産後に痔になった…治し方は?激痛・出血の症状は危険?原因・治療法などを解説!
【医師監修】産後の痔に悩まされるママは少なくありません。ちょっと恥ずかしくて相談しずらいですが、放置すると激痛になることも。産後に痔になる原因、出血などの症状、治療法、予防法などについて、先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて解説します。参考にしてください。
痔の中で、女性に一番多いのが切れ痔です。肛門部の皮膚が切れたり、肛門周辺の粘膜がダメージを受けることによって起こります(※3)。もともと便秘気味の女性は、産後特になりやすいので注意しましょう。便秘の硬い便は、肛門に大きな負担をかけて痔を悪化させてしまいます。排便時に激しい痛みを伴い、出血することもあります。
増田陽子
内科医
切れ痔の方はトイレが鮮血で真っ赤に染まるため初めて切れ痔に気づく人も多いです。鮮血の出血の場合には先ずはどこからの出血か突き止めることが大切です。
肛門皮垂
肛門皮垂(ひすい)は、肛門周辺にできた皮膚のたるみのことで、スキンタグとも呼ばれています(※4)。女性の場合、産後は肛門周辺に炎症が起こって腫れが生じ、その腫れが引いた後に皮膚のたるみとなって残ることがあります。それ自体は、痛みが生じることも少なく放置していても問題ありません。
(産後のイライラの原因については以下の記事も参考にしてください)
産後に痔になった場合の治し方は?

トイレに行く度にお尻が痛いのは本当につらいですよね。すぐに家で対処できる治し方をご紹介します。産後の痔で苦しんでいる人は、ぜひ実践してみてください。
白湯を飲む
白湯(さゆ)を飲みましょう。痔の一番の原因はやはり便秘です。その便秘を解消するために白湯はとても効果的な飲み物です。おすすめは、朝起きてすぐにコップ1杯の白湯を飲むことです。腸の動きが活性化して、便秘を解消してくれます。
増田陽子
内科医
冷えでも痔になりやすいと言われています。ですので、白湯は体を温める効果もあるのでオススメです。
体を動かす
体を動かしましょう。長時間動かずにいると、全身の血流が悪くなって痔を悪化させてしまいます。産後はなかなか忙しくて「そんな時間がとれない」というママも多いかもしれませんが、育児や家事の合間にほんの少しの運動を取り入れてみてください。ストレッチなどの簡単な運動でも効果を実感することができるはずです。
市販薬を使う
痔の症状がひどい場合には、市販薬を試してみるのも一つの方法です。坐剤、軟膏、注入軟膏、内服薬があり、痔の症状によって使い分ける必要があります。自分の症状にあった薬を選ぶようにしてください。ただし、市販の痔の治療薬はステロイドを含むものが多いので、授乳中に使用する際は必ず事前にかかりつけの医師に相談しましょう。
体を冷やさない
体を冷やさないようにしましょう。
冷えも、痔にとって大敵です。体が冷えることで、肛門周辺の血流を悪くさせて痔をさらに悪化させてしまいます。体を温める作用のある食べ物を積極的に摂取するなど、体を冷やさないように気をつけましょう。冬だけでなく、夏も冷房の効きすぎた部屋に長時間いることは要注意です。
産後の痔は病院へ行くべき?治療法は?

痔は、必ずしも病院に行かなくてはいけないというわけではありません。症状が軽ければ、市販の軟膏を塗るなどで治ることもあります。しかし、下記のような症状がある場合は、肛門科や大腸外科を一度受診することをおすすめします。
●激しい痛みが収まらない
●脱肛してしまった
●排便時に大量の出血を伴う
●痛みとともに発熱も伴っている
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