産褥期の過ごし方の注意点は?外出はいつから?感染症など病気のリスクも解説!

【医師監修】出産後の産褥期は、どのように過ごせばいいのでしょうか。まだ体は回復していません。産褥期の注意点や外出はいつからできるのか、感染症など病気のリスクなどについて、ドクターの助言や先輩ママの体験談を交えて解説します。妊婦さんはぜひ参考にしてください。

Contents
目次
  1. 産褥期とは?
  2. 産褥期の過ごし方の注意点を産後の週別に紹介!
  3. 産褥期の外出はいつからできる?注意点も!
  4. 産褥期に身体の回復を早める過ごし方のコツは?
  5. 産褥期にやってはいけないことは?感染症など病気のリスクも?
  6. 産褥期で注意するべき症状と対策は?
  7. 産褥期、どうやって過ごした?【ママの体験談】
  8. 産褥期のリスクを知って、過ごし方に気を付けよう!

産褥期とは?

産褥期(さんじょくき)とは、出産後およそ8週間までの期間を指します。出産を終えた体が回復し、体内が妊娠前の仕組みに徐々に戻っていく、とても大切な期間です。ただ、感染症や病気のリスクが高い時期でもあります(※1)。産褥期の回復ペースや状態には個人差があります。

産褥期をどのように過ごすかで、回復のスピードも異なってきます。また、ホルモンバランスの変化が大きい時期でもあり、イライラすることも増えます(※1)。自分ではコントロールができないので、戸惑いも大きいでしょう。そうした産褥期の過ごし方や注意点を解説していきます。参考にしてください。

(出産後については以下の記事も参考にしてください)

出産後の手続きまとめ!必要書類や提出期限・順序は?保険・手当金も!

産褥期の過ごし方の注意点を産後の週別に紹介!

出産の疲労がたまっているママの体はとてもデリケートなものです。産後1週間から産後8週間まで、週別にどのような過ごし方がいいのかを紹介していきます。

産褥期の過ごし方と注意点【産後1~2週間】

産後1~2週間はとにかく体を休めましょう。ちょうど病院を退院した時期なので、医師や看護師と離れることに不安を感じる人も多いのではないでしょうか。心配事があれば、細かいことでも病院で確認して、できるだけ安心できる状態で退院するといいでしょう。

退院したからといって、まだママの体は疲れています。赤ちゃんのお世話と必要最低限のことだけを行い、基本的には横になって過ごしましょう。とにかく体の回復を考える時期です。無理はせずに、周囲に頼ってください。

カズヤ先生

産婦人科医

この時期は、まだ子宮が完全復古(非妊娠時のサイズに戻ること)していませんので、悪露(おろ)が出続ける事があります。 ただし、余りに悪露の量が多い場合や、茶褐色ではなく、赤い鮮血の出血を伴う場合は、産後子宮復古不全などの病態も考慮されますので、一度、かかりつけ産婦人科医にご相談ください。

産褥期の過ごし方と注意点【産後3週目】

産後3週間たつと「床上げ(とこあげ)」といわれる時期に入ります。横になったままではなく、少しずつ動き出して大丈夫です。体の負担が少ない家事から始めていきましょう。ただ、動けるようになったからといっても、休憩時間をしっかりと作りましょう。長時間動きっぱなしはあまりよくありません。

動けるようになると、これまで出来なかったことを一気にやってしまいたくなります。しかし、体はまだ本調子ではありません。産後の疲労は残っていますし、新しく始まった育児の疲労もあります。何事も少しずつを心がけましょう。周囲の人に甘えられる部分は甘えてください。

産褥期の過ごし方と注意点【産後4週目】

産後4週間たつと、人によっては通常通りに動けるようになり、元通りの家事ができるようになります。1カ月検診があるため、外出許可や入浴の許可が出る時期でもあります。通常通りに動けるといっても、多くの場合、動いた後に自分が思っていた以上の疲れが出ます。家の中では通常通りに動けると感じても、外に出るのは少しずつにしましょう。

回復には個人差があります。周りが普通に動けるのに自分はまだ動くのがつらいとしても、悩みすぎないようにしましょう。完全に回復する時期はまだ先です。

産褥期の過ごし方と注意点【産後5~8週目】

産後5週目からは、通常通りの生活を送ることができます。ただし、激しい運動や遠出などはまだ控えたほうがいい時期です。自分では元通りに戻ったと感じても、体は回復の途上です。体をいたわりましょう。

また体の疲労が少なくなり、動けるようになった分、子育ての精神的疲労が強くなる人もいます。産後は、赤ちゃんのお世話もあるため、これまでのようなまとまった睡眠をとるのも難しいです。眠れるときに眠るなど睡眠時間をできるだけ確保しましょう。

カズヤ先生

産婦人科医

この時期になれば、産後1カ月検診も終わっており、お風呂も湯船に浸かっても構いませんし、おおよそ非妊娠時の日常生活に戻っても大丈夫な時期です。 逆に、この時期になっても、まだ多量の悪露が続く場合は、産後子宮復古不全などの病態も考慮されます。かかりつけ産婦人科医にご相談ください。

産褥期の外出はいつからできる?注意点も!

まだまだ、回復途上の産褥期の外出はママにとっては不安があります。外出が可能になる時期や、外出時の注意点などをおさえ、リスクの少ない外出をしましょう。