帝王切開後の悪露は少量で長引く?いつまで鮮血が出る?自然分娩との違いも!

【医師監修】帝王切開後の悪露(おろ) は悩みの種です。悪露は少量で長引く?いつまで鮮血が続く?色はどう変わる?お風呂はダメなの?など、心配な悪露について先輩ママの体験談やドクターの助言を交えて説明します。自然分娩との違いも紹介します。参考にしてください。

Contents
目次
  1. 帝王切開後の悪露、どんな感じだった?〜体験談〜
  2. 産後の『悪露』『子宮復古』とはどういう症状?
  3. 産後の悪露はいつまで続く?
  4. 悪露の色の変化はどんな感じ?
  5. 悪露の量が増えるのはどんな時?
  6. 帝王切開の時と自然分娩の悪露はどう違う?
  7. 悪露のケアは清浄綿を使おう!お風呂はダメ?
  8. 悪露、産後の生理、不正出血の見分け方は?
  9. 産後の悪露に異常があれば病院に行こう

帝王切開後の悪露、どんな感じだった?〜体験談〜

帝王切開後、悪露がいつまでも長引いていると「何かの病気?」と心配になってしまいます。まず先輩ママたちの帝王切開後の悪露がどんな感じだったのか、体験談を紹介していきます。

帝王切開後の悪露の状態その①悪露が4カ月も続いた

先輩ママ(妊活経験有)

(30代前半)

普通、悪露は1~2カ月で終わると聞いていたのに、帝王切開だったためか私の場合は4カ月も続きました。出産直後は、大量の悪露が出て、血の塊のようなものが出ることもありました。

退院して1カ月たつ頃には量は少なくなりましたが、生理終わりかけのような出血が4カ月続き、産院を受診すると「子宮の中に赤ちゃんの組織の一部が残っている」と言われました。

この方の場合は、帝王切開で出産後悪露が異常に長引いています。帝王切開後は長引くという傾向がそのまま当てはまりますね。

帝王切開後の悪露の状態その②悪露の量が異常に少ない

先輩ママ(体外受精経験有)

(30代後半)

2回目の帝王切開での出産で、1人目の時は産後直後は大量の悪露が出ていたのに、心配になるほど少ない量の悪露でした。悪露の色はだんだん薄くなるはずなのに、産後の1カ月検診の時も鮮血の悪露が続いていたので医師に相談しましたが、個人差があるから様子見でと言われました。

結局産後2カ月頃に悪露の色が薄くなり、そのまま終わりました。

この方のように、帝王切開をしても悪露の量が異常に少ない人もいます。また同じ帝王切開でも1人目と2人目で悪露の状態が違うこともありますので、必要以上に心配しないようにしましょう。

帝王切開後の悪露の状態は人によって大きく異なります。「自分だけおかしいのかも」と不安にならず、気になる症状があれば医師に一度相談してみましょう。

増田陽子

内科医

妊娠もそうですが、悪露も個人差があり少ない人もいればかなり量が多く生理中のような状態の人もいます。ですので、何か心配がある場合には定期的に医師に相談しましょう。

産後の『悪露』『子宮復古』とはどういう症状?

産後の代表的な症状である悪露と子宮復古ですが、具体的にはどういう症状なのでしょう。ここでは悪露と子宮復古がどのようなものなのか、詳しく紹介していきます。

悪露

悪露とは、出産直後に膣から排出される、子宮内に残された胎盤やリンパ液、血液のことです。悪露の色や量には個人差があります。悪露は子宮が妊娠前に戻っていく上でなくてはならないものです。悪露の状態で、子宮が順調に回復しているかどうかを知ることができます。

子宮復古

子宮復古とは、妊娠して赤ちゃんの成長とともに大きくなった子宮を、産後に収縮を繰り返しながら元の状態に戻そうとする働きのことです。子宮の収縮を繰り返し、胎盤や卵膜が剥(は)がれたことで起こる出血を止血します。後陣痛と呼ばれる産後のお腹の痛みは、この過程で起こります。

また、子宮の回復が遅れている状態は子宮復古不全と呼ばれ、子宮内に胎盤や卵膜などの一部が残ってしまっていることが原因です。

増田陽子

内科医

子宮復古の場合も痛みがひどい人もいれば、痛みもなく普通に生活できる人もいます。とても個人差があるのでどれが正しいというわけではなく、体質や遺伝によるものと考えてください。

(後陣痛については以下の記事も参考にしてください)

後産とは?痛いって本当?後陣痛との違いは?手術が必要な可能性も?