正期産とは?時期は?その前が早産で後が過期産?過ごし方や体験談も!

【医師監修】出産予定日はあくまで目安であり、前後することはよくあります。それが正期産(せいきさん)であれば、問題ありません。そこでいつからが正産期 (せいさんき)なのか、正期産(せいきさん)との意味の違い、早産と過期産とは何かについても紹介します。

( 2ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 正期産って何?いつからいつまでの時期を指すの?
  2. 正期産と正産期は意味が違うの?
  3. 正期産より前だと早産になってしまうの?
  4. 過期産とはどういう状態?心配なことはある?【母体と赤ちゃんの危険性とは】
  5. おすすめの正期産の過ごし方とは?
  6. 赤ちゃんのためにも正期産を目指そう!

出産後の赤ちゃんのことを考えると、「正期産」での出産が望ましいです。しかし、残念ながら早産になってしまうケースがあるのも事実です。また前途したように「臨月」の出産でも週数によっては早産になります。そこでここからは「早産」とはいつからいつまでの時期を指すのか「臨月」とは何かについて詳しく説明します。

早産にあたる時期は?

早産とは「妊娠22週0日から妊娠36週6日に出産」することです(※1)。妊娠週数が短ければ短いほど、出産時の赤ちゃんは身体機能は「未熟」な状態です。

早産は、子宮頚管無力症や子宮奇形など妊婦さん側の何らかの異常や、細菌感染による絨毛膜羊膜炎など様々な原因で起こると言われています。早産の兆候が見られた時には、お腹の赤ちゃんの在胎週数を伸ばすため「点滴や入院安静」などの処置を行います。

臨月での出産は「妊娠週数」によって早産か正期産かに分かれます。臨月になっても「妊娠36週0日から6日の間」は早産扱いになるので、安心してはいけません。「妊娠37週0日」を過ぎるまで、体に負担がかからないよう無理せず過ごしましょう。

カズヤ先生

産婦人科医

お腹の張りを止めるお薬として一般的に産婦人科領域で使用されるものに塩酸リトドリンという薬剤があります。 これは子宮の収縮を抑える効果があり、切迫早産に対して用いられます。 副作用として振動がドキドキすることもありますので、この辺りは個々に主治医が調節していきます。

(早産については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠25週の妊婦・胎児の状態は?症状と注意点!早産の体験談なども

早産だとどんな心配があるの?

早産の赤ちゃんはまだ、身体機能が十分に発育していません。心肺機能や体温調節機能、免疫機能が「未熟」な状態での出産になると、その後に「感染症や呼吸器疾患」を発症しやすくなります。その結果、障害が起こる場合もあるのです。

そのため、妊娠37週未満の赤ちゃんは新生児ICU(集中治療室)で治療したり、保育器の中で成長を見守ることになります。

YOTSUBA専属ライター

40代後半

双子を臨月にあたる妊娠36週6日で出産!早くから子宮収縮が激しくて、妊娠29週から安静入院してた。すごい辛かったよ。でも生まれてくると2人とも2,500gを超えていて、保育器に入らずに済んだ。良かった!っと、ほっとしたのもつかの間、哺乳力が弱く一苦労。

すぐにミルクに変えたけど、80ccを飲むのに1人40分もかかるから、毎日クタクタで…。生後4カ月を過ぎるまでは大変だったよ〜!

臨月である妊娠36週での出産の場合「赤ちゃんの体重が2,500g」を超えていても、保育器に入れて経過観察することがあります。体重と身体機能の成熟度は必ずしも「比例」しないので、医師の指示に従いましょう。

過期産とはどういう状態?心配なことはある?【母体と赤ちゃんの危険性とは】

正産期に入れば、お腹の赤ちゃんの発育には何の問題もありません。ですが、正期産の時期を超えて「過期産」になると、妊婦さん自身も別なリスクを抱えることになります。そこで、ここからは過期産はいつからで、どんな心配があるのかについてお話しします。

過期産はいつから?【妊娠42週0日から】

いつから過期産になるのかというと「妊娠42週0日」からです。過期産の原因は、現在の医学では解明されていません。そのため「過期産を予防する術もない」のです。

出産予定日を過ぎても分娩の兆候がない場合には、妊娠週数を再確認することをはじめ「胎児Well-being検査」や「超音波検査」「ノンスチレステスト(NST)」などの検査を行うのが一般的です。一連の検査によって、妊婦さんとお腹の赤ちゃんの健康状態を確認し、出産時期や方法について検討します。