妊婦はコーヒーをどれほど飲んでいい?妊娠初期のカフェインは要注意!

【医師監修】妊娠初期はコーヒーの摂取を控えた方がいいと、妊婦さんはいわれることが多いでしょう。妊婦さんがコーヒーなどに含まれるカフェインを大量摂取すると、胎児や母体に悪影響が出るからです。妊娠初期のカフェインは要注意なので、その理由とつき合い方についてご紹介します。

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専門家監修
増田陽子
平成22年「St. Methew School of Medicine」大学医学部を卒業し、日本・米国・カリブ海の医師資格を持っています。・・・
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Contents
目次
  1. 妊娠初期や妊娠中にコーヒーは飲んでもいい?
  2. コーヒーに含まれる「カフェイン」って?
  3. 妊娠初期はカフェイン摂取が要注意な理由
  4. 妊婦さんがカフェインを控えた方がいいのはなぜ?
  5. 妊娠中はどれくらいの量ならカフェインを取ってもいいの?
  6. 妊婦のときはカフェインをずっと控えていた方がいいの?
  7. 妊娠初期から食べるものや飲み物に気をつけておこう
  8. 妊婦さんは妊娠中でも飲めるノンカフェインのものがおすすめ
  9. ストレスを溜め込まずにカフェインと上手くつき合おう

増田陽子

内科医

カフェインを大量に取りすぎたと感じたら、まずは体調(めまい、どうき、息切れ、吐き気)がどうか、それが大丈夫なようでしたら、白湯などノンカフェインの飲み物を無理のない範囲でこまめに取り、体外に尿として出来るだけ早く排出できるようにしましょう。 *ただし、妊娠しているので無理のない範囲で行ってくださいね。

妊娠初期にカフェインを大量摂取すると妊婦さんにこんなリスクが

妊娠初期は妊娠生活を迎えるにあたって、赤ちゃんの環境づくりが行われます。「カフェインを取りすぎた!」などといったことがないようにしなければならないのです。この頃は胎盤が作られる大切な期間になります。カフェインが赤ちゃんの成長を妨げたり、自然流産を起こしやすくしたりする可能性があるので、気をつけましょう。(※2)

さらに妊娠初期はさまざまな変化が妊婦さんの身体の中で起きていることもあり、貧血になりやすくなっています。カフェインを摂取するとタンニンが鉄分やカルシウムと結合し、さらに貧血体質になってしまうのです。くれぐれも取りすぎたりすることのないようにしましょう。

妊娠初期のリスクは高いからと神経質になりすぎないで

しかしどうしても妊娠中に珈琲など、カフェインの含まれた飲み物を飲みたくなるときもあるでしょう。そういう場合は無理に飲まずにストレスを溜める方が、妊婦さんにもお腹の赤ちゃんにもよくないので、少量であれば摂取しても問題ありません。

妊婦さんがカフェインを控えた方がいいのはなぜ?

妊娠中でもカフェインの量に気をつけていれば、絶対に摂取してはいけないというわけではありません。ここではカフェインが母体や胎児にどのように影響を及ぼすのかについて紹介します。

妊婦さんがカフェインを控えた方がいいのはなぜ?【カフェイン絶対禁止ではない】

「妊娠中は珈琲などカフェインを含んだ飲み物を控えるように」といわれていますよね。しかしあくまでも控えることを推奨されているだけであって、全く飲んではいけないということではありません。妊婦さんにとっては、珈琲を飲むことでリラックス効果がもたらされることもあります。

無理にカフェイン断ちをしたり、飲んでしまったことに罪悪感を持ったりしなくてもいいのです。ストレスなく上手くつき合っていくようにしましょう。

妊婦さんがカフェインを控えた方がいいのはなぜ?【妊婦さんの身体への影響】

ただでさえ貧血になる人が多いとされる女性は、妊娠するとさらに貧血体質になります。その対策として、鉄分をいつもより多く摂取する妊婦さんが多いのです。ここでカフェインを含んだものを飲んでしまうと、カフェインに含まれる成分が鉄分の吸収を阻害し、貧血が改善されなくなってしまいます。

増田陽子

内科医

また鉄分とカフェイン両方の摂取は、胃腸に大変負担をかけるので、胃腸関係が弱い人は特に気を付けて取るようにしましょう。

妊婦さんがカフェインを控えた方がいいのはなぜ?【胎児への影響】

飲んでしまった珈琲などに含有されているカフェインは、胎盤を通じて胎児へも母体と同じ濃さで送り届けられます。取りすぎたカフェインは量が増えるほど、赤ちゃんは内臓器官がまだ完全ではないので、カフェインを分解することができません。赤ちゃん自身が不眠状態に陥ったり、落ち着きを失いがちになったりしてしまうのです。