妊婦さんは飛行機に乗って大丈夫?いつまで?影響はある?時期別の注意点も!

【医師監修】妊娠中の妊婦さんであっても「里帰り出産」「出産前の旅行」で飛行機に乗る場合があります。「飛行機に乗っても大丈夫?」「いつまで乗れるの?」「赤ちゃんへの影響」「妊娠中の時期別の注意点」など、妊婦さんが飛行機に乗る場合について説明していきます。

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専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠中に飛行機に乗っても大丈夫?
  2. 妊婦さんは飛行機にいつまで乗れるの?
  3. 妊娠中飛行機に乗って赤ちゃんに影響はある?
  4. 妊娠中に飛行機搭乗する際の時期別注意点
  5. 臨月には飛行機に乗れない?
  6. 妊娠中の飛行機搭乗を楽にする方法はある?
  7. 妊娠中の飛行機搭乗は万全の体制で!
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臨月には飛行機に乗れない?

妊娠中、臨月であっても条件を満たせば飛行機に搭乗することは可能です。しかし臨月に入った妊婦さんは、いつ陣痛がきてもおかしくない状態なので、飛行機を使って里帰り出産をする妊婦さんは、臨月になる前に帰省する計画を立てた方が無難でしょう。

カズヤ先生

産婦人科医

妊娠後期は陣痛様の下腹部痛が起こり得ることもあります。 この時期は可能な限り飛行機への搭乗は避けたほうが望ましいと考えます。

出産予定日の28日前からは医師の診断書が必要

臨月に飛行機移動を考えている妊婦さんは、里帰り出産予定の人が多いと思います。しかし、出産予定日の28日前の臨月から帰省を考えている妊婦さんは、医師の診断書または同意書を提出することが必要です。(※1)

また予定日から7日以内の搭乗を予定している妊婦さんの場合、診断書と共に医師が同伴する必要な場合も少なくありません。診断書や医師の同案がない場合、搭乗制限にかかって「空港まで行っても乗れない」なんてことにならないように、妊娠中にしっかりと予定を立てましょう。

臨月に入るといつ生まれてもおかしくない状態なので、飛行機を使って里帰り出産をする場合は臨月になる前に帰省する計画を立てることをおすすめします。「検診をする病院」「出産をする病院」が違う場合で、体調などで心配なことがある場合は、特に臨月前の段階で帰省しておいた方が安心でしょう。

妊娠中の飛行機搭乗を楽にする方法はある?

飛行機での移動は妊娠中でなくても疲れるものです。妊娠中に快適に飛行機へ搭乗するために、準備できることはあるのでしょうか?以下で妊娠中の妊婦さんがやっておいた方が良いことを紹介していきます。

妊娠中の飛行機搭乗で予約の段階でできること

妊娠中、妊婦さんが飛行機を予約するときに、まずやっておきたいのは「座席を通路側に指定すること」です。特に妊娠後期の妊婦さんはトイレが近くなります。「立ち上がりやすい座席は便利」「動きやすいことでエコノミー症候群を予防」といった利点があるのでおすすめです(※3)。

また妊娠中に搭乗する場合、エコノミー以上の席を予約することをおすすめします。座席が広ければ「エコノミー症候群の予防」「疲労感の程度」が変わってきます。航空会社によっては妊娠している旨を伝えておくと、「荷物運搬」「電気カートの使用」「搭乗時の自動改札優先搭乗」などのサービスもあるので、予約の際に確認してみてください。

カズヤ先生

産婦人科医

妊娠中は特に血栓症の可能性が高くなる時期ですので、エコノミークラス症候群は非常にリスクの高い合併症です。 一旦起こると致死率が高い疾患ですので、飛行機への搭乗には細心の注意を払いましょう。

妊婦さんができる飛行機内での対策

妊婦さんは座席に座ったら、まずはじめにマスクをすることをおすすめします。狭い空間に複数の人間が一緒にいるため、「風邪」「感染症」予防のために用意していきましょう。また機内は乾燥する場合が多いので、乾燥予防にも役立ちます。

妊娠中はゆったりと締め付けの少ない服装にして、圧迫感を減らすようにすることも効果的です。妊娠初期の妊婦さんは、口をさっぱりさせるために「飴」「グミ」「タブレット」などを用意しておくと安心でしょう。妊娠後期の妊婦さんは、お腹が大きくなるため、延長用のベルトを添乗員に用意してもらうことも可能ですね。