産褥期の過ごし方の注意点は?外出はいつから?感染症など病気のリスクも解説!
【医師監修】出産後の産褥期は、どのように過ごせばいいのでしょうか。まだ体は回復していません。産褥期の注意点や外出はいつからできるのか、感染症など病気のリスクなどについて、ドクターの助言や先輩ママの体験談を交えて解説します。妊婦さんはぜひ参考にしてください。
まずは、出血についてです。出産時の出血は問題ありませんし、その場の出血がひどい場合には医師が判断してくれるので任せましょう。しかし、出産が終わったあともしばらく大量の出血が続いている場合や、血の塊が出てきた場合にはすぐに医師に相談しましょう。
子宮の内部に胎盤が残っており、子宮がもとの大きさの戻ることを妨げている可能性もあります。その場合、投薬や手術による治療が行われます。
悪露
悪露(おろ)とは、子宮内部の分泌物や胎盤の一部を指し、出産後に膣から体外に排出されます。はじめは赤色の悪露ですが、は徐々に変化していきます。赤から、茶色の混じった褐色、黄色、白と変化し、分泌は終わります(※3)。
色の変化があることを知らないと、驚くママもいるでしょう。色が変わっても正常なので、安心して大丈夫です。通常は1週間ほどで悪露は黄色に変わります。しかし、赤色や茶色など、血の混ざったような悪露が2週間ほど続いていたら、医師に相談してみましょう。
発熱
出産の疲れから、産後すぐは発熱する人も多くいます。しかし、38度以上の熱が2日以上続くようであれば、感染症など病気の恐れがあります。まだ病院にいる期間なので、焦らず落ちついて医師に相談してみましょう。
カズヤ先生
産婦人科医
産褥熱は、分娩時に生じた創傷を経て細菌感染が生じ、それによって発熱する病態です。
産褥期は、感染していなくても37.5℃くらいまでは体温が上昇するので、それと鑑別するために「分娩後24時間以降、産褥10日以内に2日以上に渡って38℃以上の発熱をきたすもの」と定義されています。 基本的に病態は細菌感染ですから、治療は抗生物質の投与になります。
乳房痛
出産後は乳房痛があらわれます。乳房が張ったり乳頭がすれて痛みを感じることも多いです。乳房が張って痛い時には、マッサージを行いましょう。産院によっては、妊娠時から教えてくれるところもあります。妊娠時から練習をしておくと、焦らずに対処ができるでしょう。
また、乳頭が痛いときは、授乳時の体勢を変えてみましょう。赤ちゃんの咥(くわ)える角度が変わるため、痛みが軽減できるでしょう。しかし、授乳は始まったばかり、角度を変えることが難しいと感じるママも多いでしょう。そういう場合は、授乳後に優しく乳頭を拭き、乾燥した状態を保つことを心がけましょう。
息苦しい・頭痛・むくみ
息苦しさや、頭痛、むくみの症状があらわれている時は、血圧が高く、心臓や腎臓に原因があることが考えられます。遠慮せずに、医師に症状をしっかりと伝えましょう。「大したことではないのに」と医師に相談することを戸惑うことがあったとしても、何事もなければそれで良いのです。医師はプロなので、安心して相談しましょう。
(産後の頭痛については以下の記事も参考にしてください)
尿
出産時はとても筋肉を使います。しばらくは疲労で力が入らず、尿の排出をうまく行えなかったり、尿漏れする可能性もあります。しかし、一時的な筋肉の疲労なので、驚かなくても大丈夫です。会陰切開を行った場合など、排尿時に痛みを感じても、トイレにはできるだけ頻繁に行きましょう。
また出産後2日目までは、蛋白尿がでることもあります。すぐにおさまることが多いのでそこまで心配はいりません。続くようであれば医師や看護師に尋ねてみましょう。
便秘
出産後5日目までは、胃腸の働きが弱く、便秘気味になります。力を入れるのを怖いと感じたり、力がうまく入らず、排便が難しい場合もあります。ただ、便秘は体によくないので、なるべくトイレには行くようにしましょう。3~4日間便通がない時には、医師に相談し、場合によっては下剤や浣腸に頼りましょう。
会陰部
出産後も、免疫力の低下やストレスから会陰部にかゆみが出ることがあります。この場合は菌による炎症(カンジダ症)の可能性があります。医師の診断を仰ぎ、場合によっては薬を出してもらいましょう。生理用ナプキンをつけておき、頻繁に交換すると、清潔に保ちやすいです。
また、会陰切開を行った場合には、しばらく痛みを感じることもあります。痛みが徐々に強くなっている場合や、縫合部が化のうしているときは、ただちに医師の診断を受けましょう。
しびれ
出産の疲れから、酸素が少なくなったり筋肉が疲労していると、手足にしびれが出ることがあります。はじめは少し驚くこともありますが、徐々ににしびれはとれていくものなので、過度に不安を感じる必要はありません。ただし、しびれが強くなってきたり、長時間経っても一向に治る気配がなければ、医師や看護師に相談しましょう。
貧血
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