羊水過少症とは?原因や症状は?羊水が少ないと障害が残る?体験談あり

【医師監修】羊水はお腹の赤ちゃんを守ってくれる大切なものです。羊水の量が少ない状態になることを羊水過少症といいます。羊水が少ないと胎児の発育に影響が出るかもしれません。羊水過少症の原因や症状とはどんなものでしょうか。予防法や治療法についても、体験談を交えながら紹介します。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 羊水はどんな働きをする?
  2. 羊水過少症とは
  3. 羊水過少症になる原因は?
  4. 羊水過少症の症状は?
  5. 羊水過少症は胎児にも影響がある
  6. 羊水過少症の予防法と治療法
  7. 羊水過少症の原因を知り予防に努めよう

妊婦のお腹が小さいことも羊水過少症の症状の一つです。胎児の発育とともに羊水の量が増えることで、妊婦の腹囲は大きくなっていきます。しかし、妊娠週数よりもお腹が小さいときは、羊水の量が極端に少なくなっているかもしれません。

先輩ママ

30代

一人目のときよりお腹がかなり小さくて気になってたら、羊水過少症だった…でも破水する前に何とか産めてホントよかったな。赤ちゃんは2000gもない状態だったけど、後遺症もなくてさらに安心。

(羊水に関する他の病気については以下の記事も参考にしてみてください)

羊水塞栓症とは?原因や症状は?母体の死亡率60%?胎児に影響も?

羊水過少症は胎児にも影響がある

胎児の生命を守るためにも羊水は欠かせません。羊水過少症になると、どのような影響があるのでしょうか。羊水過少症が胎児に与える影響を紹介します。

羊水過少症は胎児の発育に影響する

羊水過少症で何よりも心配なのは胎児の発育です。胎内の赤ちゃんに必要な酸素や栄養を十分に送ることができないおそれがあります。呼吸をするために必要な肺機能の発達も心配です。羊水が少なめになると、胎児のスペースを確保しクッションとなる本来の役割を果たせません。そのため、手足の関節の発達に異常が現れ、赤ちゃんに障害が残る不安も出てきます。

羊水過少症になると出産にも影響がある

羊水には赤ちゃんが産道を通りやすくする働きもあるため、羊水が少なめになると出産がスムーズに進みません。羊水過少症は微弱陣痛や常位胎盤早期剥離の原因でもあり、緊急の帝王切開になってしまうケースもあります。さらに羊水が少ないことで陣痛による子宮収縮がへその緒を圧迫して、赤ちゃんが低酸素状態になることもあるのです。

出産時の異常は、赤ちゃんに障害を残す可能性があります。羊水過少症と診断された場合、赤ちゃんに負担がかからない分娩法を医師と相談しましょう。

先輩ママ

30代

お腹の赤ちゃんが増えなくて、経過を観察することに。予定日の1ヶ月前には胎動まで弱くなって焦ったけど、緊急帝王切開で無事産まれました!羊水の量が少なかったのが原因みたい。低体重児なので成長はゆっくりだけど、障害は残らなくてホッとしてます。

先輩ママ

20代

33週に入って、お医者さんから「羊水が少ない」との言葉が…検査したら、やっぱり羊水過少症。「胎盤が正常に機能しているうちに」と慌ただしい出産になっちゃった。予定日よりもかなり早くてドキドキだったけど、無事産まれて良かったぁ。

(出産が近い妊娠後期29週の羊水については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠29週の妊婦・胎児の状態は?症状と注意点!羊水の量や逆子対策など

羊水過少症の予防法と治療法

胎児をお腹でしっかり育ててスムーズな出産に臨むために、羊水過少症の対策をとる必要があります。まずは高い割合で羊水過少症の原因となる前期破水に気をつけましょう。前期破水は喫煙によりリスクが高まります。前期破水のほかには、妊娠高血圧症候群の対策や治療も必要です。体重の増え方や食事を見直すことで、羊水過少症の対策にもなります。

前期破水で羊水が少なめになっている場合は、赤ちゃんの肺機能の成熟を待つ一方で、感染症対策も必要です。妊娠高血圧症候群などの場合は、母体への治療が羊水過少症を治療することにもつながります。しかし、羊水そのものを増やすための治療は困難です。胎児の様子をみながら、羊水が減らないよう安静に過ごして出産を待つことになります。