妊婦は重いものに要注意!持てる重さの基準は?妊娠中の影響と対策を紹介!

【医師監修】「妊婦は重いものを持ったらだめなの?」と気になっている人はいませんか?この記事では、妊婦が『重いもの』を持つと及ぶ影響や持つことを控えるべき理由について紹介します。また、妊婦が持つことのできる重さの基準や持つ時の注意点も紹介しますのでぜひ参考にしてくださいね。

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Contents
目次
  1. 妊婦は重いものを持つ時には注意が必要!
  2. 妊娠中に重いものを持つことを控えるべき理由は?
  3. 妊婦が重いものを持つと及ぶ影響は?〜腹痛・早産など〜
  4. 妊婦が持つことのできる『重いもの』の基準は何kg?
  5. 妊婦がどうしても重いものを持たないといけない時の対策
  6. 妊婦が重いものを持つ際の注意点
  7. 妊娠中は無理なく過ごそう

仕事において、妊婦が持てる重いものには法的な制限があります。労働基準法では、妊婦・産後1年に満たない女性が重量物を取り扱う業務をおこなうことを禁止しています(※3)。労働基準法の本文は以下の通りです。

第六十四条の三 使用者は、妊娠中の女性及び産後一年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。

また、女性労働基準規則においては、仕事において妊婦の年齢別に持つことができる重量物の基準が定められています。満16歳未満であれば断続作業が12kgまで、継続作業は8kgまでです。満18歳未満の場合は断続作業が25kgまで、継続作業が15kgまでになります。そして満18歳以上であれば断続作業は30kgまで、継続作業は20kgまでです(※4)。

ただ、妊娠の経過によっては法的な基準の重さであっても、妊婦にとって大きな負担となってしまう可能性もあります。不安があれば、仕事で重いものを持つ機会があることについて医師に相談してみると良いでしょう。

妊婦が日常生活で持つことができる「重いもの」の基準は?

先ほど紹介したように、妊婦が仕事で持つことができる重いものに関しては法的な基準があります。しかし、日常生活において妊婦が持つ重いもののの基準は明確に定められていません。日常生活においても、仕事における法的な基準を参考に考えると良いでしょう。

妊婦が日常生活で持つ機会がある重いものとしては、kg単位でのお米やケース入りの2リットルペットボトル、濡れた状態の洗濯物などが挙げられます。また、上のお子さんがいる場合は抱っこの際に体重を考慮しなければなりません。例として6歳の子どもを挙げると、その平均体重はおよそ20kgだとされています。

増田陽子

内科医

筋力や筋、関節の強さなどは個人差があります。ですので、「みんなが持てるから」と思っても決して無理をしないようにして下さい。

妊婦がどうしても重いものを持たないといけない時の対策

妊娠中であっても、家事・仕事などでどうしても重さがあるものを持たなければならないこともありますよね。そこで、ここでは妊婦が重いものを持たなければならない時の対策を紹介します。重いものを持つ際の負担が少しでも軽くなるよう、ぜひこちらで紹介している対策を実践してみてくださいね。

骨盤ベルトを活用する

妊婦が重いものを持たなければならない時の対策としては、骨盤ベルトを活用することが挙げられます。骨盤ベルトは重いものを持つ際に大きいお腹を支えてくれ、腰痛対策にもおすすめです。産前だけでなく産後も継続して使用できる骨盤ベルトもあります。自分の体調や使用頻度に合ったものを探してみましょう。

先輩ママ

30代前半

住んでるマンションにエレベーターがないから、買い物した後は重い荷物抱えて階段を登らなきゃいけなくて。妊娠中そのことが不安で先生に相談したら、骨盤ベルトをおすすめしてくれた。助産師さんにも相談に乗ってもらって、長く使えるトコちゃんベルトを買って使ってたよ。

「自分に合った骨盤ベルトがいまいちわからない」という際には、産婦人科で相談に乗ってもらうのもひとつの手です。サンプルがあれば試着させてくれたり、レンタルさせてくれたりする場合もあります。医師や助産師が勧めてくれたものであれば、安心して使うことができますよね。

体に引き寄せてから持ち上げる

重いものを体に引き寄せてから持ち上げることも、妊婦が重いものを持つ時のひとつの対策です。重いものは体に近付けてから持つと、お腹や腰に負担がかかりにくくなります。「体の一部だけでなく、全身を使ってゆっくり持つ」といったイメージで持つようにすると良いでしょう。

また、腰痛の原因になりやすいので、前かがみや中腰の状態から重いものを持たないよう気を付けましょう。

子どもの抱っこは座った状態で

上のお子さんがいる場合、座った状態で抱っこすることもひとつの対策として挙げられます。妊娠中は赤ちゃん返りなどで、上の子どもから抱っこをせがまれる機会も増えがちです。立ったままの抱っこはお腹や腰へ大きな負担がかかります。ソファーや椅子に腰かけて抱っこをするようにしてみましょう。

また、上の子どもが寝てしまった場合、抱っこするといつもより重たく感じます。寝ているお子さんも座った状態で抱くか、近くに家族がいれば抱っこを交代してもらうのも良いですね。

女性(妊活経験有)

20代後半

下の子を妊娠したとき、上の子が今まで以上に抱っこをせがむようになった。立ったまま無理に抱っこしてたら腹痛や張りを感じるようになったから、ママ友に相談。ママ友も同じことで悩んだことがあって、座って抱っこしたら楽だって教えてくれた。確かに座ったままだとお腹も腰も楽。

妊娠中に立った状態の無理な姿勢で上の子どもを抱っこして、腹痛やお腹の張りといった症状がみられた女性もいます。「上の子にはなにかと我慢をさせてばかりだから」と無理に抱こうとしてしまいがちですが、自身の体を大事にして負担の少ない体勢で抱いてあげましょう。