バニシングツインとは?原因は?発生の確率・時期、胎児への影響も解説!

【医師監修】バニシングツインの意味や、バニシングツインが発生する原因・確率、いつまでに起きるのかなどを解説します。残った胎児への影響や、バニシングツインを未然に防ぐ予防法、バニシングツインを体験したママの体験談も紹介していきますので、参考にしてみてくださいね。

専門家監修 | 内科医 増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。...
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。2018年4月までカリブ海の病院にて診療に当たっていましたが、現在は子育てに専念するためNYにて主婦をしています。自分が子供を産んだ経験も踏まえたアドバイスを心がけています。

目次

  1. バニシングツインとは?
  2. バニシングツインが発生する原因は?
  3. バニシングツインが発生する確率は一卵性と二卵性の場合で変わる?
  4. バニシングツインは、妊娠何週目までに起きるの?
  5. バニシングツインで残った胎児に影響はある?
  6. バニシングツインが発生しないための予防法はある?
  7. バニシンングツインが発生して流産してしまった後の処置は?
  8. バニシングツインを経験したママの体験談
  9. バニシングツインが起きても、心配しすぎないで

バニシングツインとは?

バニシングツインとは双子を妊娠している妊婦さんのお腹の中で双子のうちの1人が健全に成長できず亡くなり、消えてしまう症状のことです。バニシングというのは、消失という意味ですね。そこから「急に消えてしまう」というイメージを持つ人もいますが、そうではありません。片方の赤ちゃんが亡くなったあと、徐々に子宮に吸収されていくのです。(※1)

消失してしまうのであれば、そもそもどうやって双子と診断をするのでしょうか?赤ちゃんが入っている袋を胎嚢といい、胎嚢の中に入っている赤ちゃんの芽を胎芽と呼びます。妊娠初期のエコー検査で胎嚢が2個確認されそれぞれに胎芽が入っている状態や、1つの胎嚢の中に2個の胎芽が入っている状態だと双子と診断をされるのです。(※2)

双子の妊娠を継続できれば双子の赤ちゃんを出産することになりますね。しかし、片方の赤ちゃんが亡くなってしまうこともあります。片方の赤ちゃんが亡くなるだけでなく、亡くなってから消えてしまう状態を特にバニシングツインというのです。

(逆子の原因や治る確率については以下の記事も参考にしてみてください)

逆子の原因とは?帝王切開になる?治す方法・出産までに治る確率など詳しく解説!

バニシングツインが発生する原因は?

バニシングツインは妊娠初期に双子のうち1人が亡くなってしまう、双胎一児死亡にともなう症状です。双子のうちどちらかが亡くなるだけでなく、消えてしまうなんて不思議な症状ですね。バニシングツインは、どうして発生してしまうのでしょうか?

双子でなくても、妊娠初期に流産をしてしまう可能性はかなり高いですよね。妊娠初期の流産の多くは妊婦さんのせいではなく、胎児の染色体異常など、胎児側の原因であることが多いことがわかっています。これを踏まえると、染色体異常が原因で双子のうち1人が亡くなってしまうことも多いのかもしれません。

しかし、赤ちゃんが片方亡くなった後、なぜ消えてしまうのかについては明らかになっていない状態です。原因がわかっていないので、バニシングツインを予防することは難しいといえるでしょう。

(羊水混濁の原因や胎児への影響については以下の記事も参考にしてみてください)

羊水混濁は危険?緑色に濁る原因や胎児に及ぼす影響は?予防・治療法についても解説

バニシングツインが発生する確率は一卵性と二卵性の場合で変わる?

バニシングツインは双子を妊娠すると約15パーセントの確率で起きる症状だと言われています。かなり発生頻度の高い症状ですね。(※1)

双子を妊娠すると、一卵性か二卵性かに分かれます。二卵性の双子というのは、2個の受精卵から生まれた赤ちゃんのことです。この場合、2個の羊膜と2個の胎盤がある二絨毛膜二羊膜になります。しかし、一卵性の双子は1個の受精卵が分裂して双子になる関係で、分裂の時期によって一絨毛膜一羊膜、一絨毛膜二羊膜、二絨毛膜二羊膜に分かれます。

一絨毛膜の場合は、2人で1つの胎盤を共有することになります。双子の間で血液の量のバランスなどが崩れ、妊娠初期に起きるバニシングツインが起きやすいだけでなく、妊娠中期以降に1人だけ亡くなってしまう確率も高いです。このことから、二卵性の双子の場合が妊娠を継続できる確率が高いといえるでしょう。

(早期流産の確率については以下の記事も参考にしてみてください)

早期流産(妊娠初期の流産)とは?原因や確率、予防策は?手術は必要?

バニシングツインは、妊娠何週目までに起きるの?

バニシングツインが起こるおおよその時期がわかっていれば、少し安心できますね。バニシングツインが起きる時期は、おおよそ妊娠6~7週目までだと言われています。妊娠8週目より後の時期には、バニシングツインの症状はほぼ見られません。

昔なら、双子を授かったことにも気づかないままバニシングツインが起きていたかもしれませんね。しかし、最近は医療技術が発達しているので、双子を妊娠していることを早い時期に見つけることができるようになっています。それにともなって、バニシングツインと診断される妊婦さんも増えている傾向にありますよ。

バニシングツインで残った胎児に影響はある?

バニシングツインが起きた場合、残った赤ちゃんに影響はあるのでしょうか?妊娠初期にバニシングツインが起きた場合は残った赤ちゃんの命をつなぐため、亡くなった赤ちゃんは子宮の中に吸収される確率が高いです。その場合は、残った赤ちゃんへの影響はありません。

しかし、中には子宮の中に吸収されず残ってしまう場合もあります。その場合の残った赤ちゃんへの影響は、バニシングツインが起こった時期や二絨毛膜二羊膜、一絨毛膜一羊膜、一絨毛膜二羊膜などの胎盤の数によっても変わりますよ。

二絨毛膜二羊膜の場合

1人に1個の胎盤がある二絨毛膜二羊膜の場合、バニシングツインの症状が起きても残った赤ちゃんに影響はありません。出産後にバニシングツインの影響を感じることもないでしょう。

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