妊婦はカフェインに注意!可能な摂取量は?妊娠初期から胎児に影響が?
【医師監修】妊娠中はカフェインの摂取量に注意する必要があると言われています。もし妊娠初期や、特に妊娠に気づきにくい妊娠超初期にカフェインを飲んでしまったら、何か影響があるのでしょうか。妊娠初期をはじめ妊娠中のカフェインにまつわる疑問について詳しくご説明します。
妊娠初期からカフェインに注意⁈
カフェインは妊婦が控えた方が良いと言われる食品成分の一つです。カフェインには覚醒作用として眠気を覚ましたり、頭痛を和らげるなどの利点もありますが、その反面、取りすぎた場合は不眠や不整脈につながるため妊婦に良くないとされています。
また、カフェインは胎盤を通じて胎児にも届くため、妊婦がコーヒー(珈琲)や紅茶のカフェインを飲んでしまった量によっては流産や早産、死産の危険性が高まると言われています。胎児は肝臓機能が成人よりも未熟で、カフェインを分解するまで時間がかかるので、胎児への負担やその影響は妊婦以上に大きいのです。
妊娠中に可能なカフェイン摂取量は?
妊娠中はカフェインを取らないのが理想的ですが、毎日コーヒー(珈琲)や紅茶、緑茶を飲む人が、妊婦だからと突然飲まないようにするのは難しいですよね。
カフェインと上手に付き合うには、妊娠中に摂取しても良いカフェインの量や、普段飲んでいたものにカフェインがどれだけ含まれているか知ることが大切です。事前に把握していれば「カフェインを取りすぎた」「たくさん飲んでしまった」と後悔することも減るでしょう。
妊娠中1日あたりのカフェイン摂取量
カフェインの妊婦への影響ですが、スウェーデンの研究で、1日100mg以上カフェインを摂取している場合に流産する人が多く、しかも摂取量が増加するごとにその率が増加したという報告があります。(諸説あります。)
— もうすぐママ (@mousugumother) December 1, 2017
妊婦が1日に摂取しても良いカフェイン摂取量の上限は、世界保健機関(WHO)は「コーヒー(珈琲)なら1日3〜4杯」英国食品基準庁では「1日200mgまで」と、国によって見解が異なります。日本はというと、特に基準は設けられていないのが現状です。(※1)
しかし、カフェイン摂取量が1日100mg以下の人に比べて、カフェインの摂取量が100mgより多ければ多いほど、胎児への影響が起こりやすくなります。具体的には、低出生体重児が生まれるリスクが高まったり、流産の確率も増えるという研究結果があります。そのため、妊婦のカフェインの摂取量は1日100mg以内にとどめるのが安心と言えるでしょう。
増田陽子
内科医
アジア人はカフェイン耐性があると言われていますが、妊娠中のデータはありません。ですので、できるだけカフェインを控えましょう。
飲み物1杯あたりのカフェイン含有量
以下では、カフェインが含まれている主な飲み物の「1杯あたりのカフェイン含有量」について解説します。
●コーヒー(珈琲) 50〜100mg(いれ方によって異なる)
●紅茶 30mg
●緑茶(煎茶) 20〜40mg
●ウーロン茶 20〜40mg
●ほうじ茶 20〜40mg
●抹茶 48mg
●玉露 200mg
コーヒー(珈琲)や紅茶、緑茶を飲むときは、カフェインの含有量を気にしながら飲むと「カフェインを取りすぎた」と後悔せずにすむでしょう。
(コーヒー(珈琲)や緑茶については、以下の記事も参考にしてみてください)
妊娠初期に飲むと胎児に影響がある?

妊娠初期と言われる妊娠4~15週までは、胎児にとって特に大事な時期です。なぜなら、胎盤や内臓の形成のほとんどが妊娠初期の間に行われるからです。もしも妊娠初期にカフェインを取りすぎた場合、胎児に様々な影響やリスクが発生する可能性があります。それはどんなことなのでしょうか。
妊娠初期のカフェインと胎児への影響
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