胎動がポコポコ動いてかわいい！どんな感覚？お腹の中の赤ちゃんは何してるの？

赤ちゃんがお腹の中で上下、左右と回転する動きの胎動をローリングと呼んでいます。ローリングは赤ちゃんが身体全体を使って回転するので、胎動の感じ方も大きくなり、中には回転したとわかる感触もあります。ローリングかどうかは判断できなくても、胎動としてしっかりママは感じることができるでしょう。

またローリングは逆子体操をした後、赤ちゃんが頭を下向きに態勢を変えやすくなるので、回転したことを感じることが多くなります。ローリングはお腹の中でガスや空気が移動しているような感触に似ています。ガスが発生したような感触を感じた方は、お腹の中で赤ちゃんがローリングをしている状態だと言えるでしょう。

ローリングもキッキングと同様に妊娠中期では赤ちゃんがくるくると位置を変えていますが、子宮の中が窮屈になる妊娠後期にはローリングを感じることも少なくなっていきます。ローリングは妊娠中期にしか感じることのできない貴重な胎動でもあるので、しっかりと感じてあげましょう。

（妊娠後期については以下の記事も参考にしてみてください）

妊娠24週頃になると耳や目が発達して、ママとパパが会話している声や光に対して敏感に反応するようになってきます。そのため大きな声や音が聞こえるとお腹の中で赤ちゃんがびっくりして「ビクッ」となるような胎動を感じることがあるでしょう。ママたちの中には赤ちゃんがびっくりして、手や足が勢いよく震えた感触を実感する方もいます。

赤ちゃんがびっくりする仕草は驚愕反応（きょうがくはんのう）と言って、胎児にはみんな備わっているものです（※2）。この驚愕反応は特に男の子よりも女の子の方に早く見られる行動だとも言われています。また新生児によく見られる原始反射の1つに、大きな音などに反応して両手を広げて驚いた仕草を見せるモロー反射という言葉があるのをご存知ですか？

このモロー反射は胎児が見せる驚愕反射と同じものだとされています。驚愕反応は手足が動くだけでなく、中には瞼を開いたり閉じたりする仕草を見せることもあります。妊婦健診のエコーでタイミングが合えば驚愕反応を見られることもあるので、毎回の妊婦健診を楽しみにしていきましょう。

羊水の中にいる赤ちゃんも私たちと同じ様にママのお腹の中でしゃっくりをしています。お腹の中でしゃっくりをするなんて不思議ですが、しゃっくりをするのは呼吸の練習をしていると考えられています。お腹の中でキッキングやローリングなどの動きを感じる胎動とは違い、しゃっくりはお腹がピクピクと痙攣している感触です（※3）。

またしゃっくりは1回だけ感じることはなく、一定時間リズムよく感じることが多いでしょう。しゃっくりは横隔膜が発達してくる妊娠20週頃から始まります。しゃっくりを頻繁に感じるとお腹の赤ちゃんが心配になりますが、成長の過程でどの赤ちゃんにも起こることなので問題ありません。

しゃっくりはお腹の赤ちゃんがすくすくと元気に育っている証なので、温かく見守ってあげましょう。赤ちゃんのしゃっくりはいつでも感じるものではなく、ママがリラックス状態であるときに感じやすい傾向にあります。かわいい我が子のしゃっくりを確認したいと思ったら、ゆっくり横になってお腹に集中してみるのがよいでしょう。

（胎児のしゃっくりについては以下の記事も参考にしてみてください）

赤ちゃんは外の世界で生きていくため、お腹の中にいるときから呼吸の練習を始めます。これを呼吸様運動（こきゅうよううんどう）と呼んでいて、羊水を飲みこんで肺の中に入れて膨らませて吐き出すことを繰り返しています（※4）。この呼吸様運動をすることで肺を成熟させることで産まれた後、自然と肺呼吸ができるようになるのです。

呼吸様運動は肺の成熟具合によって頻度や継続時間などが変わってくるので、個人差があります。妊娠後期になるとどの赤ちゃんも肺が完成してくるので、30分間で呼吸様運動が30秒以上続くことが多くなり、徐々に周期も定まってくるでしょう。もしも30分に30秒以上継続する呼吸様運動が1回以上見られない場合は、赤ちゃんに問題があるので注意が必要です。

この呼吸様運動は下腹部辺りで脈拍のような規則的な胎動となって感じます。胎動として感じにくい場合もありますので、その場合は検診時のエコーで確認をしてみましょう。エコーで赤ちゃんが胸の辺りを膨らませたり、萎ませたりする状態を確認することができたら、それは呼吸様運動ですよ。

胎動を感じ始めた頃はガスや空気がお腹の中を動いたようなポコポコという感触が多いですが、ポコポコの他にもピクピクなど色んな胎動の感じ方があります。ここではポコポコ以外の胎動の種類を紹介していきます。お腹の中で感じた感触を以下の種類に当てはめて、赤ちゃんがどのような状態なのかを確認してみましょう。

「ピクピク」という感触の胎動は、お腹の中で赤ちゃんがしゃっくりをしているときに起こります。しゃっくりは赤ちゃんが産まれた後、肺呼吸するために必要なことなので頻繁にピクピクと感じても心配はいりません。またこのピクピクという感触は他の胎動と違って、一定の間隔で感じることが多いです。