妊婦さんは飛行機に乗って大丈夫?いつまで?影響はある?時期別の注意点も!

【医師監修】妊娠中の妊婦さんであっても「里帰り出産」「出産前の旅行」で飛行機に乗る場合があります。「飛行機に乗っても大丈夫?」「いつまで乗れるの?」「赤ちゃんへの影響」「妊娠中の時期別の注意点」など、妊婦さんが飛行機に乗る場合について説明していきます。

( 2ページ目 )
Commentator
|
専門家監修
カズヤ先生
現在11年目の産婦人科医です。国立大学医学部卒業。現在は関西の総合病院の産婦人科にて勤務しています。本職の都合上、顔出しできませんが、少しでも多くの方に正しい知識を啓蒙していきたいと考えています・・・
> プロフィール詳細
Contents
目次
  1. 妊娠中に飛行機に乗っても大丈夫?
  2. 妊婦さんは飛行機にいつまで乗れるの?
  3. 妊娠中飛行機に乗って赤ちゃんに影響はある?
  4. 妊娠中に飛行機搭乗する際の時期別注意点
  5. 臨月には飛行機に乗れない?
  6. 妊娠中の飛行機搭乗を楽にする方法はある?
  7. 妊娠中の飛行機搭乗は万全の体制で!

飛行機搭乗前には保安検査場で金属探知器のゲートを通ります。そのときに「X線が使われるのでは?」と心配かもれしませんが、X線が使われるのは基本的に手荷物検査のみです。妊娠中であることを伝えれば、ゲートではなく係員による身体検査で済ませてくれる場合もあるようなので、一声かけてみると良いでしょう。

飛行機の上空では、地上より放射線の量が多く「妊婦さん自身や赤ちゃんに影響があるのでは?」と思う人もいると思います。しかし、一度のフライトでの放射線量は微量で人体に影響があるほどの量ではありません。(※2)

(妊娠中のX線検査については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠初期はレントゲンNG?気づかずX線撮影したけど胎児に影響は?

飛行機の搭乗は赤ちゃんより妊婦さんへの影響が大きい

妊娠中の飛行機の搭乗では、胎児よりも妊婦さんへの影響が大きいです。長時間同じ姿勢でいることで「血流が滞りやすい」「呼吸困難」「胸が苦しくなる」などの状態が現れるエコノミー症候群になってしまうこともあります。また、妊娠中は環境の変化に敏感になるため「温度」「気温」の変化でつわりがひどくなったりする場合もあるでしょう。

空港に到着した段階で体調が悪くなっていた場合などは、搭乗制限がかかる場合もあります。妊娠中安全に搭乗できるように飛行機搭乗の前から体調管理をしっかりと行いましょう。

妊娠中に飛行機搭乗する際の時期別注意点

妊婦さんの体調がよければ、飛行機に搭乗制限がかかることはありません。しかし、臨月のときは搭乗制限がかかる場合もあります。ここでは、妊娠中の時期ごとに注意する点などを説明していきます。

妊婦さんが搭乗するときの注意点【妊娠初期】

妊娠初期の妊婦さんでも飛行機に乗ることはできます。しかし「体調が悪い」「妊娠による体調変化にまだ慣れていない」時期に移動するのは辛いものですね。特に妊娠初期に無理をしてしまうと流産の確率も上がってしまうので、体調管理には注意してください。

(妊娠初期の旅行については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠初期の旅行は大丈夫?車や飛行機での移動の注意点とは?

妊婦さんが搭乗するときの注意点【妊娠中期】

妊娠中期の妊婦さんは、妊娠初期よりも流産のリスクが低く、体調も安定してくる人が多いです。妊娠中に飛行機に搭乗する場合は、16~28週あたりの妊娠中期の搭乗がおすすめです。

しかし機内は普段の生活と環境が違うので、搭乗前まで元気でも急な体調の変化が起きる場合があります。妊娠中であることを搭乗スタッフに伝えておいたり、座席のエチケット袋の場所を確認しておくなどしておいた方が良いでしょう。

妊娠中期の妊婦さんは、他の時期に比べて体調が安定しているとはいえ「無理をする」「疲れ過ぎる」と早産の危険性もあります。妊娠中、夫婦の思い出づくりに旅行に行く際は「ゆったりとしたスケジュール」で、「無理することなく」「休み休み行動すること」をおすすめします。

(妊娠中期については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠中期の腹痛の原因は?注意すべき下腹部痛・胃痛はどんな痛み?
妊娠中期の出血は危険!?赤ちゃんは大丈夫?原因と対処法!体験談も

妊婦さんが搭乗するときの注意点【妊娠後期】

妊娠後期の妊婦さんは「同じ姿勢で座り続けることで腰痛が悪化」したり「狭い座席の通路を歩く」のも大変です。また妊娠後期の妊婦さんのお腹は、膀胱が圧迫されて「トイレが近くなる」「胃が圧迫される」ことで「食欲がなくなる」「気持ち悪くなる」人もいます。

妊娠中、特に妊娠後期の妊婦さんは、トイレから近い席を予約しておくなど事前にできる対策を行いましょう。

(妊娠後期については以下の記事も参考にしてみてください)