安定期の流産に要注意!妊娠中期に起こる確率・原因や症状が出る兆候を解説!

【医師監修】安定期でも流産する可能性があります。安定期に流産する確率・原因や流産に繋がる【前兆・兆候】を解説!また、安定期に流産した場合に手術が必要かどうかや、流産後に妊娠したい場合についても紹介します。さらに『切迫流産』についても紹介するのであわせてみてみましょう。

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Contents
目次
  1. 安定期に起こる流産とは?安定期でも注意!
  2. 安定期に流産する確率は?安定期でも流産するの?
  3. 安定期に流産する原因は?
  4. 安定期に流産に繋がる前兆・兆候はある?
  5. 安定期に流産したら手術が必要なの?
  6. 流産ではなく『切迫流産』の可能性がある?体験談も!
  7. 流産後に妊娠したい場合は?妊活のタイミングは?
  8. 安定期でも無理をしないで!

子宮筋腫は、子宮の壁にできる良性の腫瘍です(※5)。子宮筋腫は、子宮の筋肉が異常増殖することで起こります。子宮筋腫があると、その核が子宮を収縮しやすくするため流産しやすいと言われています。子宮筋腫は妊娠・出産する30代以上の女性に多く見られ、女性の5人に1人が子宮筋腫を持っているといわれています。

子宮筋腫の症状は、月経の回数が多かったり月経痛が激痛である月経困難症や貧血です。子宮筋腫が大きくなると周囲の臓器を圧迫するため、便秘や頻尿、腰痛を引き起こします。ただし、子宮筋腫があっても妊娠・出産は可能です。子宮筋腫があるからといって諦める必要はないでしょう。

増田陽子

内科医

子宮筋腫があったとしても、子宮筋腫の種類によっては医師と相談して治療を進めながら出産までいくことも可能です。ですので先ずは医師に相談して絶対に安易に妊娠を諦めないでください。

安定期に起こる流産の原因3. 子宮頸管無力症

子宮頸管無力症は、子宮口と腟をつなぐ子宮頸管の力が弱い病気です。子宮頸管無力症の症状は、膣が収縮しているような感覚があったり、性器から出血が見られます。子宮頸管無力症があると特に痛みを伴うこともなく子宮口が開いてしまいます(※6)。赤ちゃんが大きくなるにつれて子宮口が重さで開いてしまうため、流産のリスクがあるでしょう。

子宮頸管無力症の場合、子宮の入り口を縛る手術を行うこともあります。

安定期に起こる流産の原因5. 絨毛膜羊膜炎

絨毛膜羊膜炎は、子宮の中で赤ちゃんを包む絨毛膜と羊膜が細菌感染して炎症を起こす病気です(※7)。普段腟内は酸性に保たれて細菌が増殖しにくい状態です。妊娠中は免疫力が低下していることからこの状態が崩れ、細菌に感染しやすくなります。その影響で子宮頸管がゆるくなったり、子宮が余計に収縮したりすることで流産しやすくなるでしょう。

安定期に起こる流産の原因6. 生活習慣やストレス

安定期に流産する原因は、不摂生な生活やストレスにもあります。母体にかかる強いストレスが赤ちゃんにも影響を与え流産の原因になる可能性があるでしょう。また、激しい運動や喫煙、肥満、飲酒、多量のカフェイン摂取も流産を引き起こす原因となります。

安定期に入るとつい油断して家事や仕事を頑張る妊婦さんがいますが、流産になる危険性があることを忘れないようにしましょう。

安定期に起こる流産の原因7. 不育症

安定期に流産する原因は、不育症です。不育症は、お腹の中で赤ちゃんが育たず2回以上流産や早産をしたり死産を繰り返すことを指します(※8)。死産とは、妊娠12週以後で生まれた死児の出産のことです。

安定期に起こる流産の原因8.感染症

安定期に起こる流産の原因は、感染症です。風疹などのウイルスに感染した場合、流産の原因になります。感染症予防のために人ごみを避けたり、外出後の手洗いやうがいを行うようにしましょう。

安定期に流産に繋がる前兆・兆候はある?

妊娠中期でも流産する可能性があることは前述のとおりですが、流産が起こる場合には兆候があるのでしょうか。安定期である妊娠中期に流産の兆候があるなら、それを知っておくと事前に予測できますよね。次はその兆候について紹介します。

(妊娠中期の腹痛の原因については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠中期の腹痛の原因は?注意すべき下腹部痛・胃痛はどんな痛み?

流産につながる兆候1. 出血

妊娠中期は、初期にくらべて出血が減りますが油断はできません。出血する原因には、切迫流産・子宮頸管ポリープからの出血・子宮膣部びらん・前置胎盤・常位胎盤早期剥離・子宮頸管無力症があります。

「子宮膣部びらん」を発症すると、子宮腟部の粘膜が赤くなります。また、おりものが増えたり不正出血の症状が出ることもあります(※9)。「前置胎盤」は、子宮口をふさぐようにできる胎盤です。前置胎盤の場合は、大量に出血する可能性があり安静にしている必要があります(※10)。

「常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)」は、分娩後に自然とはがれるはずの胎盤が赤ちゃんがまだ胎内にいる時にはがれてしまう症状です(※11)。常位胎盤早期剥離による出血の確率は少ないですが、自覚症状がない分注意が必要です。「子宮頸管無力症」は、自覚症状が少ないものの不正出血が起こります。出血があったら、すぐに病院に行きましょう。

流産につながる兆候2. お腹の痛みや張り・腰痛