてたものの、生まれるまでは心配ばかりで恐ろしかったですね~。

リエ先生

産婦人科医

予防接種をしたにもかかわらず抗体ができていないということは意外と多いです。その場合は再度予防接種を受けるかどうか相談しましょう。

もし妊娠に気づかず妊婦が予防接種をしてしまったら?

妊娠をする前に風疹の予防接種を受けることは良いのですが、中には妊娠に気づかずに予防接種を受けてしまうという事があります。また、風疹の生ワクチンを接種した後すぐに妊娠が発覚したという人もいるでしょう。基本的に、風疹のワクチンを接種してから2か月間は「避妊期間」としなくてはいけません。これは接種した医師からも指示されることです。

万が一、妊娠しているにも関わらず風疹の生ワクチンを接種してしまったらどうなるのでしょう。お腹の赤ちゃんに影響を及ぼしてしまうのでしょうか。

胎児への影響はないと考えられている

妊娠中と気づかず風疹のワクチンを打ってしまった、という妊婦の方もどうか落ち込まないでください。これまで日本でも世界的にも、妊娠に気づかず風疹のワクチンを打ってしまった妊婦から生まれた子どもが先天性風疹症候群だったという例はありません。

しかしながら、論理的に100%かからないと言えないため、妊娠がわかっている妊婦は風疹のワクチンは打てませんし、妊娠を望む女性は、絶対妊娠していないと思われる生理中もしくは生理直後に風疹のワクチンを打つことが望ましいでしょう。

風疹の予防方法は?

妊娠してしまった後に風疹の「抗体がない」と判明した人は、風疹にかからないように気をつけなくてはいけません。風疹の予防についてどうしたら良いかなどをご紹介していきます。

風疹にかからないために【手洗い・うがい】

風疹もインフルエンザや麻疹のように、人から人へと唾液を介して感染する病気です。帰宅後や食事の前には、必ず「手洗い」「うがい」をするようにしましょう。飛沫感染は目に見えないため厄介です。外出で着ていた衣服も念のため着替えた方が良いでしょう。手洗いは、石鹸を使って「爪の先」や「手首まで」もしっかり時間をかけて洗うよう心掛けておきましょう。

風疹にかからないために【人混みへの外出禁止】

人混みにはいろいろな人がいて、もちろん中には体調の悪い人もいます。風疹にかかっているのに気づいていない人が、電車で目の前に立っている、なんていうこともあるかもしれません。妊娠中の方は風疹の抗体がないとわかったら、不要不急の外出は控え、必要な場合はなるべく人の少ないところへ短時間の外出にとどめたほうがよいでしょう。

不便だと思われるかもしれませんが、ほんの限られた時間の心がけがおなかの赤ちゃんを守ることに繋がります。日々の買い物も、今はネットスーパーなども利用できるので活用してはいかがでしょうか。

リエ先生

産婦人科医

妊娠中に妊婦さんが風疹にかかると赤ちゃんに先天性風疹症候群を引き起こす可能性があります。特に妊娠初期の感染は感染率が高く、注意が必要です。人混みの多いところではマスクをつける習慣をつけましょう。

風疹にかからないために【家族や身近な人の予防接種】

妊婦が人混みや外出を極力避けていても、家族の誰かが風疹に感染してしまっては意味がありません。もしも、家族などに風疹の抗体がない場合には、すぐにでも風疹の生ワクチンを接種するようにしましょう。一番身近な家族などの感染が最も危険性が高くなります。

出来れば、妊娠する予定がある場合には、家族で病院に行き風疹の抗体があるか無いかの検査をしておきましょう。そのうえで、抗体が無かった人は早めに風疹の予防接種をするようにして下さい。家族が協力をして、妊婦やお腹の赤ちゃんを守っていきましょう。

健康な妊婦ライフを送りましょう