妊娠初期の流産の症状と原因は?出血量や基礎体温に兆候がみられる?

【医師監修】妊娠初期は体調変化に敏感になりがちです。「流産の兆候では?」と常に不安にかられます。妊娠初期の流産の症状と原因、出血量や基礎体温に兆候がみられるのかについて、産婦人科医のアドバイスを交えて説明します。先輩ママの声もあります。参考にしてください。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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目次
  1. 妊娠初期は流産が心配
  2. 妊娠初期の流産って?原因や症状は?
  3. 妊娠初期の流産の兆候を知ろう
  4. 妊娠初期の流産の種類とその症状
  5. 妊娠初期の流産の確率や予防法って?
  6. もし妊娠初期で流産をしてしまったら
  7. 流産の状態による処置の違いは?
  8. 妊娠初期における流産の手術の流れ
  9. 流産の手術を受けたあとは
  10. 妊娠初期の流産の兆候と症状をよく知っておこう

妊娠初期は流産が心配

妊娠初期は「ちゃんと妊娠できているの?」「流産したらどうしよう」といった不安が常につきまとうものです。腹痛や腰痛などの妊娠初期症状ですら、流産の兆候のように感じてしまうこともあるでしょう。そんな妊娠初期の流産について、症状や原因などを説明します。また、基礎体温や出血量からみられる流産の兆候についても触れていきます。

妊娠初期の流産って?原因や症状は?

まず妊娠初期の流産がどのような状態のことを指しているのか、押さえておきましょう。妊娠初期の流産は妊娠12週未満に「心拍が確認できない」「胎児が育っていない」「子宮以外の場所で妊娠している」といった理由により、妊娠が継続できないことをいいます。

(妊娠初期の流産については以下の記事も参考にしてください)

早期流産(妊娠初期の流産)とは?原因や確率、予防策は?手術は必要?
【助産師監修】妊娠初期は流産しやすい?兆候や確率は?出血は危険?

妊娠初期の流産って?【初期流産の原因は】

初期流産の原因は胎児側の問題によるものです(※1)。多くの原因としては「染色体に異常があってうまく細胞分裂ができなかった」というケースが挙げられます。決して珍しいものではありません。

リエ先生

産婦人科医

流産の多くは胎児側の染色体異常が原因で、妊娠初期に起こりやすいとされます。症状としては流産前には出血が続き、腹痛も出ますが、そのような症状がなくとも突然出血し流産することもあります。

妊娠初期の流産って?【初期流産の症状】

初期流産の症状としては、主に以下のようなものを挙げることができます。妊娠12週未満でこれらの症状がみられた際には、初期流産の可能性があります。「流産しているかもしれない」と思うと焦ってしまうものです。落ち着いて症状を把握したうえで産婦人科を受診しましょう。

●つわりがなくなる
●不正出血
●激しい下腹部痛・腰痛
●基礎体温が下がる

妊娠初期の流産の兆候を知ろう

妊娠初期に体の異変を感じると、それが流産に無関係であっても「流産しかけているかも」と不安になってしまいがちです。必要以上に不安な気持ちにならずに済むよう、妊娠初期の流産に繋がる兆候についても知っておきましょう。初期流産の兆候に似た妊娠初期症状や、基礎体温や出血量からみる初期流産の兆候について説明します。

初期流産の兆候かそれとも妊娠初期の症状か、判断しづらい症状として下腹部痛や腰痛が挙げられます。妊娠初期症状の腹痛や腰痛の多くは、子宮が大きくなることによって起こる痛みです。安静にして治まるようであれば心配の必要はありません。しかし、激しい腹痛で動けず不正出血の出血量も多いという場合は注意してください。(※1)

妊娠初期の流産の兆候【基礎体温】

妊娠初期の流産の兆候に基礎体温があります。妊娠前から基礎体温を測っているという方も多いでしょう。妊娠すると基礎体温が上がり、37℃前後の高温期が続きます。その後、妊娠14週頃には胎盤が完成し、基礎体温がだんだんと下がってきます。安定期に入る16週目あたりには低温期になることがほとんどです。

しかし、胎盤の完成以前の妊娠初期に「突然基礎体温が下がってしまった」という場合は要注意です。体の冷えや計測ミスで基礎体温が低めになることもありますが、数日間低温期の体温が続いているという方は流産の兆候の可能性があります。