臨月の手足のむくみや体重増加、対策は必要?原因や解消法とは?

【医師監修】臨月は特に様々な体調の変化やつらい症状が起きやすいですね。大勢の妊婦さんが経験する症状の一つに「むくみ」があります。臨月に入るとむくみやすく、急激な体重増加につながる可能性も高いです。今回は「むくみ」について原因や症状、解消法などを説明します。

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専門家監修
リエ先生
産婦人科専門医.。国立大学医学科卒業後、初期研修、後期研修を経て、現在大学病院で勤務しています。患者様の不安を少しでも取り除き、正しい知識を啓蒙できればとと思います。
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Contents
目次
  1. 臨月に「むくみ」が現れやすいのはなぜ?
  2. 臨月の「むくみ」の影響は?
  3. 臨月の「むくみ」の原因はストレスや疲れ?
  4. 臨月の「むくみ」解消法はあるの?
  5. 臨月に気をつけたい対策は?
  6. 食生活を見直してみては?
  7. 「むくみ」対策で臨月を快適に過ごしましょう!

マッサージは、押す場所によっては注意が必要です。陣痛を促進してしまうツボはお腹が張る原因になります。自分で行う場合は一点を強く長く押さないようにしましょう。身体の表面を優しくなでるマッサージで十分です。必要であればマタニティマッサージのサロンや助産師さんなど専門の方の指導のもとでマッサージを受けるのもいいでしょう。

マッサージとは違いますが、着圧ソックスもおすすめです。足に適度な圧をかけ滞っている分を押し上げむくみの症状を軽減してくれます。膝下用靴下やレギンスなどいろいろ種類があり、圧の強さも違うためいくつか試すと良いでしょう。着用時は製品の説明書をよく読み、万が一かぶれたり気分が悪くなったりした場合は使用を中止して医師に相談しましょう。

臨月は締め付ける服装はやめましょう!

臨月に入ると急激にお腹回りが大きくなります。それまで着ていたマタニティウェアが窮屈になり身体を締め付けていることもあるでしょう。窮屈な衣服が血行障害を起こしむくみにつながる恐れがあります。出産間近にマタニティウェアを買い足すのはもったいないと思いがちですが、臨月は身体を締め付けないゆったりとした衣服を着ることが何より大切です。

食生活を見直してみては?

臨月は出産に備えて胎児が下がるため、それまで子宮で圧迫されていた胃が楽になり食欲旺盛になりがちです。「出産のため体力をつけなくては!」と暴飲暴食をしたり、濃い味付けの食べ物ばかり食べるのはやめましょう。

(妊娠中の食事については以下の記事も参考にしてみてください)

妊娠中の食事バランスガイド!摂取制限や食べてはいけない物は?

身体を温めるものを食べましょう!

「冷え」は食事面での対策も必要です。冷たいものの飲み過ぎ食べ過ぎは良くありません。レタスやきゅうり、トマトなどの夏野菜も身体を冷やすといわれているので控えめに。

反対に、かぼちゃや大根、ショウガなど冬野菜には身体を温める働きがあります。身体を温めるだけでなく、一度温まった身体を冷やしにくくする効果もあるようです。根菜類が多いので煮物やスープで積極的に取り入れましょう。

塩分摂りすぎが原因かも?

塩分の摂りすぎもむくみの原因のひとつ。余分な塩分が体内に入ると塩分に含まれているナトリウム濃度を薄めようと、身体が過剰に水分を取り入れてしまうからです。むくみを減らすためにも塩分の多い食事には気をつけましょう。妊娠高血圧症候群予防のため一日の塩分摂取量を10g以下にすることが、日本産科婦人科学会で推奨されています。

出汁や酸味の効いた味付けにすると塩分が少なくても風味が出ます。減塩の醤油や味噌など調味料も試してみると良いでしょう。減塩商品をうまく活用し塩分の摂りすぎに気をつけてくださいね。

カリウムを含む食材を摂取しましょう!

カリウムはミネラルのひとつで、体内の余分なナトリウムの排出を促す働きがあります。カリウムを多く含む食材を積極的に食べるようにしましょう。納豆やほうれん草、アボカド、リンゴやバナナにもたくさん含まれています。プーアール茶やカモミールティー、ルイボスティーなどは利尿作用がありカフェインも入っていないので臨月の妊婦さんも安心して飲めますね。

「むくみ」対策で臨月を快適に過ごしましょう!

特にむくみやすく太りやすい臨月に備えて早くから生活に気をつけましょう。臨月のむくみを完全に無くすことは難しいですが軽減することは可能です。臨月に入ってもよく動いて歩き、塩分の摂りすぎに注意して出産に備えましょう。むくみは産後数日でだんだんと元に戻る人がほとんどです。出産までもう少し、リラックスして快適に臨月の時間を過ごしましょう。