妊婦が緑茶を飲んでもいい?カフェインがNG?緑茶内の含有量は?

【医師監修】緑茶に含まれるカフェインは妊婦にに悪影響を及ぼすことを知っていらっしゃるもいる為、何杯までなら飲んでも良いかや何時ごろに飲むと良いかなど知りたいと思います。この記事では、妊婦が摂取しても良い緑茶の量や飲んでもいい時間についてご説明します。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 妊婦は緑茶を飲んでもいいの?
  2. 妊婦のカフェイン摂取はNG?
  3. 妊娠初期のカフェイン摂取は特に注意が必要?【胎児、妊婦、胎盤への影響とは】
  4. 緑茶にはカフェイン以外に妊婦に有害な成分がある!?
  5. 妊婦が飲んで良い緑茶の量は何杯まで?
  6. 緑茶に含まれるカフェインの含有量は?
  7. 妊婦が緑茶を飲むのに適した時間は?
  8. 妊婦が飲んでもいいお茶はあるの?【ルイボスティー、そば茶、タンポポ茶】
  9. 妊娠中は緑茶を飲む量・緑茶を飲む時間に注意しよう

胎盤を作る為に必要な血液を減少させる【胎盤への影響】

カフェインの作用により、血管の収縮が起こると「胎盤を作るための血液が減少」してしまいます。したがって胎盤や胎児の重要な器官を作る時期である「妊娠初期」には特にカフェインの摂取をしないように「注意」してください。

(貧血については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠初期は貧血を起こしやすい?症状は?原因と対処法!体験談も

緑茶にはカフェイン以外に妊婦に有害な成分がある!?

緑茶にはカフェインが含まれており、妊婦は摂取を控えるべきだということは一般的に知られています。しかし、緑茶にはカフェイン以外にも妊婦にとって「有害な成分」が入っています。それは「タンニン(カテキン)」です。

カテキンは一般的によく知られている緑茶の成分で、「ダイエット効果や美肌効果」などがあると言われています。そのカテキンですが、実は妊婦の摂取には「危険」が潜んでいるのです。

それでは、タンニン(カテキン)を摂取するとどのような危険があるのでしょうか。ここではタンニン(カテキン)を摂取することで起こる「母体と赤ちゃんへの影響」を説明していきます。

緑茶に含まれるタンニン(カテキン)の摂取は危険なの?

緑茶に含まれるタンニンは、鉄と結合してタンニン鉄となり「鉄分の吸収を阻害する作用」があります。妊娠中の身体は胎盤を作り、赤ちゃんへ栄養を送るので今まで以上に血液が必要になります。そのため、妊婦は鉄分の吸収を阻害するタンニンの摂取は控えるべきです。

さらに、下記の2つに当てはまる方は特に注意しなければいけません。
●貧血ぎみである
●貧血指導を受けている

また、タンニンの主成分であるカテキンは「葉酸の働きを阻害する作用」があります。葉酸は摂取することによって先天異常のリスクを軽減させる働きがあり、厚生労働省も葉酸の摂取を推奨しています。葉酸の働きを阻害されてしまうと先天異常のリスクが上がるため、カテキンの摂取にも注意が必要です。

(葉酸については以下の記事も参考にしてみてください)

葉酸の多い食品・食材は?葉酸が含まれる妊娠中におすすめの食べ物25選!
【妊婦と葉酸】摂取はいつからいつまで?妊活中・妊婦の食べ物のおすすめは?

妊婦が飲んで良い緑茶の量は何杯まで?

出典:https://www.pinterest.jp/pin/347692033734975361/

WHO(世界保健機関)などのリスク管理機関の注意喚起によると、妊婦が飲んでも「大丈夫とされている緑茶の量は200mg~300mg」です。しかし、イギリスやスウェーデンで、1日に100mg以上のカフェインを摂取した妊婦は、摂取していない妊婦と比べると流産や早産が多いという研究結果が出ています。

これらのことから「1日に100mg以内」であれば、赤ちゃんへの影響は少ないと言えます。
と言っても、カフェインは妊婦にとって危険な成分ですので出来るだけ摂取を避けたいものです。